セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴



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初公開日(参考)2002年11月
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長編小説

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セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴: 名探偵 御手洗潔 (新潮文庫nex)

2015年09月27日 セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴: 名探偵 御手洗潔 (新潮文庫nex)

横浜・馬車道に事務所を移した御手洗潔と石岡は、ある老婦人の訪問を受ける。名探偵への冷やかし客かと思われた彼女の話を聞いた御手洗は、しかしその出来事を“大事件”と断定した。猿楽町にある教会での集いの最中に降り出した雨。その瞬間、顔を蒼白にして倒れた老婆。奇妙な現象、行動の裏には、政府とロシアにまつわる秘宝の存在が…。聖夜を彩る心温まるミステリー。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴の総合評価:8.33/10点レビュー 21件。Bランク


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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

案外御手洗シリーズ入門書として良いかも?

『占星術殺人事件』を解決した数ヵ月後の話。御手洗の許に高沢秀子という妙齢の女性が訪れる。その人が話すには、友人の折野郁恵という女性が、五稜郭で有名な榎本武揚が当時ロシア皇帝から頂いたダイヤモンドの靴を所有しているという。
最近その折野郁恵さんの様子がおかしくなり、相談に乗っていた時に、雨が降り出したのを見て、突然倒れ、そのまま入院してしまったのだ。郁恵さんの容態が気になり、最近息子夫婦に尋ねたところ、雨が降ったから十字架が無くなり、とんだことになってしまったという謎の答えが返ってきた。そして息子夫婦が最近、教会の前の道路沿いの花壇を衆目の中、掘り出すという奇行をしていたとの事だった。
この一連の奇妙な出来事について、御手洗は大事件が起きていると云うのだった。

御手洗シリーズの、短編小説のような意匠を凝らしたエピソードや、最近の科学技術の話など、そういった肉付けが一切無い、事件のみを語った生粋の本格推理小説だ。
セント・ニコラスのダイヤモンドの靴を巡って『占星術殺人事件』の竹越刑事と事件をもたらした高沢秀子を交え、右往左往する物語で、中身は簡単なのに、なかなか目的のダイヤモンドの靴までに行き着かない。まるで乱歩の通俗小説を読んでいるかのようだった。

事件を第三者の目から当事者の行動を、理解し難い奇行の数々として描くという技法を凝らしており、思わずポンと膝を叩いてしまった。そして逆に島田氏の本格推理物の作り方というのが解ってしまった。
それは、ある行動について、無知の人の目を通して情報の少ない形で語るというスタイル。これが後の説得力ある御手洗の解明に一役買っているのだ。だから読者は作者(ほとんどの場合、それはある登場人物の台詞によって語られる)が語る事象を鵜呑みにせず、その行動そのものを実際に試してみるとよいだろう。特に今回のダウジングなんかはその典型だ。

御手洗物入門書として、長さといい、ストーリーといい、最適の1冊かな。


▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

御手洗のクリスマス

いつもの島田先生の作品とはやや趣を異にするが、いかにもクリスマスにふさわしい、暖かみに満ちた作品。
とはいっても島田先生お得意のホワイダニット炸裂で、ある人物の不可解な行動により幕を開け、最後までいろんな人が不可解な行動を繰り返す。しまいには御手洗さんまで不可解な行動に走るが、そこはちゃんと理論的な答えが用意されているから安心して読める。
そして作中に登場するのは、おそらく御手洗さんが唯一魅了された(?)大変魅力的な女性。この女性が幸せになるエンディングは、ひとつも死体が出てこないにもかかわらず、爽快な読後感を味わうことができる。

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.19:
(3pt)

御手洗潔の優しさ

冒頭にエカテリーナ二世の凄まじい生涯と、彼女から榎本武揚に贈られたダイヤモンドで飾られた靴の話があって、いきなり目くらましを食らわされる。一体どんな凄い事件なのだろうかと思ったが、何だか一杯食わされた感じである。はっきりいってちんけな犯罪である。トリックも大したことはない。が、最後まで読まされてしまった。一つには、登場人物のそれなりの面白さがあることである。それに、誘拐された美紀という女の子の可愛さとこの子への御手洗潔と石岡の優しさがいいのだ。
セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (角川文庫)より
4041682096
No.18:
(3pt)

魅力は御手洗フル出場

良くも悪くもこの作品の魅力は御手洗の出番が終始あることだろう
事件としては大したものではない
ページは薄いが分厚い割に御手洗の出番が前半終盤の百ページしかない作品群に
比べると、コストパフォーマンスはいいといえるだろう
ファンなら買いな一冊
セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (角川文庫)より
4041682096
No.17:
(4pt)

御手洗ものにこういう方向はあまり求めてないですが

御手洗ものの一編だが、今回は血なまぐさい殺人は起こらず、探し物を子供のためにするほのぼの路線の一編です。伏線からきっちりとオチまで安心して読める出来ですが、あまり御手洗ものにこういう話は期待してないのが正直なところ。
占星術や暗闇坂のような御手洗作品を期待している人には全く範疇外の作品です。
セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (角川文庫)より
4041682096
No.16:
(4pt)

相変わらず変人だなあ

久々に読んだ、御手洗シリーズ。殺人は起きないけれど、なるほど、彼にしか解けなかっただろう、いや、彼がいなければ事件としてあぶり出されることもなかっただろう、という奇妙な出来事の話。

 序章的な「シアルヴィ館のクリスマス」は御手洗が友人たちと和やかに会話を交わしているシーンの描写であるが、会話の内容があちこちに飛ぶ上に、ロマノフ王朝とかエカテリーナ二世なんかが出てくるものだから、今回は海外の話なのかと思いきやそうではなかった。

 事件の依頼ではなく、物珍しさで事務所を訪れた高沢秀子という老婦人の話から、事件が起きていると読み取り、さっそく捜査に乗り出す御手洗と石岡くん。しかし、その事件がまた奇妙で、どこでどう解決に結びつくのか全く見当がつかない。読んでいる方も、石岡くんの気分になってくる。少しくらいヒントでも教えてくれたらいいのに、と。

 御手洗の超人的な思考回路のめぐり方が存分に味わえる作品だと思う。理屈で考えてもたぶん、答えはわからないんだけど、相変わらずの変人ぶりに思わず微笑んでしまう。
セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (角川文庫)より
4041682096
No.15:
(5pt)

島荘流クリスマス・ストーリー

著者はときどき、こういうハート・ウオーミングな作品を書く。
これがまた、なかなかに泣かせてくれるから、始末が悪い。
本作もその一つで、ストレートのクリスマス・ストーリーだ。

もちろんミステリだから、謎もあれば推理もある。
犯罪といって良いようなこともある。
しかし、ラストでこれだけみんながハッピーな気分になるのは、何だかとっても良い。
ミステリ初心者に間違いなくオススメできる。私も家内にぜひ読ませたい。

著者のこの手の作品は、御手洗ものだと「ロシア幽霊軍艦〜」とか「最後も一球」なんかが似た雰囲気かな。
「異邦の騎士」はもっとミステリっぽいけど、あれも暖かい作品だ。
いずれも他のミステリ度の強い作品、例えば「占星術〜」や「斜め屋敷〜」と比べたら、ミステリとしての完成度という点では少々辛い点がつくかもしれない。
でも、著者の優しさがよく表れているこれらの作品は、私の偏愛するものだ。
短編だと「糸のことジグザグ」とか「SIVAD SELIM」とかが同じ傾向かな。
「SIVAD SELIM」なんか涙が出ちゃうよね、ミステリとはいえないけど。
セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 (角川文庫)より
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