ブラジル蝶の謎
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点5.60pt |
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有栖川有栖の国名シリーズの一つである本作は、短編集の形式。 | ||||
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「蝶ははばたく」火村、有栖川コンビ国内シリーズ第三弾から。小品ながら、叙情的作風の密室作品。旅先でこんな体験をしたら、魅惑的旅行になるかも。北陸が舞台というのも金沢人の自分としては、親近感を覚えます。同じ作品集の中の「人喰いの滝」もオススメです。 | ||||
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短編作品だとスペース的にも詳細な人物描写を入れ込むのが難しく、その点ではロジック中心の作者だから、長編作品との差異は他の作家さんと比べると大きくないようには感じます。 | ||||
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蘭ちゃんいいキャラクターしてました! | ||||
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表題ならではのトリックが鮮やかに決まったと思われる。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ミステリの短編集として、無難に、謎と意外な解決、物語がどの作品にもまとまって描かれていて、つまらなくはありません。 とはいえ、欲をいえば、もう少し人間関係のドラマを読みたかったような。例えば、強請っていたことが犯行の動機なら、表面上は好人物を装う強請魔の2面性やお金に対する執着、犯罪をする側の追い詰められた心理など、もう少し描かれていたらと思います。 短編なので紙面が限られていたのだと思いますが、そういった物語としてのふくらみがあるとより印象深くなったように思います。 まあ、読み手は好き勝手なことを言うだけですが。 | ||||
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ベテラン・ミステリ作家の有栖川氏ですが、実は最近ファンになったばかりです。読んだのは6冊目、各国シリーズは3冊目です。有栖川氏の作品はトリック重視で、どちらかと言えば本格派に属するそうですが、自分はパズルを解くようなタイプのミステリはどうも現実感に欠ける気がして、それよりも人間ドラマや深みのある話の方が好きです。それにもかかわらず、なぜ有栖川氏を好きになったかといえば、主役である火村とアリスの2人、そしてその会話のかけあいがおもしろいこと、これは大阪人である作者独特の感性でしょう。そして自分が関西在住のため、もろに日常の生活圏である京都から大阪、神戸にかけてが舞台になっていることが多いので親しみがわくことです。これらは、トリック重視タイプの作家さんを楽しむ方法としては邪道だと思うのですが、それでも読んでいて楽しいことに変わりありません。 よかったのは最後の2つ「人喰いの滝」と「蝶々がはばたく」です。「人喰い」の方は、あとがきで有栖川氏本人が書かれていたように、ラストが「北村薫氏にほめていただいた。”エルンストのシュールな絵のよう”なんだそうだ。」ということで、その場面を画像として頭に浮かべようとしてみたら、ありありと不思議な情景が目に見えてきて、なるほどと共感できました。雪の上にずらーっと・・・ここはネタばれするのであまり詳しく書けませんが。 そして「蝶々がはばたく」。たまには北陸の温泉に一泊してゆっくりカニでも食うか、ということで向かう列車の中、アリスが隣に乗り合わせた男性から聞いた話。事件と言うほどでもない不思議な過去の出来事の真相を火村が解きます。雪国の旅情と、熟年男性が過ごした大学時代、学園紛争と友情の甘酸っぱい青春の香り、その最中に起きた出来事、それらが1995年の阪神大震災と繋がる、その最後の締め方の見事さ。そして読み終わった後はすぐに、必ず有栖川氏自身が書かれたあとがきを読んでほしいです。震災当日「私のマンションのバルコニーからは、大阪湾を隔てた西宮あたりで何本も黒煙が上がっているのが見えていた。」というリアルな実経験が描かれていて、心に迫るものがあります。今回は小粒の短編が多いと感じましたが、有栖川氏が全体の構成をどう意図してこの短編集を作ったのか、そしてラスト、このあたりが見事だと思いました。 | ||||
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今回の場合は国名シリーズの1・2作品目と比べれば 作品の深さ、という点では控えめかもしれませんね。 それと、たてつく犯人が結構います。 表題作はたてつく犯人の典例でしょう。 あることをしてしまったがために 白を切るつもりだった人間は、ことごとく 崩壊してしまったのです。 で、最後に無駄にほえるわけです。 それでも火村の圧倒的な言動に 引き下がっていきますが… この表題作は一応謎が謎を 呼ぶ感じとなっていますが これから刊行される作品で 何らかの補完はなされるのでしょうか… オカマが出てくる作品である 「彼女か彼か」は火村が抱いた疑問から 意外な展開を見せます。 基本あっさりなので 期待すると肩透かしを食らっちゃうかも。 | ||||
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作家アリスシリーズの第6作。(国名シリーズ第3作) 【ブラジル蝶の謎】 二週間前にサラ金社長が病死し、遺産相続の件で集まった、社長の弟・朋芳が鈍器で撲殺された。部屋の天井には亡き社長のコレクションであるカラフルなブラジルの蝶が多数、留められていた。 ブラジル蝶でなくてもよかったかなと思ったけど、最後に犯人が火村にいうセリフとリンクさせていてうまいなと思いました。 【妄想日記】 庭で娘婿が焼身自殺をしたと思われたが頭部の傷から殺人だと分かる。三年前に自身の運転事故で愛息を亡くしてから言葉を失い、一年後に妻が自殺してからは鬱病にかかっていた。 燃やした理由にびっくり。 【彼女か彼か】 女装趣味のある男が自宅で殺された。元々美しく手術をしていなくても女性そのものに見えた。父の遺産と保険金が入る予定だったが、父親の隠し子と、父の面倒を見ていた従妹が取り分を要求しもめていた。恋敵とももめていたが前夜に和解し、親しげに飲んでいる姿が目撃されている。 証言矛盾の理由になるほど!男性ならではの視点ですね。 【鍵】 伊豆の別荘地で男が殺される。別荘の持ち主である社長の妻と姉、秘書、隣家の家族と前日にパーティをしていた。その夜、秘書が庭で撲殺され、そばには鍵が落ちていた。 なんの鍵かわかって、嫌な後味。 【人喰いの滝】 山奥の集落に住む老人が落ちて亡くなった。雪の上には老人の足跡のみ。東京から映画を撮りに来たロケ隊が泊まっていて、半年前に女優の一人が川に落ちて流されて人食いの滝と呼ばれる滝に飲まれて、遺体は上がっていない。 足跡をつけたトリックに無理があるような…。 この作品はシリーズのはじめの作品「46番目の密室」の次の作品。だからか少し読みにくさはあった。短編は時系列に並ぶわけではないらしく、蝶の話でサンドしたくて、初めと最後に蝶ものをもってきたらしい。 【蝶々がはばたく】 下宿のおばちゃんが肺炎で山梨に入院。おみまいの帰りに火村が蟹を食べたいと言い出し、アリスはバタフライ効果だとからかう。北陸に越前ガニを食べに行く計画を立てるが、火村が乗り遅れ、隣にいた男性から、35年前の男女蒸発事件の話を聞く。 地震をからめたが、地震と関係なく思いついたトリックなのに、阪神淡路大震災の一か月後に発表しタイミングが最悪だったらしい。 大地震が繰り返される日本。非運の中から蝶々がはばたく事を祈ります。 | ||||
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すぐに読みました、期待した通りの本でした、これ以上書くことはありません。 | ||||
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