半端者
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札幌・ススキノを舞台にした名無しの探偵シリーズのファンなら楽しめる、書き下ろし作品。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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俺シリーズを読むに当たっては参考書として読んでおくべきかと思います。その他の本の意味合い(伏線)が理解出来ます。東さんは伏線の範囲が広すぎますが、そこがファンにとっては楽しみだと思います。 | ||||
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好きな作家の作品であり、久しぶりに当作家の作品を読みました。 今後も引き続き読んでいこうと思っています。 | ||||
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このシリーズは面白くよんでいます。 また出たら読みたいです。 昔のもよもうかな? | ||||
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<ススキノ探偵シリーズ>長編第9作の本作品は、原点回帰とも言うべき作品となっています。 シリーズ第1作の「探偵はバーにいる」は、数行の0章から始まる、1980年頃のススキノを舞台にした作品ですが、本作品も同じように0章から開始。 「著者あとがき」にもあるとおり、第1作の「前日譚」となっているのです。 興味深いのは、巻頭の登場人物欄で、主人公の<俺>は、「ススキノの便利屋」と紹介されてきていましたが、本作品では、「北大の学生」となっており、サブストーリーとして、これまで住んでいたアパートから出て行くことになり、ススキノの片隅に住むまでが描かれています。 <俺>の友人で、ススキノに店を構える人物が、こんなセリフを吐きます。 「お前らは、永遠に、客なんだ。客は客で、威張って酒飲んでりゃいいんだ。俺らが遊ばせてやる。」 −−そう、歓楽街というのは、外の人間にとっては、なにがしかのお金を払うことで、遊ぶ時間を過ごすことのできる場所であり、ずっと居続けることはできないものなのです。 本作品の<俺>は、まだ「ススキノの外の人間」。 本作品は、そんな彼が、「ススキノの住人」になっていく過程を描いた作品と感じました。 単なる「半端者」が、「ススキノの便利屋」にどのように変貌していくのか、めくるめく展開が、読者を待ち受ける、快作です。 | ||||
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この『半端者』は、デビュー作『探偵はバーにいる』(早川書房,1992年)の前日譚を描いた文庫オリジナル版で、主人公の《俺》は24歳という設定だ。この作品において、例えば、相棒の《高田》と「そもそも知り合ったきっかけが、遊楽地下(映画館名)じゃなかったろうか」(p.111)といった具合で、共に“映画好き”だったことが発端となっていることが分かる。また、インテリヤクザの《桐原満夫》や、メディア事業に打ち込む《篠原》などとの関わりも、当書で明らかとなっている。こうした《俺》を取り囲む個性的な主要登場人物たちを、さらに“肉付け”しているのが、このオリジナル版の特徴だろう。従って、本書はある意味で、「ススキノ探偵物語」のエンサイクロペディア的な役割も併せ持っていることになる。 ところで、この作品を書かせたのは、著者である東直己さんが「あとがき」で記しているように、2011年9月に公開された映画「探偵はBARにいる」(原作は『バーにかかってきた電話』)が契機のようである。東さんは「小説と映画化作品は別物であり、ひとりひとりの小説家に、それぞれの方針はあろうけれども、基本的には、小説家は映画(映像化作品)には口を出すものではない」というポリシーの持ち主だ。つまり、「映画は、基本的に監督のものであって、原作者のものではない」という考え方である。ここからは、勝手な想像だが、映画は映画として“一人歩き”し、登場人物などもデフォルメされていくのだろうが、小説は小説としてキャラクターを守っておきたい、という東さんの作家たる自恃も感じ取れる。 それはともかく、本作ではフィリピン・ダンサーとの甘く切ないラブロマンスが太い柱となっている。結末や真相に触れることは憚れるけど、先ずは果たして、こんな風にうまくフォール・イン・ラブとなるのかな、とは思う。まぁ、これは東さんの経験のなせる技か…(笑)。こうした様々な「事件」を通して、当然、何度かボコボコにされながら、《俺》は「ススキノ便利屋探偵」の道を突き進むことになる訳だが、このシリーズを読み通す、あるいは《俺》や周囲の人物たちを理解、解釈する上で、この作品は無視できない一作だろう。また、『半端者』から「ススキノ便利屋探偵」シリーズに“突入”するのも、存外面白いかもしれない。「ススキノ」というアジア最北の大歓楽街を背景に、《俺》の物語はここから展開して行く…。 | ||||
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