バーにかかってきた電話



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初公開日(参考)1993年01月
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長編小説

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バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)

1996年01月01日 バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)

いつものバーで、いつものように酒を呑んでいた「俺」は、見知らぬ女から、電話で奇妙な依頼を受けた。伝言を届け相手の反応を観察してほしいという。疑問を感じながらも依頼を果したのだが、その帰り道、何者かによって殺されそうになった。そして、ひとり調査を続けた「俺」が知ったのは依頼人と同じ名前の女が、地上げ放火ですでに殺されていたことだった。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

バーにかかってきた電話の総合評価:8.15/10点レビュー 34件。Bランク


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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

ススキノ・エレジー

ススキノ探偵シリーズ第2作目。映画化された『探偵はBARにいる』第1作の原作が本書である。

正直1作目は何とも調子に乗った、おちゃらけ気味の主人公<俺>の独特な台詞回しに若書きの三文芝居といった酷評を挙げたが、あれから11年経ったことで私の中で何かが変わったのか、それとも免疫ができたのか、今回はさほど気にならなかった。
いや勿論所々演出過剰気味の云い回しは本書でも散見されるが、<俺>を一度体験した後ではこの斜に構えることでいっぱしのタフガイを気取る若気の至り的態度に対してどうやら寛容に捉えられるようになったらしい。

また本書の物語が実にミステリアスに進むことも以前よりも抵抗なく読み進む理由の一つとして挙げられる。
コンドウキョウコとだけ名乗る女性から10万円が口座に振り込まれて依頼されるのは何とも奇妙な物ばかり。ある人に会って○月○日に誰かはどこにいたかを尋ねろとか誰かを喫茶店に呼び出してその時の態度を見てほしいといった掴みどころのない依頼だ。

しかし最初の依頼でなんと主人公の俺は電車のホームから突き落とされ、危うく死にそうになる。更に調べていくうちに1年前の不審火の火災事故で近藤京子という女性が死んでいることに気付く、といった具合に次から次へと謎が連続し、それがページを繰らせるのだ。

そしてストーリーが進むうちに見えてくるのは右翼団体とやくざの関係。更にそこから立ち上る霧島敏夫という男性のいたたまれない死。

また本書で映画で良き相棒を務めた北大の大学院生で空手の達人高田が登場する。バーを根城にススキノの夜を西へ東へ、そこに住まう人々の便利屋稼業をやっていた<俺>が1人の卑しき騎士―というよりも未熟なタフガイと云った方が正解か―から、1人の背中を預けられる相棒を得たバディ物へ転換する。
この方向転換は率直に云って成功している。前作で抱いた<俺>に対する嫌悪感が高田の存在で和らぎ、寧ろススキノのトラブル請負人の2人を応援したくなるのだ。
小説はキャラクターだと最近大沢在昌氏はインタビューで応えていたが、まさにそれを具現化したような好例である。

そう、本書の特徴はキャラクター造形に秀でたところにある。特に霧島敏夫という人物は印象的だ。

彼は直接的には物語に登場しない。拉致されそうになった女性を救おうとして暴走族たちに立ち向かい、逆に返り討ちに遭って命を落とす60前のこの男は物語の時間では既に存在しておらず、<俺>が関係者の話を聞いていくうちにその肖像が出来てくる。その手際は実に見事。

そして最後に忘れてならないのは沙織という女性だ。

誰からも愛されたい人もいれば、たった1人、自分を愛してくれる人がいれば、他がどう思っても構わないと思う人もいる。沙織は後者の女だ。

誰もが振り向き、自分の女にしたいと思わせる容姿と雰囲気を漂わせ、それを自覚し、女の武器として使うことを厭わないこの女性。
しかしそのような外見は両刃の剣で、逆に周囲の嫉妬を買い、敵を作りやすい。沙織はまさにそんな女だった。

しかし彼女にはそれを苦にしない拠り所があった。それが霧島敏夫という男だったのだ。

日本で最も北に位置すると云っても過言ではない繁華街ススキノ。そこでは人知れずこんなドラマが起こっている。
北海道を愛し、そして専らススキノを愛する作者はそれを青臭くもセンチメンタルに描く。
第1作目を読んだ時はこの作者の作品を読むのに躊躇いを覚えたが、そんな懸念はこの2作目で払拭された。

またいつか作者の描くススキノを訪れよう。


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Tetchy
WHOKS60S
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

古典的ハ-ドボイルド

映画原作との事。
シリ-ズもの2作目。1作目を読んでいるので、すんなり入り込めた。
が、あいかわらず主人公が好きになれない。
ただ、1作目より数段面白い。
死んだはずの女からの電話で話が展開していく。
古き良きハ-ドボイルドの典型の感。
電話の女の正体を知った時、純粋な悲しさがそこにはある。

タカタソン
HU0OGV5Q
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未読の方はご注意ください

No.32:
(3pt)

普通

文章や会話に少しクセはありますが、軽快に読み進められます。
ただ、友達と会話している時はどっちが喋ってるのか分からなくなる部分もいくつかあったのは気になりました。
コンドウキョウコの正体と目的には驚きました。
バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)より
4150305382
No.31:
(4pt)

探偵はバーに・・の原作

たまにはこういうハードボイルドの小説を読むとやっぱり本って良いなーと思います。
今年の夏に北海道旅行に行きましたが札幌の街が特別な街に思えるのもこういった小説のおかげかと思います。
札幌っていい街ですね。
バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)より
4150305382
No.30:
(4pt)

映画の原作

前作よりもわかりやすくて読みやすかった
バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)より
4150305382
No.29:
(3pt)

定番的

読み始めはなかなか世界に入っていけなく苦労するが、中盤からの展開はスピーディーで楽しい。
この探偵もの特有の展開です。
バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)より
4150305382
No.28:
(5pt)

探偵はバーに

面白い。一気に読ませる。軽妙なタッチと溢れんばかりのユーモアは絶妙。映画の原作。大泉洋と松田龍平の映画もいかったけど、原作の沙織の手紙の方が泣かせるね。
バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:バーにかかってきた電話 (ハヤカワ文庫JA)より
4150305382



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