ロシア幽霊軍艦事件



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長編小説

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ロシア幽霊軍艦事件: 名探偵 御手洗潔 (新潮文庫nex)

2015年01月28日 ロシア幽霊軍艦事件: 名探偵 御手洗潔 (新潮文庫nex)

箱根、富士屋ホテルに飾られていた一枚の写真。そこには1919年夏に突如芦ノ湖に現れた帝政ロシアの軍艦が写っていた。四方を山に囲まれた軍艦はしかし、一夜にして姿を消す。巨大軍艦はいかにして“密室”から脱したのか。その消失の裏にはロマノフ王朝最後の皇女・アナスタシアと日本を巡る壮大な謎が隠されていた―。御手洗潔が解き明かす、時空を超えた世紀のミステリー。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.60pt

ロシア幽霊軍艦事件の総合評価:8.11/10点レビュー 47件。Bランク


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全5件 1~5 1/1ページ
No.5:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

21世紀本格とはもはや読者が謎解きに参加できない本格なのでは?

アメリカ在住のレオナから石岡の許に送られてきた一通の手紙。それは倉持ゆりという女性からのファンレターだった。それは普通のファンレターと違い、亡き祖父倉持平八がレオナにヴァージニア州に住むアナ・アンダーソン・モナハンという女性に謝罪をしていたと伝えて欲しいという内容だった。
暇を持て余していた御手洗と石岡はファンレターに書かれていた箱根の富士屋ホテルのマジック・ルームに飾られていた写真について調査を始める。そこで二人が支配人に見せられた写真は大正8年に山中の湖、芦ノ湖にロシアの軍艦が現れたという不思議なものだった。御手洗は軍艦が現れた謎とその裏に隠された歴史的悲劇を解き明かすことになる。

『暗闇坂の人喰いの木』から『アトポス』まで続いた長厚壮大な御手洗シリーズとは打って変わって、初期の御手洗作品を思わせるような文庫本にして340ページ弱のコンパクトな作品。しかも今回は今まで冒頭で延々と語られていた事件に纏わるエピソードを作品の後半に持ってきたスタイルで、御手洗シリーズの源流であるドイルのホームズシリーズの構成を想起させた。

今回の謎は見え見えであると云ってもいい。幽霊軍艦の謎も物語の2/3の部分に当たる224ページで早くも明かされてしまう。
つまり今回の主題はこのロシア幽霊軍艦の謎を解き明かすことよりも島田氏が21世紀本格として提唱している脳の秘密と本格の融合についての実践にあると感じた。
『眩暈』では悪夢のような実際にありえそうもない手記の内容について論理的にそれら一つ一つを合理的に解決していったが、今回アナという女性が繰り広げる奇行―髪の毛をむしり取る、衝動的な暴力的行為、糞公害やゴミ屋敷―について大脳生理学上の見地から説明を行っている。過去の実例を挙げて非常に理路整然としていて読みやすく、興味深く読んだのだが、今後の本格の行く末について危惧したのも確か。知識ではなく知恵で解き明かす知的ゲームとしての本格が専門的な知識も動員しないと解けなくなるのは寂しい感じがした。

また御手洗の特徴として常人には理解できない奇行があるが、今回もレオナの知人でロマノフ王朝について調べていた在野の研究家ジェレミー・クラヴェルが御手洗の許を訪れて一緒に食事に行く際に馬の毛で作ったブラシを突然買い、頭の薄いクラヴェルに勧めるシーンがある。非常に面白いエピソードだが、これが実に後半有機的に働くのだ。
今までならば御手洗の人物描写として味付けがなされていた奇行さえも本作の真相解明に一役買っていることからも今回の作品が実に贅肉をそぎ落とした作品かが解る。

しかし、このまま行けば本格がますます解けないパズルゲームになってしまいそうだ。これが島田氏の本懐なのだろうか。
知的ゲームとしての本格か、それとも本格の意匠を纏った物語か、うーん、悩ましい。


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Tetchy
WHOKS60S
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

ロシア幽霊軍艦事件の感想

ロシア革命やロマノフ王朝の事を全く知らなくても読めます。
しかし、ロシア・ロマノフ王朝崩壊にまつわる謎という歴史ミステリーであり、大半の読者には馴染みの薄いテーマではないかと思われます。
ウィキペディアなどで「アナスタシア」に関して少しでも前知識を入れた状態で読まれたら面白味は倍増するのではないかと思います。
私は、読書前半でこれは史実に基づいて描かれた作品では・・・と色々検索しました。正解でした。

御手洗・石岡コンビが登場しますが、ある地味な歴史的史実に対する考察本ですので、従来の御手洗シリーズを期待した読者には期待外れになってしまうかもしれませんね。
確かに御手洗シリーズ異端作と言えますが、違和感を感じたまま読み終えたとしたら、何か勿体無い気がしますね。
史実と空想を、作者らしい豪腕で見事に融合させていますよ。
エピローグが、読後感を一気に引き上げています。
そのエピローグ、特筆できる内容って訳ではないのですが、そこまでの話がかなり暗く、悲しい話ですので・・・

梁山泊
MTNH2G0O
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

御手洗の歴史ロマン

共産主義社会の崩壊から30年近くたつというのに、未だ謎のベールに包まれた隣国・ロシア。首都圏に近く日本を代表する温泉観光地・箱根。この2つの異質な街の接点と、ロシア歴史上最後のミステリとして名高い皇女アナスタシア伝説が織り成すミステリ・・・ではないかもしれないけど、壮大な歴史ロマンとして楽しめる。
これを読むと絶対に「富士屋ホテル」に行きたくなります。

ショボタン
G1380KCM
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ロシア幽霊軍艦事件の感想

ロシア軍艦が突如芦ノ湖に現れ、一夜にして消えた謎の壮大なスケールには思わず「おお!」と感嘆した。また、ロマノフ王朝最後の生き残りとされているアナスタシア皇女の謎に対するこれまでにない大胆な仮説も良かった。最後に本書は単にミステリーとしてだけでなく、純愛物語としても愉しめたところに島田さんの物語の構築力、想像力の巧みさを感じた。

ジャム
RXFFIEA1
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

ロシア幽霊軍艦事件の感想

軍艦出現の真相が解明した時は島田荘司らしく壮大だなと感じた。
フィクションだとしても歴史物をここまで楽しく読ませるのはやはり凄い。

Ariroba78
5M53WTS6
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未読の方はご注意ください

No.42:
(5pt)

ただのミステリー物として扱ってはいけない

ただのミステリーモノとして購入した本がこんなに引き込まれるものとは思いませんでした。
そもそもロマノフ王朝の秘密を題材にした話とは知らず購入した次第ですが、こういった歴史の陰謀といいますか、世界不思議発見で特集されそうなお話と、デビュー作であるところの『占星術殺人事件』で出会った、御手洗潔が紐解くミステリー要素を兼ね備えたお話、そして文章にたちまち取り込まれ、1週間かけて読もうと考えていたところ、わたしの一晩は『ロシア幽霊軍艦事件』で消え去りました。

今回題材にした史実自体がミステリーなんですから、恋愛要素を含めて、更に史実に基づくようにミステリーを追加して一本の道筋にしたストーリーに圧巻しました。
この本がキッカケで、アナスタシアについての調査が実現される事を願っています。

以下、『ロシア幽霊軍艦事件』の、ではなく「島田荘司先生」の作品への感想となります。

わたしにとっての島田荘司先生のご本は2冊目でして、彼のお話の魅力として「人として正しくある御手洗潔」というのは大きいです。
(彼と、それぞれ題材になった陰謀の生き証人である老人と御手洗潔の会話は特にお気に入りなシーンです。)

言うほど小説を読む身ではありませんが、ミステリーモノを呼ぶたび、登場キャラクターの人間らしい醜さや、気の狂った思考や行動、その社会にストレスや後味の悪さを感じる事があります。

この本にもそういった暴行などの表現は、主にエピローグなどにてありましたが、それを凌駕するのは御手洗潔の謎への興味や、人への情を糧に行動を取る気持ちの良い人柄です。
小説としても、ミステリーモノらしく一心に謎を追求して紐解く様をメインに描かれているように感じたので、読者は石岡の目線で御手洗の行動を楽しめます。

……といいましても、やはり、次のページを急いてしまう程の、引き込まれる文章力が島田荘司先生のファンになるキッカケなのかと思います。

長文になりましたので、今後レビューを見た方の中で、わたしのこの長文を読むのを引き上げ、参考にし無かった方が出てくるのかなあと思いますが、私がこのレビューを書いたのは、同じく本を読んだ島田ファンがこれを読んで共感してくれたら嬉しいと考えたからです。
あわよくば、先生に読んで頂いて、「ここに生まれたての島田ファンが居るぞ」とささやかな主張が出来たらとも思いました。

しばらくは御手洗シリーズに手をつけ、順に全集など読み進めて楽しむ所存です。

はあ、感嘆し、面白い話しだった!と、しばらく余韻に浸れる素敵な本でした。
ロシア幽霊軍艦事件: 名探偵 御手洗潔 (新潮文庫nex)Amazon書評・レビュー:ロシア幽霊軍艦事件: 名探偵 御手洗潔 (新潮文庫nex)より
4101800243
No.41:
(5pt)

未読の方はぜひどうぞ。未体験の世界があなたを待ってます。

寄贈本にと購入しました。書店で調べてもらったところ、もう絶版との事(;_;)
ロマンに溢れた壮大な島田作品を一人でも多くの人に届けたいのです♪
ロシア幽霊軍艦事件 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ロシア幽霊軍艦事件 (角川文庫)より
4041682088
No.40:
(4pt)

御手洗ファン、島田ファンなら必読です!

面白いです。御手洗ファン、島田小説ファンなら、絶対お勧めです。夢のある話で、ぐいぐい引き込まれます。

個人的にはお約束の石岡のおろおろ感もたまりません。
ロシア幽霊軍艦事件 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ロシア幽霊軍艦事件 (講談社ノベルス)より
4061823515
No.39:
(3pt)

アナスタシアはロシアのロマン

ロマノフ王朝子孫の日本関与説は様々な作品で使われてますが、これは既存作品のインパクトを凌駕するものではないです。しかし読ませる技量があります。
島田氏は本編よりサイドストーリーで読ませる手法を多様しすぎのような気がするのは気のせいか。
しかし御手洗氏の日本での最後の事件となればファンは読むべきでしょう。
ロシア幽霊軍艦事件 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ロシア幽霊軍艦事件 (講談社ノベルス)より
4061823515
No.38:
(5pt)

見出しは

思った通り奥が深くて楽しみがいあるストーリーであきない作品ですね。
ロシア幽霊軍艦事件 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:ロシア幽霊軍艦事件 (講談社ノベルス)より
4061823515



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