(短編集)

島田荘司全集 IV



※タグの編集はログイン後行えます

【この小説が収録されている参考書籍】
島田荘司全集Ⅳ
(違う表紙に投票したい場合もこちらから)

オスダメ平均点

0.00pt (10max) / 0件

0.00pt (10max) / 0件

Amazon平均点

5.00pt ( 5max) / 1件

楽天平均点

4.00pt ( 5max) / 2件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
0pt
サイト内ランク []-
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

0.00pt

0.00pt

0.00pt

0.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)2010年12月
分類

短編集

閲覧回数1,438回
お気に入りにされた回数0
読書済みに登録された回数0

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

島田荘司全集Ⅳ

2010年12月18日 島田荘司全集Ⅳ

収録作品 『確率2/2の死』 『サテンのマーメイド』 『夏、19歳の肖像』 『火刑都市』 月報 対談 島田荘司・川本三郎 『島田作品と旅、そして東京』 本全集収録の『火刑都市』ほか、島田作品には「旅(トラベル)」「東京」を扱った作品が多い。ミステリーと東京、そして旅に関連したエッセイを多数執筆している川本三郎氏を迎え、島田作品における旅について、そして江戸から東京へと続く都市の本質を多角的に探る。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点0.00pt

島田荘司全集 IVの総合評価:10.00/10点レビュー 1件。-ランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

現在レビューがありません


※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.1:
(5pt)

天才が暗中模索し、地肩の強さで乗り切っていく様も見える。そういう作品集である

島田荘司のコンプリートを目指して、未読の作品を全集で読んでいる。これが実に良い、ということに気がついた。と言うのは、全てが改訂完全版となっていることもなのだが、後書きの中で、島田荘司自身が当時を振り返りながら、執筆当時のエピソードに触れているのだ。これがとても面白い。

この中の『確率2/2の死』と、『サテンのマーメイド』・『夏、19歳の肖像』の3作は、出版社にホテルに缶詰にさせられて書いたらしい。

そのため、『確率2/2の死』は、1985年9月に光文社文庫書き下ろしで、『サテンのマーメイド』は、同じ1985年9月に集英社からハードカバーで、『夏、19歳の肖像』は、翌月10月文藝春秋社からハードカバーでリリースされている。つまり、島田荘司はこの時期、出版社から新人作家として続々と作品をリリースできるかを試されていたのだ。

『確率2/2の死』に至っては、ホテルに籠もる際にアイデアのストックも無かったらしい。そして、島田荘司はこの後書きの中で、後輩新人作家たちに、ストックを蓄え、充分に準備して周到に準備して臨めとアドバイスもしている。ホントに優しいヒトだと思う。

そして、島田荘司は、この本の後書きの中で、『改訂完全版』としてリマスタするプロセスの中で、『夏、19歳の肖像』と『火刑都市』について、読み直してみて、自分の初期を代表する作品だと書いている。

これらの作品は、そういった状況で書かれたものではあるものの、島田荘司の基本

・まず、ありえないくらいの奇想がある
・その奇想をいくつかの別の奇想が加わり、より深い奇想になる
・それを最後には論理的に帰結させてしまう

は、完全に確立してて感心してしまう。すべてがしっかりと構築されている。

後書きを読み進むと実に面白い。のろのろとした講談社の対応の中、『占星術』と『斜め屋敷』がなかなか文庫化されず、恩義を感じているカッパ・ブックスに、『占星術』と『斜め屋敷』の文庫化を持ちかけられた話や、多くの賞に落選する中、暗中模索する島田荘司にビックリしてしまう。やはり、時代はというか出版界の重鎮たちは『清張病』とも言えそうな病にかかっていて、この天才の本質を見抜けなかったのを感じる。だから落選するのだろう。

そういった中、天才が暗中模索し、地肩の強さで乗り切っていく様も見える。そういう作品集である。
島田荘司全集ⅣAmazon書評・レビュー:島田荘司全集Ⅳより
4523264244



その他、Amazon書評・レビューが 1件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク