(短編集)

朝霧



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初公開日(参考)1998年04月
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朝霧 (創元推理文庫)

2004年04月09日 朝霧 (創元推理文庫)

前作『六の宮の姫君』で着手した卒業論文を書き上げ、巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の編集者として社会人生活のスタートを切る。新たな抒情詩を奏でていく中で、巡りあわせの妙に打たれ暫し呆然とする「私」。その様子に読み手は、従前の物語に織り込まれてきた糸の緊密さに陶然とする自分自身を見る想いがするだろう。幕切れの寥亮たる余韻は次作への橋を懸けずにはいない。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

朝霧の総合評価:8.71/10点レビュー 14件。Cランク


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(8pt)

朝霧の感想

前作『六の宮の姫君』で卒論に芥川龍之介を選んだ<私>は無事書き上げ、学舎を卒業した。
アルバイト先だったみさき書房に就職し、新人編集者としてついに社会人へ。
新たな環境、新たな人間関係、そして新たな謎。
お馴染みの円紫師匠と共に謎を解いていく。
シリーズ初の学生ではなく社会人となった<私>。
今作ではどんな日常の謎が、<私>に何を与えるのか。
シリーズ通じて<私>は何を受け入れて成長し、今作ではどう受け入れて成長するのか。
多忙な日々の中、変わるものも変わらないものもある。
今作は学生時代の懐かしさや切なさ、そして新たな出発への希望を内包。
前シリーズの伏線や引用もふんだんに散りばめられた、ファンには嬉しい一冊。
<私>と円紫師匠シリーズ第五作目。

シリーズ久々の短編集です。
『山眠る』『走り来るもの』『朝霧』の三編構成。
所謂日常の謎を取り扱う「死なないミステリ」で、一見初期作のようですが、違いもあります。
前シリーズまで<私>は学生で、各巻の時間の流れは一年以内です。
しかし今作の<私>は社会人であり、次編との間に数年経過していることもあります。
学生は進級などから一年単位がハッキリしていますが、社会人となると異なり、時の流れが早いということかもしれません。
構成が初期作を思い起こさせるだけに、学生の<私>と社会人の<私>の違いが際立ちます。
前シリーズの登場人物のその後だけではなく、前シリーズの出来事や引用が再登場しています。
ここでも月日の流れや<私>の成長がうかがえます。
また、前シリーズ同様文学作品の引用が多いです。
ただ、初期は謎がメインで引用は謎解きやそこに込められたメッセージのためのサブだったのに対し、最近は引用が増え、サブと言えなくなってきた気がします。
個人的には勉強になりますが、初期の程度の方が好きです。
円紫師匠も<私>と食事しながら謎解きするか、落語をするかとパターン化してきた気がします。
<私>も謎に直面すると円紫師匠に頼るという考えにすぐ至ってしまいます。
初期の円紫師匠は変装したり山登りしていたり、人間味や面白みがあります。
シリーズ物の宿命かもしれませんが、そのあたりが少し残念です。

今作のテーマは「結婚」さらには「男と女のつながり」かなと思います。
これは第一作『空飛ぶ馬』から続くテーマだと思います。
第一作では「男と女のつながり」に抵抗があった<私>ですが、今作の<私>の反応は異なります。
今作は社会人の<私>の成長が見れる、ファンには懐かしく、切ないながらも嬉しい一冊です。

▼以下、ネタバレ感想

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あんみつ
QVSFG7MB
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.13:
(5pt)

集大成とも言える良作

どこがと言うのが難しいくらい、全体的な構成と筆致の妙である。
陳腐なレビューが拒絶される凄みを感じる作品だ。

社会人になり、「おばさん」になり来し方を鑑みつつ、主人公の
今後の不安や希望、身近な疑問が上手く絡みつつ展開していく。

書評など気にせず、すぐに手に取って読むことをお勧めする。
特に、高校3年生・大学2年生~25歳位の若い人や
壮年から老年を迎える世代などにお薦めしたい良作。
朝霧 (創元クライム・クラブ)Amazon書評・レビュー:朝霧 (創元クライム・クラブ)より
4488012809
No.12:
(3pt)

まあまあ

アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。
朝霧 (創元クライム・クラブ)Amazon書評・レビュー:朝霧 (創元クライム・クラブ)より
4488012809
No.11:
(5pt)

言わずもがな

とにかく「大好き」の一言。
言わずもがなの名作ですが、本当に隅々まで素晴らしい。
読書好きにはたまらない、美しい日本語と丁寧な人物描写。
何度読んでも本当に素晴らしい作品です。
朝霧 (創元クライム・クラブ)Amazon書評・レビュー:朝霧 (創元クライム・クラブ)より
4488012809
No.10:
(3pt)

もっと続いてほしい!

円紫シリーズ。この作品では、「私」は大学を卒業して社会人に
なっている。前回の作品とは違って今回の作品には人の死というのは
出てこない。そのことに、ほっとする。「朝霧」の中で語られる
祖父と鈴ちゃんの話は、ちょっと切なかった。また、「山眠る」の
中では父の娘への愛情を強く感じた。どの話もていねいに描かれて
いて、読んでいて心地よかった。このシリーズはこれで終わりなの
だろうか?とても残念な気がする。今までずっとこのシリーズを
読んできて、謎解きだけではなく「私」の成長も楽しみだった。
できればまたいつの日か、円紫さんと「私」に会えることを願っている。
朝霧 (創元クライム・クラブ)Amazon書評・レビュー:朝霧 (創元クライム・クラブ)より
4488012809
No.9:
(5pt)

大人になった『私』

 最初の作品『山眠る』では卒論を完成させ、『走り来るもの』では社会人としての一歩を踏み出すと同時に、姉に子どもが生まれてほんものの”おばさん”になる。『朝霧』では祖父の日記の謎解きをする。今までに比べると、時間のすすみ方が早いですね。それは実生活と同じでしょうか。
 これまでの作品と同様、なぞが解けたからといって、かならずしも”すっきり”するわけではありません。知ったからこそ、そこに人の悪意というか毒のようなものを見て悲しく切ない思いになる『私』。ただ、これまでと違うのは、多少なりとも社会人としての経験が彼女を強くしているような気がします。優しい女性だから、その出来事からいろいろ感じることがあるのでしょうが、これまでのように大きくショックを受けるというのではなく、そうか、大人になるとこんなことがあるのか、というように少し冷静に受け止められるようになったのではないのかと思います。それはきっと、円紫師匠の優しさにふれることで、彼女が成長してきた証拠ではないでしょうか。大人の世界にはいいことばかりじゃなくて、悪いこと、気分の良くない出来事もたくさんある。だけど、世の中捨てたもんじゃないでしょう?と『私』をいつも優しく見守ってくれる大人の優しさ。『私』がついつい円紫師匠を頼りたくなってしまう気持ちはよくわかります。
 この先、『私』は社会人として、どんな風に成長していくんだろう。いつか、円紫師匠から卒業する日がくるんだろうか。先がますます楽しみです。『私』がいい歳になるまで続けてもらいたいなあ。
朝霧 (創元クライム・クラブ)Amazon書評・レビュー:朝霧 (創元クライム・クラブ)より
4488012809



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