龍臥亭事件



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初公開日(参考)1996年01月
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長編小説

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龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫)

1999年10月01日 龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫)

御手洗潔が日本を去って1年半。彼の友人で推理作家の石岡は、突然訪ねてきた二宮という女性の頼みで、岡山県まで悪霊祓いに出かけた。2人は霊の導くままに、寂しい駅に降り立ち、山中分け入り、龍臥亭という奇怪な旅館に辿り着く。そこで石岡は、世にもおぞましい、大量連続殺人事件に遭遇した。推理界の奇才が、渾身の筆致で描く本格ミステリー超大作。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.71pt

龍臥亭事件の総合評価:7.89/10点レビュー 38件。Aランク


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全7件 1~7 1/1ページ
No.7:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

胸打たれる津山事件の真相

この事件は、現実にあった津山三十人事件をモチーフにしているらしく、中盤でその事件を克明に描写。そのページ数は200ページ超。読んでいて、本編の内容がどうでもよくなりましたf^_^;津山事件はリアリティに溢れていて、優等生だった睦雄が結核に侵され、人から疎まれていく様子が書かれており、もちろん睦雄に非はあるものの、田舎の小さな閉鎖的な社会の怖さを感じさせられました。龍臥亭事件の結末はまぁトリックは島田さんらしい、そんなんありか?と思いつつも何となく予想ができたもので、むしろ津山事件に胸が打たれました。

タッキー
KURC2DIQ
No.6:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

読み応え抜群の大作「館ミステリ」

龍の彫像のある中庭を縁側状の廊下が囲むようにして多数の部屋が連なるという、特殊構造の元・旅館、「龍臥亭」を舞台に繰り広げられる連続殺人事件。
館ものの超長編『暗黒館』『人狼城』には流石に及ばぬものの、それらに準ずるぐらいの分量を持つ大作です。

横溝御代の有名作『八つ墓村』同様、有名な「津山30人殺し」がモチーフとして扱われていますが、この作品に関してはもはやモチーフというよりは、事実上あの事件そのものを取り扱った社会派ミステリの側面もあるかもしれません。
(事実作者の島田氏は実在のあの事件を正しい形で知ってほしいという主張をあとがきでもされています)

そしてこの作品の最大の特徴は『御手洗潔シリーズ』でありながら、御手洗潔は外国におり、最後まで登場せず、事件の渦中にいるワトソンくん役の石岡くんに対して一度だけ、短いごく簡単なヒントと激励の手紙を送るだけという完全に石岡が主役であり探偵役という物語です。
次々と人が殺され、そのたびに謎が増えていく事件に、読者も石岡本人も「こんなの御手洗じゃなきゃ無理だろ~」と思ってしまう中、それでも手紙の御手洗の言葉を契機として、少しずつ石岡は自覚と自信が芽生えていきます。

普段は頼りない石岡和己というキャラをみんなが見直すことになると同時に、手紙の中の言葉だけでも御手洗潔というキャラの存在感と影響力の大きさを改めて感じる一作です。




▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ
No.5:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

龍臥亭事件の感想

島田荘司版「八つ墓村」といったところでしょうか。モチーフとした事件が同じですからね。
ノンフィクションタッチに描かれているものの、壮大なトリックあり、失笑しそうなトリックもあり、御大らしさ満開といったところですかね。
御大の作品で、かなりの長編というと、事件に直接関係ない、いつもの「冗長の二文字」が頭を過ったのですが、この作品にはそういう点はありませんでした。
これ高評価ポイントです。

で、御手洗シリーズなんですが、御手洗は登場せず主役は石岡です。
登場せずというより「直接は」登場せず、と言った方がいいかも知れません。何れにせよ殆ど登場しません。
その割に、事件の真相は複雑この上なく、本来こんなもの石岡くんに解けるわけないじゃないか、というレベルである。
過去の事件をモチーフとした単なる連続猟奇殺人事件に見せかけておいて真相は相当に込み入ってます。
なので面白いです。御手洗シリーズではかなり上位にランクされる作品になると思います。

ただやっぱ「密室」って、読み手を引きつける1つの要素なんですよね。ワクワクしますから。
そこをどれだけ上手く処理するかが、その作品の評価に大きく影響すると思うんですけどね。そこを蔑ろにはしてほしくないですね。
この作品に限らず、最近、ほぼほぼ諦めながら読んでること多いんですけどね。
それと、事件の真相に大きく関わっている人物をラスト近くまで隠しているのもどうかと。
「誰?」ってなるじゃん、普通。

まぁ色々不平不満言いましたが、面白かったのは間違いなしです。

梁山泊
MTNH2G0O
No.4:6人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

ノンフィクションとフィクションの狭間で

これは新たなる島田氏の代表作だと云っても過言ではないだろう。『秋好事件』のノンフィクションタッチがこの作品でいかんなく発揮されており、島田氏がただ単純にノンフィクションを書いたのではないことも判った。
巨匠にして新たなる手法を生み出す、この貪欲さは新本格第1期組の、最近新作を出さない輩共に見習って欲しい姿勢である。

『津山30人殺し』をモチーフに、というかそのものを題材にかの御手洗潔のパートナー、石岡和己を主人公にして陰惨な連続殺人事件を繰り広げるというこの設定からして斬新だ。最初は単なる横溝正史へのオマージュだと思っていたが、いやいや、やはり島田氏、オリジナリティー溢れる作品となっており、島田作品以外何物でもない。
上巻に高木彬光へ、下巻で彼の生んだ名探偵神津恭介に賛辞を表しているが、これはこの作品そのものが彼の作品に対するオマージュではなく、恐らく当時彼が亡くなられたことによるものだろう。

今回特徴的なのは下巻の中間で都井睦雄の30人殺しへ至る経緯がその生涯と共に語られており、しかもそれが物語の謎の中心であるが故、フィクションとノンフィクションの境がぼやけ、真にあったかのように錯覚させられることだ。『秋好事件』でもそうだったがこういうノンフィクションを語らせると島田氏は抜群に上手い。臨場感と睦雄の人となり、そして事件の引き金となった経緯が非常に説得力を持って語られるのだ。
そういった中でも大トリックを仕込んでいるのが非常に嬉しいし、また、菱川幸子の殺害方法が運命の皮肉さを伴っているのが単なる推理ゲームに堕してなく、小説として余韻を残してくれるのがプライドを感じて嬉しい。

連続殺人が続くのも、最後の最後まで御手洗を登場させず、石岡という凡人に解決させることにより、不自然さが無い―よく名探偵がさんざん人が死んでおきながら犯人は貴方だ!と誇らしげに指摘する厚顔無恥さがこの作品には無い。昭和初期の殺人事件に基づいて連続殺人が成されたというのも島田氏がこだわる日本人論、昭和論をほのめかしており、しかも忘れ去られるであろう事件を再認識させてくれたのも作者の真面目さだと思う。
あと最後の最後であっと云わされるミチの正体。こういう演出が心憎い。

島田氏の創作意欲は衰えを知らず、毎年新作を発表している。恐らくこの作品はその口火となったように記憶している。読んでみてやはりこの作品は新生島田荘司の誕生を高らかに宣言しているように感じた。
本当に素晴らしい作家だ、島田氏は。

Tetchy
WHOKS60S
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(8pt)

御手洗のいなくなった石岡の身に起きた連続殺人事件

とにかくたくさん人が死ぬ。そして石岡がロリコンの気があって女性が化粧をしているかしていないのかがわからないことが判明する。

ヘッポコ屋敷嬢
XG82ACXM
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

龍臥亭事件の感想

(上)島田荘司版「八つ墓村」。助手の石岡君が今までになく前面に押し出されてる作品。

(下)解決編。意外な犯人も良かったが、やはりこれは石岡君の物語!

ジャム
RXFFIEA1
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(6pt)

龍臥亭事件の感想

相変わらずスケールが壮大。昭和の時代に津山三十人殺しなんて実在する事件があった事を知った。凄いね。上下巻の長ーい話だったけど挫折せずに読めた事がよかったね。
にしても島田さんの小説は長くて読むのにエネルギー使う。

▼以下、ネタバレ感想

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えんじ
VGV1LYIG
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