犬坊里美の冒険



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初公開日(参考)2006年10月
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長編小説

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犬坊里美の冒険 (光文社文庫)

2009年08月06日 犬坊里美の冒険 (光文社文庫)

衆人環視の総社神道宮の境内に、忽然と現れて消えた一体の腐乱死体。容疑者として逮捕・起訴されたホームレスの冤罪を晴らすために、司法修習生・犬坊里美が活躍する!里美の恋と涙を描く青春小説として、津山、倉敷、総社を舞台にした旅情ミステリーとして、そして、仰天の大トリックが炸裂する島田「本格」の真髄として、おもしろさ満載の傑作司法ミステリー。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

犬坊里美の冒険の総合評価:6.85/10点レビュー 27件。Bランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

犬坊里美ってこんな娘だったっけ?

題名が表すように本書は『龍臥亭事件』で登場した美少女犬坊里美を主人公にしたスピンアウト作品だ。
当時一登場人物に過ぎなかった彼女がこのような1つの物語の主人公を任されるとは誰が想像しただろうか?

しかしこの物語の意図は明確だ。2009年から始まった裁判員制度について、一般の人に馴染みの薄い裁判という仕組みを解り易く噛み砕いて紹介する事だ。
そのために犬坊里美というキャラクターを弁護士の卵とし、その他司法に関わる法律家の卵たちを配して、裁判官、検察官、そして弁護士それぞれの立場と役割を述べていく。
このまだ詳細に知られていない裁判員制度はミステリ作家諸氏にとって新たな鉱脈であるようで、昨今では続々と同類のミステリ作品が発表されている。

しかし私は逆にこういう犯罪に関わる新たな制度を知らしめる事こそ、ミステリ作家の役割であると強く思っているから、このような働きは手放しで奨励したい。
また島田氏はLAに住んでいることもあり、アメリカの陪審員制度にも馴染んでいた事もあって、裁判員制度には早くから着目していた。確かエッセイで日本でも陪審員制度を導入すべきだとも述べていた。
また自ら冤罪事件にも積極的に関わっていたから、日本で犯罪が起き、容疑者が逮捕され、起訴され、法廷で争う一連のシステムには詳しかったはずだ。もしかしたら島田氏はいつかはこのような法廷ミステリを書きたかったのかもしれない。それが裁判員制度導入に伴って当初発表の2006年こそがその時だと決意したのではないだろうか。
2008年から2009年にかけて続々と同種の作品が刊行されたことを思えば、島田氏の先見性は瞠目に値する。

そして裁判に関わる事の意味が色々包含されてもいる。
例えば一度被疑者となった人が冤罪だったとしても、常日頃の素行が悪ければ無実を勝ち取っても社会生活の復帰は難しい故に、敢えて刑務所行きを選ぶ者。世間体を気にするが故に、嘘の証言をする者たち。法廷で犯行の詳細を理路整然と証明するために検察側が嘘でも無理のないストーリーを考え出す事。

それら歪んだ社会の構造、そして日本の弁護士が刑を軽減したいがためにこの手の司法取引に応じる事が逆に真犯人を世にのさばらされているのだと島田氏は登場人物の口を借りて糾弾する。これこそが本書で最も語りたかったテーマだろう。

ただ法曹関係者が本書を読んだ時にどう思うだろうか?メッセージは立派だが、修習生である里美が法廷で弁論を行ったり、最後のシーンの大団円など、夢物語のように思え、失笑を買うのではないだろうか。逆に云えば里美というキャラクター性からこのようなテイストを持ち込んだのかもしれないが、個人的にはいっぱしの法廷ミステリを期待していただけに何か物足りなさを感じる。

しかし本書における死体消失のトリックは前半にエピソードとしてさり気なく書かれた事が実は大いに関わってきて、なかなか面白かった。
やはり島田氏は普通の本格ミステリが合うのだ。

またよく云われる事なのだが、島田氏の描く女性キャラクターは女性から見ると男性が心に描く女性像であり、全く腑に落ちないらしい。
本作における犬坊里美の年齢は27歳であるが、これがとても年相応とは思えないほど落ち着きがなく、涙脆い。とにかく自分の無能さに絶望し、将来を悲観し、何かにつけて泣くのだ。これでは二十歳前後の女性だし、せめて24までというのが正直な思いだ。
また石岡との恋も20代後半の女性とは思えぬほどの純粋さである。横浜という大都市に住んでいてしかも美貌とスタイルの良さを持つ里美に云い寄って来た男は数知れずいるだろうに、この純粋さは高校生の恋愛物を読んでいるようで、なんともむず痒い。

少し気になったのは作中で島田氏は何かと固有名詞を出し、露骨なまでに糾弾していることだ。文科省は落ちこぼれ官僚が行くところだの、倉敷の水島にはコンビナートがあるから腐敗がらみの訴訟の宝庫だのと歯に衣を着せない。

更に検事の法廷取引や事件のあらましを創作するなど、けっこうキツイ内容も含んでいる。これが現代日本の行政・司法の実態だと云わんばかりだ。

しかし内容的にはこれほどのページを費やすべきだったかはやはり疑問。里美という素人から見た起訴から裁判までの流れを描くという趣向はよかったが、里美の泣き虫キャラが悪戯に物語を長く引き伸ばしている感も否めない。
この作品に次があるのかは解らないが、もしあればもっと引き締まった内容の作品を期待する。

Tetchy
WHOKS60S
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

犬坊里美の冒険の感想

本筋とは関係ない話が多すぎる感じです。ユーモアミステリーとして気楽に読めます。

axel
RNCIKKBG
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.25:
(1pt)

駄作

島田荘司は傑作と駄作が極端に分かれる人だが、この作品は駄作の三本の指に入る。主人公の里美のキャラクターが全然ダメ。情けなさ過ぎる。エンディングも、ご都合主義。
犬坊里美の冒険 (カッパ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:犬坊里美の冒険 (カッパ・ノベルス)より
4334076408
No.24:
(1pt)

商品のランク付けがおかしいのでは

「良い」というランクの古本のつもりで購入したが、複数ページで端に穴が開いていて、破れて欠けているところがあります「読むには差し支えない」が端に部部Bんが破れてr欠けているものと表示すべきです。検品もせずにランク付けをしていて、購入者をバカにしています。
犬坊里美の冒険 (カッパ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:犬坊里美の冒険 (カッパ・ノベルス)より
4334076408
No.23:
(3pt)

おもしろいです

島田先生の作品はどれもストーリーもトリックも驚く内容で大好きです。この作品もそうです。でも、グロ過ぎる描写も多いので読むときは心して読んでください。
犬坊里美の冒険 (カッパ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:犬坊里美の冒険 (カッパ・ノベルス)より
4334076408
No.22:
(1pt)

駄作ですぅ~。

犬吠里美のキャラが完全に別人になっている。龍臥亭シリーズでは、毅然とした雰囲気が魅力的であったが、本作ではただの頭の悪いバカギャルになっている。本当に同一人物なのだろうか?司法修習生にしても、あまりの無知ぶりに本当に司法試験に合格したのか疑いたくなる。
ワキを固めるキャラも不用である。同期の芹沢や尾登は別にいなくても物語上、全く支障はない。むしろいないほうが、もっとスリムにまとまって読み終えることができる。無駄な描写が多すぎ。

そして、オチも酷すぎる。こんだけ長いこと引っ張ってきてこれかいという気にさせる。
犬吠里美、不法侵入犯してるしね。『犬吠里美の冒険』ではなく『犬吠里美の軽率な行動』というタイトルの方がしっくりくる。
龍臥亭シリーズで犬吠里美に好感を持たれた方には毒である。
犬坊里美の冒険 (カッパ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:犬坊里美の冒険 (カッパ・ノベルス)より
4334076408
No.21:
(2pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

殺人が起こる前にトリックが分かってしまった唯一の作品

表紙裏に簡単な文面で書かれた紹介文がありますね。
冗談抜きにその情報だけで事件が起こる前にトリックが分かりました。

問題点。
主人公の語尾が気になります。キャラ作りとはいえこんな喋りは良いのか?と疑問です。
この喋りが最後まで続くので、主人公がトリックを言う場面では少々苛々します。
もう分かってるんだから、もったいつけず早く言って欲しい、と。

この作品に関しては、そんな感想です。
犬坊里美の冒険 (カッパ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:犬坊里美の冒険 (カッパ・ノベルス)より
4334076408



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