侵入者 自称小説家
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 | 2017年09月05日 侵入者 自称小説家 (文春文庫) 迷宮入りが囁かれる一家四人殺人事件の現場で遺族をキャストに再現劇を行い、犯人をあぶり出す。自称小説家の異様な企ての結末は!?(「BOOK」データベースより) |
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| 折原一さんの小説は大好きで、いつも、これは誰のことだろう？なにかだまされてるはずだ・・と冒頭からワクワクして読むのですが、この作品はちょっと違って、ワクワク感が少なかったというか、主人公が探偵でもない売れない作家さんで、どうしてこのような方法で事件が解決すると思ったのか、その理由もよくわからなかったし、いつもの、「そうだったのか！もう一度読み返したら違う見方が出来るなあ」という気持ちがありませんでした。ちょっとがっかりかな。 | ||||
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| 衝撃的な結末、実際の事件に着想を得ながら全く独自の展開をよく考えたものだと感服するが、遺族にとっては侮辱的な小説だと思う。あくまで小説である。 | ||||
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| 折原作品は好きですが、本作はちょっと物足りなさが残る作品。そもそも登場人物が少なく、ミステリー性もやや弱い。同じフレーズの繰り返しや描写の重複感など折原作品らしからぬ出来映えではないか。ただラストの種明かしは良かった。良い意味で期待を裏切ってくれた。次は漂流者を読んでみたい。 | ||||
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| ハイスピードではなくじわじわ来るミステリーですね。不気味な感じがよかったです | ||||
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| 著者の比較的初期の作品は、脳みそをグデングデンに掻き廻されるような、叙述トリックが冴えた作品群で、２度３度と読み返して、大いに楽しませてもらった。が、近年の長編では、私の基準からすると、ちょっとがっかり、の作品が多かった。 今回の作品は二つの未解決事件をベースにしているが、特に世田谷一家惨殺事件では、迷宮入りのこの事件に、作者ならではのなぞ解きを試みている。 その謎の解明も、ドキュメンタリー風とは反対の、折原ワールド全開の解釈なので、読者によっては評価が分かれる所だろう。私のような長年の作者のファンとしては、「これだ！これですよ！」と、思わず相槌を打ってしまう作品である。 今回は叙述トリックも控えめで、かと言って、未解決の難事件に真っ向から挑む、という風でも無く、折原作品としては、ある意味、異色作ではないだろうか。それでも久しぶりに折原ワールドが堪能できて、近年の不満を少し解消できたような、ちょっとお得な気分になる作品だ。ページ数も手ごろで、読みやすい。 | ||||
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