鳥居の密室: 世界にただ一人のサンタクロース
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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本書は御手洗潔シリーズの1冊であり、京大時代の若かりし御手洗が解き明かした11年前、昭和39年に起きた密室殺人事件の謎を解き明かすミステリである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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島田荘司の全作品コンプリートを推進中。島田荘司の『鳥居の密室』を読了した。2018年8月リリースである。 この本と並行して読んでいた『ハリウッド・サーティフィケイト』が、島田荘司が日本から脱出して、アメリカに住むようなった頃、書かれたせいかまるでアメリカの作家の作品を読んでいるかのようだったのだが、この作品は、『御手洗潔の挨拶』の頃の書き方が戻ってきていて、読んでいてホッとしてしまった。 どこが違うかと言われれば、『底辺に流れる心の優しさ』が違うと思う。本格ミステリーであるかの前に、作品としての底辺に、島田荘司だけの心の優しさがあるのだ。その上に、いつもの奇想が乗り、今回は実際に在る場所(錦小路の鳥居)の特性が乗り、物語が構成されていく。それはまるで多楽章形式のソナタのようで、各楽章(この場合は章)ごとにテーマが振り分けられ、最後にそれらが纏まっていく。 この『底辺に流れる心の優しさ』こそが島田荘司の最大の魅力だと思う。最後の『この社会を歩いているのが、意地悪で、人を傷つけるのが趣味の、糞みたいな連中ばかりじゃない』という言葉がそれを象徴している。 島田荘司の全作品の中でも、『底辺に流れる心の優しさ』が最もよく出た作品だと思った。 | ||||
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この作品の前に読んだ屋上という作品もサンタクロースの話ですがあちらも面白かったけどこの作品はその何倍も面白いです サンタクロースと殺人者が混在している密室 読み終わったあとに希望の残る余韻 荒唐無稽なトリックと何も残らない 読感だった屋上とかなり違います おすすめです | ||||
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久しぶりに御手洗シリーズを読んだ。 トリックは、前半を読んでなんとなく分かってしまったが、登場人物の人間模様が豊で、割と楽しめた。 過去の御手洗作品と比べると、少しもの足りない気がしたが、1年浪人して、京都の大学に通っていた自分にとっては地名が懐かしく、それに対する評価で甘口だが星3つとした。 | ||||
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貧しく暗い過去を背負う二人が、御手洗の尽力で救われる。涙流れるままにのラストのような感動を覚えました。冤罪で留置されている国丸と、国丸が本当の娘のような愛情をそそぐ楓の人間造形の素晴らしさは、島田先生ならではです。 | ||||
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私は、昔、島田荘司さんのファンで、惹きこまれるような独特の世界観やストーリー展開を楽しみました。 最近たまたま目に留まったので、久しぶりに著者のこの本を読んでみたのですが、本作品は著者往年の代表作品のような大掛かりなトリックではなく、「それはちょっと」という残念感があります。しかも、かなり始めの方からトリックがバレバレです。また、御手洗潔もかなり後の方で登場するだけで、活き活きと活躍するわけではありません。 ですので、本作品をミステリーとして、とりわけ島田荘司の御手洗作品として読むと、ガッカリ感があると思います。 しかしその反面、登場人物たちの人生模様を描いた作品として読むならば、けっこう楽しんで読めます。好みはあるでしょうが、昭和の時代設定やほの暗い陰影のある登場人物たちは独特の世界観を醸しています。 ミステリーとしてではなく、物語として読む分には味わい深い本なので、一読に値する本かもしれません。 | ||||
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