あの日、あの新潟の大地震の夜、私たちは拉致され、ある小さな島に監禁された。

いつものバーで、いつものように酒を呑んでいた「俺」は、見知らぬ女から、電話で奇妙な依頼を受けた。

ちんぴらに袋叩きにされて、“俺”は入院した。そこで偶然、病院の付添婦をしている昔の恋人と再会。

過去を隠し、人目を避けて山奥で暮らす榊原健三の許に、かつての暴力団仲間が現れた。

八年前、卑劣な罠で新聞記者を追われた畝原は、以来探偵として一人娘の冴香を養ってきた。

私立探偵・畝原の受けた依頼は、些細なマンションの苦情だった。

ごくありふれた浮気調査のはずだった。私立探偵・畝原の許へ現れた女は、夫の浮気現場の撮影を依頼してきた。

私立探偵・畝原は、足許に突然縋りついてきた少女に驚きを隠せなかった。彼女は血塗れで、体中が傷ついていたのだ―。

タフでもなければクールでもない。しかし、そうなろうとあがいている少年の物語。

吹雪のススキノで、道北の小さな町の町長が銃撃された。暗殺か、怨恨か、はたまた痴情の縺れか……。

知り合いのスナックママ、ミーナから、旅行中の飼い猫の世話を頼まれた“俺”は、餌やりに訪れたマンションで、変わり果てた姿となった彼女を発見する。

心の奥底に咲く花―罪を背負いし生きる者は、その姿を追い求めるのか。私立探偵・畝原シリーズ、待望の最新刊。

娘が被害者となった傷害事件の裁

自らナポレオンの生まれ変りと信じ切っている男、はたまたナポレオンの遺品を完璧にそろえたいコレクター。

1話5分でわくわくできる、本にまつわる18のストーリー。

愛する妻を殺され、汚職の疑いをかけられたベテラン刑事・蛯原。妻が失踪して途方に暮れる高校教師・辻。

「夢の豪華客船クルーズ」を楽しむ金田一少年と美雪。だが、その船内で不可思議な失踪事件が発生する。

鍵穴の奥で起こった惨劇。

不可能興味満載で本格推理ファンに挑む!2005年度『このミス』3位に輝いた“幻の探偵作家”待望の第2弾。

大いなる謎を秘めた館、黒猫館。

名門・聖真女学園高校の「開かずの間」で、少女が死んだ。「魔女」という謎の言葉を残して―。

森の狭間に建つ白亜の洋館。 美しく謎 めいた兄弟・実矢(みや)と麻堵(まど)の周囲で相次ぐ奇怪な「死」。

兄の急死に不審を抱いた医学生・翔二は、元予備校講師・占部の協力を得て事件の真相を追う。

新興宗教団体の教主が殺された。

奇天烈な洋館に集まった人々は目を疑った。六年前に殺された女流作家そっくりに、その妹が変貌していたのだ。

人里離れた山中の別荘で、私は最愛の妻・由伊とふたりで過ごしていた。妖精のように可憐で、愛らしかった由伊。

1998年、夏休み。

鮎川哲也の戦後本格の出発点となった里程標的名作。綿密な校訂と著者の加筆訂正による決定版。

湯田真壁という珍しい名前の男が熱海の旅館で殺された。

労働争議に揺れる東和紡績の常務令嬢敦子と、労働組合副委員長の鳴海は恋人同士。

人は皆、警察までもが、河辺遼吉は浮気の果てに心中したと断定した。

早朝の鳥取砂丘に突き出た“足”。マネキンかと思われたその足は女性のものだった。

純真無垢なるものへの哀歌「地虫」を劈頭に、定番の傑作「赤い密室」や、余りにも有名な朗読犯人当てのテキスト「達也が嗤う」、フーダニットの逸品「誰の屍体か」など、多彩な着想と巧みな語りで魅する十一編を収録。

「鮎川哲也さんは謎と論理の小説に優れた、ごく少数の作家の一人である。

ミステリー界に薫風を吹き込みつづける“本格推理”シリーズ。

「何者であろう、テントの近くの丘の上で、子供のような人影が、月を背にして踊っていた」―虐待され軽蔑され酷使される弱者の復讐劇を幻想美あふれる筆致で描く、江戸川乱歩の「踊る一寸法師」をはじめ、甲賀三郎、角田喜久雄、橘外男らによる、日本探偵小説界に咲いた異形の

夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々―江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。

琵琶湖に近い余呉湖畔で女性の死体が発見された。殺害時刻に彼女の夫は博多、双子の弟は酒田にいてアリバイは完璧。

地蔵坊先生お気に入りのカクテル『さすらい人の夢』の二杯目が空く頃、物語は始まる。

推理作家になるという夢を持つ12歳の秀介は、同級生の優希と虹果て村で夏休みを過ごす。

作詞家が中毒死。彼の紅茶から青酸カリが検出された。

美しい異国の蝶が天井を埋めた部屋で殺害されていた男。何のために蝶の標本が天井に移されたのか。

資産家の人知れぬ楽しみが、取り返しのつかない悲劇を招く表題作。

犯人当てゲーム“トロピカル・ミステリー・ナイト”に参加するため、南の島のリゾートホテルを訪れた臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖。

「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された小さな紙片を、口の中に押し込まれ、次々と殺害される若い女。

旧友・大龍の招きでマレーの楽園、キャメロン・ハイランドを訪れた火村と有栖川。

劇団の看板女優・清水伶奈がストーキングされているという。

犯罪社会学者の火村英生は、友人の有栖川有栖と旅に出て、手違いで目的地と違う島に送られる。

幻想を愛し、奇行で知られたシュール、リアリズムの巨人―サルバドール・ダリ。

ミステリ作家・有栖川有栖が取材で訪れた雪深い裏磐梯には、地元の人々からスウェーデン館と異名をとるログハウスがあった。

之島のホテルで梨田稔(69)が死んだ。警察は自殺と断定。

「あなたに、悪夢を」 ――火村英生シリーズ、最新長編登場! 「俺が撃つのは、人間だけだ」 彼は、犯罪を「狩る」男。

「臨床犯罪学者 火村英生シリーズ」誕生から30年! 最新長編は、圧倒的にエモーショナルな本格ミステリ。

数百作におよぶ松本清張の短編の中から、 ミステリ界の旗手二人が各々のベストを厳選! 二人をして「文句のつけようがない」と 唸【うな】らせた傑作ミステリや、 人間への鋭い洞察が深い余韻を残す名作、 編者のセンスが光る意外な逸品など、 大作家の魅力を存分に味わ

奇術ショウの仕掛けから出てくるはずの女性が姿を消し、マンションの自室で撲殺死体となって発見される。

『11枚のとらんぷ』を筆頭に、『乱れからくり』等数々の名作でわが国推理文壇に不動の地位を築いた泡坂妻夫が、この一作をもってデビューを飾った記念すべき作品―それが本書冒頭に収めた「DL2号機事件」である。

傷ついた心を癒す旅に出た香島紀子は、山間の村で急に増水した川に流されてしまう。

長身で二枚目、行動は些か心許ないが、虫や雲を撮ることにかけては右に出る者のない実力派カメラマン、亜愛一郎。

上から読んでも下から読んでも「きげきひきげき」―題名に始まり、章見出しや登場人物は回文ずくめ、言葉遊びが随所に鏤められた本書。

はじめに袋とじのまま、短編小説の「消える短編小説」をお読みください。

競馬場で男が殺された事件を皮切りに容疑者が次から次へと殺される殺人リレーが始まった――警視庁の海方&小湊の刑事コンビが挑む!

殺害現場の天井に貼られた1枚のカード、ダイアモンドのジャック。

泡坂妻夫。奇術師にして紋章上絵師そして推理作家。

「鳥居の赤兵衛」は大盗賊の活躍を描いた貸本屋限定・十巻ものの手書きの読本だ。

老舗の和菓子屋に入り婿してから20年余、女房に先立たれた男が昔、修業時代に愛した年上の女を偶然見つけた。

芸術を愛し、血を見ることの嫌いな神出鬼没の怪盗S79号―。その手口は摩訶不思議と言うほかはなかった。

六十人を越す死者が出たバスの転落事故で、たった一人生き残った男…宝くじを買えば、その賞金の十倍という袋くじの特賞に当たる。

雨の日に限って、向津刑事が見か

柔術の達人で、文人でもある空中楼夢裡庵先生は、れっきとした八丁堀定町廻り同心。正月早々、絵師が殺された。

江戸の町を見下ろす三枚の大凧には、なぜか小判が結びつけられていた…。

大江戸の風物をめぐる七つのからくりを八丁堀同心・夢裡庵が解き明かす。

幕末の江戸。

妻子を愛する42歳の平凡な会社員、本間は、出来心で始めた「出会い系」で「リカ」と名乗る女性と知り合う。

安政五年、井伊直弼に謀られ、南津和野藩士五十一人と、美しく才気溢れる姫・美雪が脱出不可能な絖神岳山頂に幽閉された。

興信所の調査員・宮本と美貌の東大生・加奈は、浪人生・昌史を東京芸大に受からせるため、センター試験で完璧なカンニングを実行する。

お台場にあるテレビ局が、72時間テレビ生本番の最中に、正体不明のグループにのっとられた。劇場型犯罪に翻弄される警察。

梶屋信介は都内の工業高校に通う17歳。ちょっとしたことから人工衛星をつくることになった。

イマドキの女子高生・小梅16歳。冴えないサラリーマンのパパ47歳。

東京都内で連続爆弾テロが発生。犯人は前代未聞のテロ事件で逮捕されている教祖の釈放を要求してきた。

平穏な生活を送っていた主婦が、ひょんなことからバンドを組んだ。

あの「坂本龍馬」と、宿敵である新選組の「土方歳三」がコンビを組み、 幕末維新のオールキャストが周りを固める、スリルと感動のエンタテインメント長編小説である。

これほどまでに心を揺さぶる“純愛”があっただろうか── 誰にも言えなかった たった一度の恋。

歴史的な条約締結のため、韓国の大統領が来日する。 警察が威信をかけてその警備にあたる中、現職総理大臣の孫娘が誘拐された。

聖楓高校三年生の池上慎也と担任教師の高岡麻美は学校には内緒の夫婦。結婚の秘密を守りつつ、甘い生活を楽しんでいた。

7月1日東京・杉並。小学校の校門に男児の切断された頭部が置かれていた。

いくつもの死体を残し、娘と思しき少女と逃走した雨宮リカを、警視庁は改めて複数の殺人容疑で指名手配した。

中国に渡って十五年、破産した紅真吾は、危機から救った大手商社の支店長・沢井から、儲け話に誘われる。

第二次世界大戦後、独自に発展した日本のハードボイルド/私立探偵小説。

心を病んで入退院を繰り返し、妻に去られた大間木琢磨。父の遺品を手にすると、生まれる前・昭和三十年代の光景が脳内に蘇った。

ある町の銀行の支店で起こった、現金紛失事件。

巨大スーパー・一風堂を襲った連続爆破事件。

ベテラン女子行員はコストだよ―そう、うそぶく石頭の幹部をメッタ斬るのは、若手ホープの“狂咲”こと花咲舞。

池上信用金庫に勤める小倉太郎。その取引先「松田かばん」の社長が急逝した。

帝都銀行で唯一、行内の不祥事処理を任された指宿修平。

失業中の元銀行員・大原次郎は、再就職活動中に金融絡みの難題について相談を受けた。

恐怖のゲームがはじまった 真面目なだけが取り柄の会社員・倉田太一は、ある夏の日、駅のホームで割り込み男を注意した。

都市銀行の中でも「負け組」といわれる東京第一銀行の副支店長・蓮沼鶏二は、締め付けを図る本部と、不況に苦しむ取引先や現場行員との板挟みに遭っていた。

通称“座敷牢”。関東シティ銀行・人事部付、黒部一石の現在の職場だ。