(短編集)
島田荘司全集 VII
- 島田荘司全集 (8)
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
島田荘司全集 VIIの総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まずなんと言っても、『異邦の騎士』が『島田荘司全集 VII』でやっと登場する、ということに驚く。このあたりの状況についても後書きに書かれている。どうやら、『異邦の騎士』の原型は押入れに格納されていて、ちり紙交換に出す一歩手前だったようなことまで書かれている。驚きだ。 後書きによれば、最初に『異邦の騎士(もともとは『良子の思い出』というタイトルだったらしい)』を書き始めて、途中で飽きてきて、そこから『占星術殺人事件』を書き出し、それにも飽きてきて、驚くことに、『ショウワン・ロブスター』という近未来SFを書き出したらしい。これは未発表になっている。 そしてこの『異邦の騎士』こそがターニング・ポイントだったようだ。 『嘘でもいいから誘拐事件』は、作者名を伏せてブラインド・テイストさせたらおそらく島田荘司の作品だとは分からないだろう。それだけ軽くて、ある意味、京極夏彦が『百鬼徒然袋』であの探偵を書いているときくらいに楽しそうである。作品としては、全然面白くないのだが、こういう作品も書けるのか、と器用さに驚いてしまう。 おそらくは、周囲にそういう面白い連中がいて、そういう連中との付き合いの楽しさの中から、自然と生まれてきたんだろうな、と思った。 そして唸ってしまったのは、『夜は千の鈴を鳴らす』の方だ。この作品は隠れた傑作だと思う。まず、島田荘司の基本である ・まず、ありえないくらいの奇想がある ・その奇想をいくつかの別の奇想が加わり、より深い奇想になる ・それらを最後には論理的に帰結させてしまう という『基本』が構成も含め、完璧に完成している。。構成が見事なので、完成度が高い。あっという間に読み終わってしまった。吉敷の行動力はミタライとは違った魅力で、ホントに島田荘司は器用だなぁ、と思ってしまった。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 1件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|