流れる砂



※タグの編集はログイン後行えます

※以下のグループに登録されています。


【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

8.00pt (10max) / 1件

7.00pt (10max) / 2件

Amazon平均点

4.18pt ( 5max) / 11件

楽天平均点

3.93pt ( 5max) / 14件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
1pt
サイト内ランク []B総合:1937位
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

5.00pt

47.50pt

24.50pt

10.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)1999年10月
分類

長編小説

閲覧回数3,329回
お気に入りにされた回数0
読書済みに登録された回数4

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

流れる砂 (ハルキ文庫)

2002年11月01日 流れる砂 (ハルキ文庫)

私立探偵・畝原の受けた依頼は、些細なマンションの苦情だった。女子高生を部屋へ連れ込む区役所職員の調査の中で畝原は、彼の父親が、口を封じるように息子を殺して心中する現場に遭遇してしまう。だがそれは、札幌を揺るがす事件の序章に過ぎなかった…。翌日、行方不明の娘を持つ女性の素行調査を依頼された畝原は、殺された職員との恐るべき関係を掴むが―。関係者が殺されるなか、畝原は、巨大な闇の真相に辿りつけるのか!?傑作長篇ハードボイルド。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

流れる砂の総合評価:8.33/10点レビュー 12件。Bランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

つかみどころのない悪に、全身で怒りを爆発させる畝原!

「探偵・畝原シリーズ」の第2作。素性を隠して暗躍する詐欺グループと新興宗教のつかみどころのない悪に戸惑いながら、絶対に許せない所業に全身で怒りを爆発させる熱いハードボイルド・サスペンスである。
女子高生を出入りさせているマンション住人・森の調査を依頼された畝原は事実関係を調べ上げ、役割を果たしたのだが、森の父親が息子を説得する場に立ち会うように求められた。乗り気しないまま出かけた畝原は、教育者である父親が息子を殺害し、その場で自殺するのを目撃することになった。その後、事件の情報をつかんだテレビ局から「行方不明になった少女・本村薫の家族と森が関係があるらしいので、調べて欲しい」と頼まれる。本村一家は生活保護を受けているのだが、森は福祉担当だったとは言え、区は異なっており、不自然さは明らかだった。さらに、畝原が調査を始めると同時に、森親子の事件関係者が放火で死亡し、畝原に仕事を発注したテレビ局員が自殺するという異変が起き、しかも畝原自身も何者かに狙われるようになる…。
本作で畝原が相手をする悪は実体が見えず、その狙いや犯行動機も不明で事件の構図が掴めない不気味さが圧倒的。また、それに対する畝原の怒りの表出が強烈で、シリーズの中でも異彩を放つ作品である。シリーズ作品としては、周辺人物のキャラクターが揃ってきて家族思いの探偵という畝原の立ち位置が固まってきた、展開点の作と言える。
社会派のハードボイルドのファン、東直己ワールドのファンにオススメする。

iisan
927253Y1
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.11:
(5pt)

面白い

良かった
流れる砂 (ハルキ文庫)Amazon書評・レビュー:流れる砂 (ハルキ文庫)より
4758430136
No.10:
(1pt)

書き込みあり

表面上はまあまあでしたが、鉛筆による書き込みが10カ所近くあり驚きました。
流れる砂 (ハルキ文庫)Amazon書評・レビュー:流れる砂 (ハルキ文庫)より
4758430136
No.9:
(5pt)

友を思う畝原の姿が胸にせまる

父親による実の息子の殺害現場という、衝撃的なシーンから始まり、その回想の形をとって畝原シリーズの定番ともいえる日常の何でもないありふれた調査の話に移っていきます。

毎回そうだけど日常を丹念に普通に描きながら、それが一気に崩壊していく過程を描くのが本当に上手く感じます。それは読むものに自身の身近な風景、日常が実は薄氷の上にある事をイメージさせ、思わず足元に広がる底の見えない暗い世界を想像し背筋が冷たくなります。今回の話も相当にヤバい話でそれに対する畝原はあまりに小さくて、当たり前だけど一介の探偵に過ぎない畝原が出来る事など知れています、しかし、その小さな存在がそれでも自分自身の矜持と、そして大切な家族、友人を守ろうと奔走するからこそ、読み手はその姿に共感し惚れ込むのだと思います。

今回は畝原にとって立ち直れかねない程の悲劇があり、その悲しみに翻弄される畝原の姿が衝撃的。失うべからざるを失う時、人はこれほど心が壊れてしまうであろう表現とそこから立ち直り、戦おうとする畝原の姿はあまりに秀逸で素晴らしかった。

この作者の作品はどれもそうだけど、サスペンスドラマのような全ての謎解きや解決など存在しない。物語を読み終えても分からない事は分からないままだ。しかし、それ故に一層畝原という一人のキャラクターが光かがやき存在感を増し、作品としてのリアリティとか無常観も際立っている。シリーズの中で一番好きな作品です。
流れる砂 (ハルキ文庫)Amazon書評・レビュー:流れる砂 (ハルキ文庫)より
4758430136
No.8:
(4pt)

「普通のおじさん」型ハードボイルド

1999年発表の本作品は、私立探偵畝原浩一を主人公としたハードボイルドシリーズの長編第2作にあたります。
このシリーズは、第1作が短編「待っていた女」であるので、短編を含めると、第3作目。
文庫本で、640頁程度と、少し長めの作品となっています。

このシリーズでは現実の世界と同じように時が流れているようで、長編第1作「渇き」(1996年)で45歳であった畝原は、47歳という設定になっています。
男手一つで育てている一人娘、冴香も、小学生のままですが、料理の腕も上がってきており、少しずつ成長している模様。

オープニングは、畝原の調査で、息子が悪事に手を染めていたことを知った父親が、息子に暴力を振るうシーンから始まります。
それは、思いもかけぬ重大事件に発展してしまうのだが…。

そして、畝原がその暴力事件へ発展した調査を請け負った時点へ場面は遡り、その調査をきっかけに、関係者を洗っていくと、徐々に明らかになってく「社会に潜む闇」。
それは、題名の「流れる砂」のごとく、全貌がよく掴めない、得体の知れないもの。

このシリーズの主人公、畝原浩一は、著者のもうひとつのシリーズ、ススキノ探偵<俺>ほどの強烈なキャラクターはなく、どちらかと言えば「普通のおじさん」です。
扱われる題材も、保険金殺人や、新興宗教法人など、ミステリ小説でこれまでにも再三取り上げられてきたものばかりで、新鮮さというものはありません。

しかしながら、600頁を超える長編を飽きさせることなく読ませる小説であるのは、「目に見えないとろで本当に起きているかもしれないという、現実感」が作品を支えているからでしょう。

はっきりした結末が好きな自分にとっては、「事件の全貌」をもっと明確に、描写してほしかったという印象はあるものの、ススキノ探偵<俺>と同様、サブのキャラクターが活写されており、「シリーズもの」として十分に楽しむことのできた作品でした。
流れる砂 (ハルキ文庫)Amazon書評・レビュー:流れる砂 (ハルキ文庫)より
4758430136
No.7:
(3pt)

道産ハードボイルド

衝撃的な殺人シーンから始まる。おもしろそう。
自分は本格読みである。登場人物表が無かったので、自分で作りながら読んだ。
ひとりひとり登場人物の記述を吟味していく。
ところが事件を調べるうちに次から次からへと新たな人物が登場する。
そして登場人物が50人を超えたあたりでそろそろいやになる。
ひょっとしてハードボイルドってこういう読み方しちゃいけないのかな???

作者が文中で、これで巨大組織vs探偵一名だったら小説だよな、というようなことを述べた。
そりゃそうだよ、小説なんだよ、読者はそうあってほしいんだ、と僕は思った。
だけどきっとそれは反語で、リアリティが身上、ということだったのだろう。
その結果、巨悪は意外な小物で、その他の真相は闇に包まれたまま終わる。
登場人物表が無駄に思えてきた。
ハードボイルドファンってこういうのが好きなのか。
流れる砂 (ハルキ文庫)Amazon書評・レビュー:流れる砂 (ハルキ文庫)より
4758430136



その他、Amazon書評・レビューが 11件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク