時を追う者



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初公開日(参考)2023年05月
分類

長編小説

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時を追う者

2023年05月24日 時を追う者

「もし過去に戻って開戦を阻止できるとしたら、どうする?」 1949年、終戦から4年が経った東京。陸軍中野学校出身でかつて破壊工作員だった藤堂直樹は、歴史学者の守屋淳一と物理学者の和久田元から過去に時間を遡る手段を発見したと聞かされる。さらに二人は直樹に思いがけない依頼をしてきた――「過去に戻って、戦争を始めた者たちを排除して欲しい」。目指すは満州事変の阻止。未来は、それで本当に変わるのか?  2人の男女を仲間にした直樹の、時を遡る決死行が始まる! 圧倒的なサスペンス! 歴史・冒険小説の雄がたどり着いた新たな境地!(「BOOK」データベースより)




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時を追う者の総合評価:7.00/10点レビュー 4件。Cランク


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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.4:
(5pt)

時を越えて関東軍の暴走を阻止せよ!佐々木譲さんの最新作

2年ほど前の短編集『図書館の子』がタイムトラベルが中心テーマとなっていたように、本作でも過去に旅行し、満州事変を阻止することによって悲惨な戦争の歴史を変えようとすることがテーマとなっている。
戦地から復員してきた藤堂直樹は、過去に陸軍中野学校で諜報員としての特別の訓練を受けていた。復員後、王子にある石鹸工場に就職したが、労働争議に巻き込まれて警察に逮捕されてしまう。ところが中野学校時代に近代史の講義を受けた、東京帝大史学科の教授でもある守屋がGHQに手をまわして釈放される。守屋は物理学の教授である和久田とともに“百年戻し”の伝承のある洞窟を通って満州事変が勃発する以前の世界に至り、事変を起こした当事者の排除をもくろみ、藤堂をその実行者として起用しようとしたのだ。最初は拒否した藤堂だったが、直後に巻き込まれてしまった事件から逃れるために、同じように事件に巻き込まれた仲間とともに過去への旅に同意せざるを得なくなる。
過去へと渡った直樹たちは、船で満州に渡り、大連そして奉天で憲兵や関東軍の警戒をかいくぐりながら機会を窺うのだったが、そこには中国の抗日組織も絡んできて…。
これ以上語るとネタバレになってしまうのでこの辺で止めることとするが、ミステリーと冒険小説の手練れである佐々木譲さんらしく、スピーディな展開に息つく暇もない。当時の満州における様々な様子の描写も細部まで精緻である。満州事変というと、とかく「関東軍の暴走」として語られることが多いが、本作の中では当時の満州で事業を展開したり住んでいたりする日本人の間では、関東軍の軍事行動を望むような期待というか「空気」があったような描写もあり、確かにそうだったのかもしれないとも思う。
そして、このストーリィは一体どのように結末するのだろうか?と考えながら読み進めていくと、案の定、ラスト近くで意表を突く展開があり、「え~、もうすぐラストなのに、どうなっちゃうの~?」というような急回転となる。「過去を変えると、どうなるのか?」これを突き詰めていくと訳が分からなくなってしまうが、最後の最後でその点に若干の不満が残ったが、とにかく佐々木譲さんらしく存分に楽しめる作品でした。
時を追う者Amazon書評・レビュー:時を追う者より
4334915302
No.3:
(4pt)

時を追いつつ時にも追われ。

タイムトラベルで過去に行き戦争を阻止しようとする冒険譚。歴史改変モノは純粋なフィクションとして捉えづらい面があり敬遠していたが、当作品は主人公の行動規範と心理がぶれること無く描かれており、物語にスッと入り込めた。作者の旧作「ベルリン飛行指令」から始まる第二次大戦3部作に通ずる面白さ。全編緊迫感に溢れた展開は、それに相応しい確りとした文体に支えられたこの作者ならではのものか。惜しいのはクライマックスの"排除"のシーンのドタバタ感と結末にかけてのかけ足の流れだが、読後の余韻を妨げるものではない。読者を選ぶかも知れないが良作。
時を追う者Amazon書評・レビュー:時を追う者より
4334915302
No.2:
(1pt)

イマイチ

期待していたがイマイチでした。
人それぞれなので 私はイマイチでした。
時を追う者Amazon書評・レビュー:時を追う者より
4334915302
No.1:
(4pt)

主人公たちの目的意識の高さと振る舞い

1949年。敗戦後の日本。陸軍中野学校で諜報員として訓練を受けた主人公・藤堂直樹は、歴史学者の守屋と物理学者の和久田から過去に時間を遡る<手段>を発見したと聞かされます。さらに二人は直樹に思いがけない依頼をしてきます。「過去に戻って、戦争を始めた者たちを排除して欲しい」。満州事変の阻止とそれ以降の未来を改変すべく2人の仲間を引き連れて直樹は時を遡り、満州へと向かうことになります。
 彼らの目的は果たして達成されるのか?この国の未来はいかに変わるのか?ストーリーは、アグレッシブに直線的に爆走します。

 このところの佐々木譲の"IF小説(オルタネート・ヒストリー)"群。
 「抵抗都市」(2019/12月)日露戦争に<負けた>日本。大正5年、ロシア統治下の東京。
 「帝国の弔砲」(2021/4月)<ロシア帝国>。
 「偽装同盟」(2022/1月)「抵抗都市」の続編。
 「裂けた明日」(2022/8月)近未来なのかどうか、日本国の内戦。
 「闇の聖域」(2022/11月)主要な舞台は、満州、大連。「張作霖爆殺事件」の二年後。(これだけは「純粋歴史スリラー」?だったか。)
 を経て書かれた本編は、"IF小説(オルタネート・ヒストリー)"を構築するにあたり禁じ手とも思えるような(笑)、「時間旅行」を利することにより繰り返しこの国の歴史を改変しようとします。
 私は単なるスリラーの読み手ですので「時間旅行」を語るバックグラウンドも蘊蓄も持ち合わせてはいません。しかしながら、ここ最近の著者の作品の中では滅法面白い冒険譚だったと言える気がします。主人公・藤堂直樹+2名の目的意識の高さとその振る舞いが、(情に流されることによって物語が分断されてしまうことのない)強く骨太なストーリーを生み出しています。そのことは、たまらなく貴重だ。
□「時を追う者」(佐々木譲 光文社) 2023/5/30。
時を追う者Amazon書評・レビュー:時を追う者より
4334915302



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