佐野洋(さのよう)の作品一覧

カチカチ山、猿かに合戦、舌きり雀、かぐや姫……日本人なら誰もが知っている昔ばなしから生まれた傑作ミステリーアンソロジー。

組織人としての苦悩を抱えながらも、 ひとたび事件が起これば矜持を胸に執念の捜査で犯人を追い詰めていく。

父親が「死んでやる」と言い残して家出、という記事が新聞に載る。一方、何の後ろ盾もない男が県議会選挙でトップ当選。

「親父が殺された。

電車の中で痴漢扱いされた上場企業の役員は、無実を証明しようという第三者の申し出を断わる。

電車には、乗客の分だけ思い出があります。毎日乗る通勤電車や、時折乗る特急列車にも。

「かちかち山」の兎と狸の「妖しい関係」があぶりだす殺人事件の真相。

キャリアの新人警部補・桜川が大藤署にやって来た。

刑事だった高梨は、娘の陽奈子との諍いから退職し、妻とも別居。市が管轄する公園管理課の巡回班長として採用された。

「安土、約束は守ってくれよ」旧

一握の砂が見る向きによって沈んだり輝いたりするように、身の回りの些細な出来事も、光の当たる角度によって全く違う姿を見せる。

会の正式名称は,JUSTICE LEAGUE=正義同盟、略

電話ボックスで珍妙な行為にふける男を見かけたOLは…。

鴻巣求一は、ついてなかった。出

動物病院からの年賀状が誤配されてきた。

「あなたは検察審査員候補者に選ばれました」高校教師・佐田のもとに届いた一枚の葉書。

「やる」「俺、あの女とやっちゃった」と言えば色っぽいけれど、「この野郎、やっちまえ」ともなれば物騒な話。

非合理が通る社会は、推理小説の存在をも危うくする。

桑森小学校6年1組の人気者コルブスは、江見晃がかっているからすである、はねのつや、体ぜんたいの感じや、目の表情などが、いかにもりこうそうだ。

「君はイニシャルがTS（ティーエス）だろう。

部付次長の花山は、勤続三十年のリフレッシュ休暇を取っていた。

「春ごとに花のさかりはありなめどあひ見むことはいのちなりけり」(古今集)から生まれるストーリーとは…。

42歳は男の厄年。ルーティン化した仕事と無関心な家庭生活でだらけた心と体が、やがて災難を招く。

なぜ。今度は冴子の部屋から盗聴機が発見された。

3.3分に1組が、4.5組に1組が離婚。いま

会社に山積みの退屈な仕事、お金も愛もない冷めた家庭生活。そんなものを断ち切って、ひとりになってみたい。

女性蔑視をあからさまにする初老の男、アパートの隣室に住む不気味な若者、人の善意を踏みにじる若い夫婦…。

妻を殺された男の手帳に記された「M.SH、612。

私=中島道警刑事=の恋人小出智子̆

公文書には元号を使用しなければ罰せられるのだろうか。

損保会社のN支店長田坂克彦は、ある雨の夜、タクシーの中に置き忘れられた人形に深い関心を持った。

羽田発札幌行の大型旅客機が岩手山ろくで墜落した。遭難者名簿の中に、愛人と同姓同名の女性を発見した男は首をかしげた。

保存されていた自分のへその緒の血液型鑑定をした医者が、己の過去の謎を追って得た驚愕すべき血の運命の真相(表題作)。

雪どけの北海道札幌市の郊外、定山渓の国有林で女性の死体の一部が見つかった。

警察手帳を持ったまま警官が消えた。やがて発見された彼の変死体。

健康診断を受けに来た病院で、山岡は水谷睦子に再会した。7年前睦子は12歳だった。

だれからともなく郵送されてきたトランプの数字順に奇妙な事件が次々と起ってゆく…「殺人順位」。

殺人容疑者の身柄を預った新聞社の支局長が、警察も気づかぬ事件の真相を暴く「ガラスの罠」、新聞への奇妙な投書が投げた波紋の意外な結末「満ち足りた生活」など、地方支局を舞台に展開、...

弁護士・猫尾恭介は出張先の浜松で、不思議な魅力を持つ柏木品子と知り合った。

「人生の余白に、ちょっとした色どりを添えたいと思い旅に出る」と妻に書き残して、小料理屋の女と心中した男。

「どういうことだろう?このシロキリが、プチラルースと同じような反応を見せたということは…」―騎手変更で偶然騎乗することとなった馬から、血統がまったく違う、ある名馬と同じ感触を受けた...

交通事故で夫の健一を亡くし28歳で未亡人となった須美子は、事故後、恋人ができ華やいだ気分になっていた。

新聞記者として最初に遭遇した殺人事件の取材で、「私」は完敗した…。

小説家は作中人物の名前をどうやってつけているのだろう。

元新聞記者の間垣吾郎は、かつての恋人道川八重子を目撃した。

医学、医療問題をテーマに、読者の意表をつく推理傑作12編。

留守中に、頼みもしない植木屋が庭を掘り返していたという。

カメラマンの田代がホテルのプールで撮影した美貌の女性は、有名デザイナー前川阿里子の娘・邦子だった。

その夜、平井美加は驚きのあまり鳥肌をたてた。一等一千万円の宝くじが当ったのだ。

外部からの音をいっさい遮断し、反響を殺してしまうという実験室に閉じこめられた男と女。

高校野球部員が不祥事!推理作家・鳥居謙介の母校、Y県達部高校の選手が暴行事件を起こし、甲子園出場が危ないという。

新米刑事古賀は姉の住む団地で見かけた素敵な美人の名前を聞いてびっくりした。

離婚した夫が殺されるかもしれない。

ある高校生が自殺した。その後発見された彼の遺作小説には、実在の人物が登場し、しかも、この不気味な事件の端緒ともなった―。

「赤の監視」「紺の反逆」「緑の幻想」「青の断章」「黄の誘惑」「紫の情熱」「白の苦悩」……色の数だけ、トリックがある。

大手精密機器会社課長・守口は、愛人とのドライブ中に人を撥ねてしまった。