漱石と倫敦ミイラ殺人事件



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初公開日(参考)1984年08月
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長編小説

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漱石と倫敦ミイラ殺人事件 (光文社文庫)

2009年03月12日 漱石と倫敦ミイラ殺人事件 (光文社文庫)

英国に留学中の夏目漱石は、夜毎、亡霊の声に悩まされ、思い余って、シャーロック・ホームズの許を訪ねた。そして、ホームズが抱える難事件の解決に一役買うことになる。それは、恐ろしい呪いをかけられた男が、一夜にしてミイラになってしまったという奇怪な事件であった!年少の読者にも読みやすい「総ルビ版」で贈る、第12回日本ミステリー文学大賞受賞記録企画。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.67pt

漱石と倫敦ミイラ殺人事件の総合評価:8.75/10点レビュー 24件。Bランク


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全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(7pt)

実にいいタイミングでした。

現在、ホームズ物を読んでいるこの最中にホームズ物のパロディ、しかも島田荘司作品を読むというのは正に今をおいて無いほど最適な時だった。
各種のホームズ譚をそこここに織り交ぜながら、登場人物をこき下ろす。しかも漱石の文体でそれらを語るというのが斬新だ。ドイルの文体と漱石の文体とを交互に使い、しかも同じエピソードをそれぞれの主観で語るものだから、所々食い違っていて面白い。ドイルの文体では例の如くワトスンがホームズを讃えるような口調で語られるのに対し、漱石はそのひねくれた性格ゆえか物事を常に斜めに観るような書き方をし、ホームズを狂人としか扱っていない。当時直木賞候補になったというのもむべなるかなといった感じである。

ただ、トリックの方はホームズ譚に同調するかのようにいささかチープな感じがした。犯人逮捕の手法といい、各キャラクターの配置といい、シャーロッキアンには堪らないものがあろうが、私には少し物足りなかった。
しかし、通常の島田作品張りの奇想溢れる事件であれば全体のバランスがちぐはぐになるだろうし…。難しいところである。

Tetchy
WHOKS60S
No.2:
(6pt)

夏目漱石がホームズとワトソンと

とてもポップなロンドンミステリーでした。

わたろう
0BCEGGR4
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

漱石と倫敦ミイラ殺人事件の感想

島田荘司作品は読後感の良いイメージが個人的にあるのですがこの作品もそうでした
ホームズ・ワトソン・漱石の三人が事件を解決するまでは正直少し退屈だったのですが、解決してからの展開がドラマチックで凄く良かった
三人の軽快なやり取りを楽しむ作品だと思うので深く考えず気軽に読むのが良いと思います

最終列車
KU3TJU3C
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未読の方はご注意ください

No.21:
(5pt)

この辛い時期を乗り越えなければ、『本格』も無かったのだなあ、と思ってしまう

『島田荘司全集 II』で未読だったのは、『嘘でもいいから殺人事件』だけである。これを読了すると、未読の作品は、最近の作品いくつかだけになり、ぼくの中で島田作品が初めから連続して繋がり、ほぼ網羅できたことになる。

そして、最初にいつものように『後書き』から読みだした。すっかり癖になっているようだ。ここでの4作は、作家として島田荘司が最も苦労していた時期にあたり、相当に辛い目にあっているのが分かる。胃痛に苦しみながら書き上げ、全て1984年に冷たかった講談社以外からリリースされている。

特にカッパ・ノベルスを有していた光文社の人たちとの交流は、心にしみる内容だ。吉敷誕生や、『寝台特急『はやぶさ』1/60秒の壁』のタイトル誕生の話など、島田荘司のファンとしては、驚くことばかりだ。

この苦しい時期に生み出された4作は、作家島田荘司のファンダメンタルをしっかりと確立した。この辛い時期を乗り越えなければ、『本格』も無かったのだなあ、と思ってしまう。

多くの読者は、この時期の作品を読み飛ばしてしまうような気がする。島田作品の一部だけを読み、こうした当時の経緯を知らずに語っている気がする。それでも良いのかもしれないが、それでは真の島田荘司の理解には至らないだろうとぼくは思う。

全てを読む。当時の状況も知る。それ無くしては絶対に真の理解へは到達しない。ぼくはそう確信している。
島田荘司全集〈2〉寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁・嘘でもいいから殺人事件・出雲伝説7/8の殺人・漱石と倫敦ミイラ殺人事件Amazon書評・レビュー:島田荘司全集〈2〉寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁・嘘でもいいから殺人事件・出雲伝説7/8の殺人・漱石と倫敦ミイラ殺人事件より
4523264228
No.20:
(4pt)

漱石とホームズは、ロンドンで一緒に事件を解決した。

夏目漱石がイギリスに留学していた時には、ロンドンにシャーロックホームズが活躍していた。
漱石の視点とワトソンの視点で交互に物語は進行していく。非常に巧みな構成である。
漱石は、下宿先で夜毎、亡霊の声に悩まされ、教えていただいているクレイグ先生の紹介で、シャーロック・ホームズに相談した。クレイグ先生が、漱石にお金を無心するのが、おもしろい。クレイグ先生は、シェイクスピアの研究者であまり、お金を持っていないのだ。
漱石から見たホームズは、変人扱いで、なんとなくホームズってそんな感じかなと思わせる。ワトソンが、実に落ち着いた感じがあって、漱石という人間の置かれた状況がよく見える。
漱石の友人である正岡子規が、月給50円を目標としているときに、留学生で毎月150円もらっていたと告白する。それでも、ロンドンで生活するにはギリギリのようだった。宿泊費が高く、日本人や東洋人を受け入れないところがある。
ホームズは、メアリーという金持ち未亡人の相談に乗る。行方不明になっていた弟が、見つかり、一緒に住むことになった。弟は、中国の骨董品を持っていて、祟りを恐れていた。中国で、やばい仕事をしていたようだ。その相談に乗ったホームズは、心配していたが、数日後に弟がミイラになって死んでいたことが発見され、そしてメアリーはそれを見て精神を病むことになる。弟の喉元に、紙がありそれが中国語のような文字だった。それで漱石にホームズはそれの解読と中国では、祟りでミイラになって死ぬ事件があるのかを聞く。イギリス人からしてみれば、中国も日本もあまり差がないのだ。日本は香港につながっていると考えている人もいる。
ホームズは、見事に事件を解明する。ふーむ。漱石とホームズ、ワトソンと言う共演。発想がユニークで上手い作品だ。漱石とホームズの違った側面が見えて面白い。
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No.19:
(5pt)

素晴らしいラストシーン

島田荘司先生の作品はだいぶ昔にかの有名な「占星術殺人事件」、「暗闇坂の人喰いの木」、「水晶のピラミッド」、「眩暈」を読んだだけで止まっていました。あまりにも奇想天外、驚天動地のトリックについていけなかったからです。こちらの作品は最近オススメに出てきて評価が高いし、ホームズが出るというので読んでみました。漱石パートとワトスンパートで文体を変えてあります。各登場人物の心理描写もきちんとされていました。事件解決後の長いまとめは大変素晴らしく読後感が爽やかです。私の中では、アニメ「ルパン三世カリオストロの城」にも匹敵する素晴らしいラストシーンでした。
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No.18:
(5pt)

何度も買い直すくらい好きな漱石とホームズ

シャーロック・ホームズのパロディやパスティーシュはいくつも読みましたが、これほど面白く、また感動した作品は珍しいです。
最初に出版された際に購入し、一度なくして数年後に古本屋で購入し、この度Kindleでも購入してしまいました。
初めて読んだときから何度読んでも、ホームズのバイオリンのシーンはとにかく感動します。
漱石の手記とワトソンの記述が交互に並び、それぞれから見たホームズが180度違っていて、両方の文体がわかる方はより楽しめるかと。
少なくとも、私は十数回読んで毎回大笑いして、ラストは泣いてます。
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No.17:
(5pt)

夢のような嬉しい世界

ホームズと夏目漱石が出会っていたら…なんて想像するとワクワクします!トリックもしっかりしているし、島田さんならではの人間の奥深さも味わうことができました。
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