奇怪な事件の裏には心を曇らす悲しみの雨が残暑の抜けない葉月下旬、やたらと元気な女子高生の身の上に、奇怪な事件が降りかかる。

家に取り憑いた何かを祓う依頼を受け、座木をにわか霊媒師にして現地へ向かった薬屋探偵たち。

奈良・初瀬川沿いのマンションで起こった、密室殺人事件。その一週間前に橿原神宮で起こった、ひき逃げ事件。

鬼田山家の先々代当主・俊春が撲殺した、一つ目の子山羊。

現代に戻った天童純が、今まで自分の身に起こったことが全部夢だったのではないかと疑い始めたころ、純は六道珍皇寺に現れた小野篁によって平安時代に呼び戻され、再び鬼神たちとともに貴族との戦いに加わることになった。

ボストン美術館で殺された老日本人画家とは何者か。

「悪趣味だな。仲間で最初に死んだ人間の十三回忌に開くタイムカプセルだなんて…」。

広重は幕府に暗殺された？　若い浮世絵学者津田良平が“天童広重”発見をもとに立てた説は、ある画商を通して世に出た。

貸金庫に母が遺した謎のリストは何を意味するのか。

神戸の異人館に住む日本人の若い女の元へ英国の大富豪ジョン・ポール・ゴッティの使いだという男が現われた。

二之浦ゆり子は青年医師・里見に誘われ、瀬戸内海の小島巡りに同行するが、その際、ひとつの無人島を目にしたことで、過去の悪夢が甦る。

おもしろ怖い絶品。

中国地方の山間の町で起きた美少女惨殺事件。死体には犯人の猟奇的な刻印が残されていた。

紅茶を深く愛する科学者、宇佐見護博士の前に、突然、人語を話す白猫が現れた。

「ページをめくる手を止めさせない 軽やか、濃くて、トリッキーな作品」 有栖川有栖氏、保証！ 「10円玉を持っていないか」そう言い残してクラブ経営者が殺された。

富豪・比留間三兄弟の長男・長一が運転する車が崖から転落。同乗していた天地龍之介や光章たち全員が山奥の小屋に避難した。

浜坂憲也は二体の銃殺死体と共に、マンションの一室で発見された。ドアも窓も完璧に施錠され、誰かが出入りした形跡は皆無。

昭和最後の夏に、札幌で起きた密室連続殺人事件。それは、伝説的な奇術師・吝一郎の復帰公演が発端だった。

400年の歴史を持つ浄土真宗妙見派の京都・龍遠寺。

とっくに死んだはずの人物の遺伝子が、殺人事件現場から発見されたら!?遺伝子治療や体細胞移植を手がける最先端医療企業SOMONグループ。

誰も近づけなかったはずの時鐘塔には、死後数時間を経た死体がぶら下がり、あやしげな自称“聖者”は衆人環視の下、誰もいないはずの背後から刺されて死んだ…。

怜悧な頭脳とシャープな風貌。そして、毒を含んだ皮肉な発言。

御手洗潔が鮮やかに解く、逆さ階段の巨石遺跡の謎。現代日本でホームズが遭遇する人体工学研究所の密室殺人。

このミステリの犯人は天使です。しかし探偵役もまた天使が務めます。

九十歳にして書下ろした最後の長編『人形が死んだ夜』、六十年前に書かれた処女長編『天狗の面』。

千草検事は、懐かしい友・坂口秋男の来訪をうけた。「警察署長を紹介してほしい」彼の妻が失踪したというのだ。

「いない…ミチルちゃんがいないんです」路地から飛び出してきた女はそう言った。誘拐した犯人は身代金を要求。

評論家・真木英介が小諸駅頭から姿を消した。

近道庸三と土方利夫、ふたりが顔を合わせるところ悪事あり。土方が設立した悪意銀行もそのひとつ。

はじめまして。あたしの名はシルビア、勤め先は吉原のソープランド、〈仮面舞踏会〉。

傷ついた少年少女たちは、戦わないかたちで、自分たちの大切なものを守ることにした…。

200余篇の生と死と愛の物語。

新宿歌舞伎町で酔いつぶれた「おっぺ」こと小川兵介は、見馴れぬ場所で目を覚ました。

驟雨に洗われた坂道を疾走し、三途の闇に向かって崖縁を飛び越えた真新しいブルーの車体。

新居購入の資金不足ゆえ結婚に踏み切れないみどりと修三。そんな折り修三の後輩弥太郎から奇妙な依頼が。

音信も絶え、生死のほどさえ分からなかった親友に、こんな大都会の片すみで、こうしてバッタリ座席を横取りされようとは…。

復讐は未成年でもかめへんで。人類の基本的権利やからな。

7年ぶりに「盛綱陣屋」への出演依頼を受けた中村雅楽。しかし、子役の演技が気になる雅楽は、なかなか出演を承諾しない。

孤独な老嬢たちが住む女子アパート。突如始まったアパート移動工事と同時に奇怪な事件が続発。

古色蒼然とした五階建て赤レンガのアパートは、男子禁制の女の館だった。互いに他人を寄せつけずに暮らす孤独な老嬢たち。

日本人が知らずにいた悠久3000年の歴史の謎をいま、ひもとく。

新作ホラー小説の構想に悩む作家の元に、ある電話がかかってくる。

悪の華が咲き乱れる荒廃しきった高校へ転校した少年、逢川総二は、あの“極真”の達人だった!VS.中国拳法、ボクシング、少林寺拳法、柔道、空手、剣道。

源正義、14歳。

小惑星をもつぶしてしまう巨大宇宙樹バオバブ、全長五十メートルの宇宙ウミガメ、植物が人間のように動き回る緑の星リリョウ。

七月七日の午後七時、新進作家、坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。

柳生照彦から持ち込まれた犯人当てリレー小説―柳生の問題編に対し、タレント作家の尾道由起子に解決編を書いてもらい、その後に自分の解決編を載せる。

M航ジャンボ機の貨物室から、アルミ合金をとかす特殊細菌があふれだし飛行困難に。

高谷美由紀は、結婚を間近に控えた27歳。

五歳になる一人娘の加奈子を交通事故で亡くした桐原容子は、夫の信樹と“加奈子の魂”と三人で暮らしていた。

35歳、デザイナーの麻由美は都内に新築マンションを3800万円で購入する。

三十一歳のOL・亜紀子は、ある日、見知らぬ女性の訪問を受ける。

ミステリマニアの仁木雄太郎、悦子兄妹の下宿に、ひとりの紳士が相談に訪れた。

“ファイヤーシスターズ”の参謀担当、阿良々木月火。

退屈な“日常”はいらない。欲しいのは、“異常”―。

南アルプスで男女の死体が発見されたが、遺体は死後十日間で白骨化していた。

突如大発生し、甲府市を殱滅した数十億匹のネズミの大群は、二年前に滅び去ったはずであった。

ビルの壁を這い上がり驚異の跳躍で逃げる小男・ち一号と、獰猛な番犬たちを一撃で惨殺する若い娘・鬼女の怪盗団の出現が、東京をパニックに陥れていた。

博多のライブハウスで宿命的に三人は出会った。地元のスター修吉に挑みがかった一矢のギター。

人気絶頂のロックシンガー椎名ゆかは、コンサート中お気に入りの曲を歌っている瞬間に自分を撃ち殺してくれと頼む。

十二の深い傷跡を全身に刻んだ女のこと。少年に悪戯され暗転した小四の夏のこと。

ドラマ「相棒」のノベライズで人気を博す著者の、デビュー作となった第2回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作品が新装版で登場! パチスロメーカー「ダッシュ電子」で企画開発をしていた東俊哉。

多数の死者を出したビル火災以来、歌舞伎町は史上空前の冬の時代から抜け出せずにいた。

生後三ヵ月の赤ん坊が誘拐された。錯乱状態の母親、具体的な要求をしない奇妙な誘拐犯、翻弄される捜査本部。

愛しい猫、可愛いメロウ、美しい、優しい、私の天使…。

朝子は、活気あふれる19歳のロックシンガーだ。ライブで人気を集めるバンドを率いている。

新宿で最も有名な探偵“眠り猫”。俺はその息子だ。

桜町は、いま渋谷・道玄坂でルシファーというバーをひらいている。

元ヤクザの木常は、神保町にある呑み屋のオヤジだ。ある日、現役の徳光からアタッシェ・ケースを預かる。

施設で育った美少年イグナシオは事故に見せかけて友人をバットで殴殺する。

深夜2時、渋谷。少年院から出たばかりの貢は、北勢会のチンピラを蹴り上げていた。

那覇は、熱気に覆われている。11月の倦怠に抱かれ、作家は街を流れた。

人を殺し、育った修道院兼教護院に舞い戻った青年・朧。なおも修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せ、冒涜の限りを尽くす。

北海道の奥深く潜伏していたヒカルと鉄男は、冬の到来を前に、南に向けて旅を再開する。

中学時代憧れていた山岡が、医師として村に帰ってきた。久しぶりの再会をした真紀だったが…。

宗像時子は父が遺した古アパート、扇荘の管理人をしている。

日系ブラジル人医師の津村は、北京の国際医学会で知り合った北朝鮮の医師に技術を伝えて欲しいと請われ、招聘医師として平壌産院に赴く。

箱に納められた左手首には古い傷が無数に残り、指がない。その指は手首が切断される何年も前から少しずつ切り落とされていた。

五ツ木守男は自殺のために準備万端、毒入りステーキを用意した。

戦中の台湾、本島人の邸の庭で起きた日本軍人の決闘騒ぎ。一方は銃殺され、一方は頭部を殴られ意識不明の状態で発見された。

上手く言えねーけど、みんななにかが足りてない。

推理小説家志望の氷川透は久々にバンド仲間と再会した。が、散会後に外で別れたはずのリーダーが地下鉄の駅構内で撲殺された。

エレベーターの前で胸を刺された男は「常務に、いきなり刺された」と、犯人を名指しして絶命した。

女子大のゼミ室から学生が消え、代わりに警備員の死体が。当の女子大生は屋上から逆さ吊りに。

病院内の面接室で身元もわからないほど焼け爛れた死体が発見された。人の出入りが明瞭な現場からなぜ出火したのか。

終戦から六年後のある日の夕方、ひとりの男が新聞社に勤める私のところに訪ねてきた。

築百年は経つ古い日本家屋で発生した殺人事件。現場は完全な密室状態。

本の街神田神保町でビルの所有者でもある古書店主が不可解な死をとげた。

「本の探偵――何でも見つけます」という奇妙な広告を掲げた神田の古書店「書肆・蔵書一代」主人須藤康平。

神保町に店を構える村雲書店の跡を継ぐのは長女の婿か次女の婿か？　余命幾許もない主人が考えだした後継者選びの方法――それは十冊の稀書の収集合戦だった！　即売会盗難事件の犯人は、跋扈する幻の愛書家の正体は、そして戦いの果てに笑うのは誰なのか？　当代の碩学が描く

学長の私的なコレクションを収めた第三閲覧室で死体が発見される。

冬は海からやって来る。静かにそれを見ていたかった。

弁護士・谷の同僚、戸部が失踪、つづいて彼と関わりのあった小山民子が殺された。

別れた女に、今の俺が何をできる―。かつての妻・杏子がロス―東京間を結ぶコカイン密売組織のトラブルに巻き込まれた。

毎日、工場で油にまみれ車の修理に追われる大村啓司。50ccのバイクを飛ばし、楽しみはたまにやる賭けビリヤード。

俺は20歳のバーテンダー。夢はクルーザーを駆って海原を疾ること。

画家仲木は傷害致死罪で三年間服役し、山中で創作の日々を送っていた。ある日女子大生暁子が訪れる。