哀しき人、公園の池に沈めたのは…。娘を失った男、母に捨てられた少女。

都会の片隅で生きる人々の切なく苦味に満ちた人生。

「ナショナリズムの台頭、格差の拡大…… すぐれたエンターテインメント小説は時代の空気を反映する」 佐藤優氏(作家・元外務省主任分析官)推薦! 日露戦争に「負けた」日本。

轢き逃げの通報を受け、臨場した北海道警察本部大通署機動捜査隊の津久井卓は、事故ではなく事件の可能性があることを知る。

事件は、商産省組合の秘密闘争計画を筒抜けにしたスパイを発見した事が発端だった。

ミス・コンテストの最終選考に残った五人の美女。最終審査を目前に、四人が次々と死傷する。

花城佐紀子の姉・由記子が、遺言を残し恋人の本多昭一と失踪した。

佐賀市内のホテルで学生テニス選手権の優勝者・小田垣悦也が撲殺された。

元刑事で、今はしがない私立探偵である茜沢圭は、末期癌に冒された老人から、35年前に生き別れになった息子を捜し出すよう依頼される。

傭兵経験のある桧垣耀二は、除隊後の事業に失敗し、鬱々とした日々を送っていた。

警視庁捜査一課殺人犯捜査六係から、特別捜査係に異動した鷺沼は、継続捜査の任に着く。

見渡す限りの砂塵。傍らの突撃銃と残骸になった軍用ヘリ。

ここで逃げたら、 死ぬまで人生から逃げ続けることになる―― ハンデを背負った三人の若者と、 未来を手放した伝説の登山家。

警視庁捜査一課の敏腕刑事だった江波淳史は、取り調べ中に容疑者が自殺したことで青梅警察署水根駐在所所長へと左遷された。

十年前の死体遺棄事件を追っていた鷺沼が暴漢に刺された。

風間健介は急逝した父の遺志を継ぎ、広告カメラマンから山岳写真家へと転身した。

“光の山”が人生を奇跡に変えた!決死の生還を果たした男を待っていた思いもかけぬ殺人容疑―NZ随一の名峰アスパイアリングに鎮魂と再生への祈りが谺する。

落としのプロと呼ばれた刑事・樫村は、マネロン室に異動になる。そこは、捜査手段もキャリアも異なる寄せ集め刑事の巣窟だった。

工場で働く単調な日々に鬱々とするヒキコモリ気味の少年。少女を見えない悪意から護り続ける少年。

三島賞作家・佐藤友哉がサリンジャーの魂をよみがえらせる、全9編の短篇小説。

大手精密機器会社課長・守口は、愛人とのドライブ中に人を撥ねてしまった。

信者が三十人いれば、食っていける。

夭逝した明治の日本画家・河野珠枝の「朱鷺飛来図」。

甘く切ない恋の至福のときは短くて、頂点を極めたあとには、ただ、執着と妄想に満ちた永い時間が続くだけ…。

中堅保険会社に勤める5人のOL。条件のよい結婚に策略を巡らす美人のリサ。

われわれは、日本に宣戦布告する!!そもそも「特A級市民」というエリート中のエリートだった私が、なぜ政府より、理不尽な転居命令を受け続けなければならないんだ!もうこうなったら…。

脳に障害をもつ由希が奏でる超人的チェロの調べ。指導を頼まれ、施設を訪れた東野はその才能に圧倒される。

新聞社の永岡は、妻の櫛がヒマラヤの国パスキムの破壊された仏像の一部と気づく。

さえないライター稼業の真一が射止めたのは、容姿端麗、頭脳明晰、3歳年上のスーパーエリート梨香子。

こんなはずではなかった。なぜ、こんなふうになってしまったのか。

ノンキャリ公務員の真央子、買い物依存症の祝子、不倫の恋に悩むOLありさの三人組は、バカンス先のバヤン・リゾートで、テオマバル国の内乱に巻き込まれる。

家族だけを最優先に生きてきた主婦・妙子。五十歳になった今は、愛犬・ゴールデンレトリバーのポポが頼りだ。

彼の抱えた悲しみが、今、私の皮膚に伝わり、体の奥深くに染み込んできた―。

温泉もない、名所があるわけでもない、嫁のきてもない。観光客の途絶えた過疎の町、駒木野。

ロイヤルダイヤモンドの広告塔としてコンサートを行う美貌のヴァイオリニスト・神野瑞恵。

テレビ制作会社に勤務する小野は、無名のヴィオラ奏者・柳原園子の過酷な半生を知り、番組を制作する。

亡き画家は、夫である以前に彼女にとっての神なのかもしれない。

サラダ工場のパートタイマー、野菜生産者、学校給食の栄養士は何を見たのか? 会社の不祥事で故郷に逃げ帰ってきた元広告塔・栄実、 どん詰まりの地元農業に反旗を翻した野菜生産者・剛、 玉の輿結婚にやぶれ栄養士の仕事に情熱を傾ける聖子。

異動先の編集部で、偶然目にした未発表の原稿『聖域』。なぜ途中で終わっているのか。

四国遍路を終えた帰路、冬の海に消えた父。企業戦士として家庭人として恵まれた人生、のはずだったが…。

太平洋に浮かぶ美しい島ミクロ・タタに、泉の守り神である愛くるしい両生類が棲んでいる。

聖母が死んだ。 薬物や性暴力によって心的外傷を負った女性たちのシェルター「新アグネス寮」で発生した火災。

アルヴァストン伯爵家で行われた晩餐会の夜、「エトワール」と讃えられるダイヤモンドの耳飾りが片方だけ、忽然と消えた。

凄絶なミステリー 類（たぐ）い希（まれ）な恋愛小説 第9回　大藪春彦賞受賞作 26年前の捜査資料と、中央通信の道平（みちひら）記者は対面した。

1995年1月17日、兵庫県南部を襲ったM7.3のGEQ(大地震)。

茨城県の牛久沼で、釣り人が沼に引きずり込まれるという事件が起きた。後に発見されたバラバラ死体。

大地震発生直後、いわき市に打ち上げられた無数の車。

笠原武大は、妻を殺害した罪で服役している。

奈良県で日本の元内閣総理大臣が撃たれ、死亡した。その場で取り押さえられたのは41歳男性の容疑者。

一児の母となった村上緑子は下町の所轄署に異動になり、穏やかに刑事生活を続けていた。

若い男性刑事だけを狙った連続猟奇殺人事件が発生。手足、性器を切り取られ木にぶらさげられた男の肉体。

オレの同居人、作家の桜川ひとみは、山奥の「柚木野山荘」で開かれる結婚式に招待された。

クリスマス・イヴに、推理作家・桜川ひとみは、リビングで膝の上の猫・正太郎に語りかける。イヴの失恋の思い出。

人間顔負けの推理力で難事件を解決する猫探偵・正太郎。親友犬・サスケや、近所の猫仲間とまたまた大活躍。

同居人のミステリー作家・桜川ひとみの転居にともない、東京で暮らし始めた正太郎。

「家族」のかたちが見えればいいのに。壊れはじめたら、すぐに分かるから。

有美は26歳、文芸編集者。業界ではかけだしながら生真面目さと熱意で仕事は軌道にのりつつある。

東京・丸の内の片隅にある小料理屋「ばんざい屋」。女将の作るちょっぴり懐かしい味に誘われて、客たちが夜な夜な集まってくる。

東日本連合会春日組大幹部の韮崎誠一が殺された。

「いなくなってくれればいいのに」。兄の結婚、赤ん坊の誕生に戸惑う加々見舞子は思った。

下町のアパートの一室で、顔を潰された身元不明の死体が発見された。その部屋に住んでいた若い夫婦は行方不明。

深夜のアルバイトを終えた僕が偶然出会った、厚化粧の女性。

「竜の涙」を飲んだことがありますか?都会の片隅で今夜もそっとカウンターに置かれる一皿、一杯。

全身をグレイ一色につつんだ異色の名探偵・幽霊紳士が事件関係者の前に現われた時、謎は解き明かされる―どんでん返しの趣向に満ちた全12話で構成される『幽霊紳士』。

1988年、西ベルリンで起きた謎の連続殺人。

さらし首の名所・暗闇坂にそそり立つ樹齢2000年の大楠。

エジプト・ギザの大ピラミッドを原寸大で再現したピラミッドで起こる怪事。

切断した男女の死体が合成され両性具有者となって蘇る。窓の外には荒涼たる世界の終焉の光景が広がっているばかりだ。

虚栄の都・ハリウッドに血で爛れた顔の「怪物」が出没する。

箱根、富士屋ホテルに飾られていた一枚の写真。そこには1919年夏に突如芦ノ湖に現れた帝政ロシアの軍艦が写っていた。

昭和61年8月18日、上野駅の隣接したホームに前後して到着した上越、東北新幹線の中から女と男の服毒死体が発見された。

双眼鏡で覗きをしていた男が、豪華マンションの浴室で顔の皮をはがされた若い女の死体を発見!だが、割り出された死亡推定時刻に彼女は、「はやぶさ」に乗っていた。

山陰地方を走る6つのローカル線と大阪駅に、流れ着いた女性のバラバラ死体!なぜか首はついに発見されなかった。

1985年4月、国鉄が誇る〈水晶特急〉が、上野から酒田まで、マスコミ関係者を乗せて処女旅行に出発した。

新宿駅西口でバスが放火され、逃げ出した乗客の一人がタクシーに轢ねられ死亡。

記憶に障害を持つ男エゴン・マッカートが書いた物語。

札幌の実業家系赤渡雄造のバラバラ死体が2つのトランクに詰められて、自宅に届けられた。

英国に留学中の夏目漱石は、夜毎、亡霊の声に悩まされ、思い余って、シャーロック・ホームズの許を訪ねた。

バイク事故で入院中の青年が、病室の窓から目撃した「谷間の家」の恐るべき光景!ひそかに想いをよせる憧れの女性は、父親を刺殺し工事現場に埋めたのか?退院後、青年はある行動を開始する―。

東京都内の雑居ビルの放火事件で、若い男性ガードマンが焼死する。

嵐の夜、マンションの十一階から姿を消した男が、十三分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。

人間は空を飛べるはずだ、と日頃主張していた幻想画家が、四階にあるアトリエから奇声と共に姿を消した。

ミステリー作家の石岡は女子大生の里美に誘われて英会話学校に通い始めた。

LAPDに持ち込まれたスナッフフィルム。

横浜・馬車道に事務所を移した御手洗潔と石岡は、ある老婦人の訪問を受ける。

ニューヨーク、マンハッタン。高層アパートの一室で、死の床にある大女優が半世紀近く前の殺人を告白した。

オリンピックで4つの金メダルを獲得した天才女性スウィマーが30年後、リスボンで拳銃自殺を遂げた同じ夜、彼女を破滅に追い込んだ医師が射殺された。

衆人環視の総社神道宮の境内に、忽然と現れて消えた一体の腐乱死体。

母親の自殺未遂の理由が知りたい―青年の相談に、御手洗潔はそれが悪徳金融業者からの巨額の借金であることを突き止める。

一人息子が誘拐された。身代金の額はわずか十五万円。

密室状態のホテルの一室から女性が蒸発した。それはあたかも透明人間の仕業のように…。

昔、天に昇ろうとした男の伝説がある九州・星里の街。昭和五十一年の昇天祭りの日、祭りの櫓に三人の男女の死体が吊るされた。

煙草屋の老婆が殺された夜、ゴーグルで顔を隠した男が闇に消えた…。

戦局が風雲急を告げ、日本の降伏が濃厚となった昭和二十年。

瀬戸内の小島に、死体が次々と流れ着く。

大銀行の地下金庫から、トンネルを掘って金貨を盗み出そうとした「赤毛組合」事件。

自殺する理由がない男女が、次々と飛び降りる屋上がある。

御手洗潔シリーズ書き下ろし長編。

ささやかだが平穏な暮らしが、その日、失われた。怪しい男たちが訪れた時刻から。