(短編集)
覆面作家の夢の家
- ダイイング・メッセージ (52)
- 名探偵 (559)
- 心霊写真 (12)
- 覆面作家シリーズ (3)
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『覆面作家は二人いる』、『覆面作家の愛の歌』に続く覆面作家シリーズ第3巻です。世界社『推理世界』の編集者・岡部良介と新人推理作家で素封家の娘・新妻千秋が事件の謎を解決していく短編集。千秋は屋敷の中では内気なお嬢様然としているが、一歩外へ出ると男勝りな素人探偵と化す、特異な性格です。1999年に角川文庫で出版されたものを加筆修正し、<円紫さんと私>シリーズの表紙絵を描いた高野文子のイラストを数葉配して再文庫化した新装版です。 ◇「覆面作家と謎の写真」 :洋々出版『小説わるつ』の編集者・静美奈子(しずか・みなこ)は元同僚・鳥飼さくらとディズニーランドに行ったことがある。その時の写真をみせてもらったところ、別の同僚の唐崎が写っていた。しかし唐崎は当時も今もNYにいるはず。なぜ唐崎の姿が写真に撮られていたのか。 果たして心霊写真か、いや、唐崎はまだ存命だから幽霊であるはずはなし、というささやかな謎を千秋が解いていきます。そこに浮かび上がるのは、いつの世にもある男女の出会いと別れの物語です。 「向き合えば、後は心は、重なるというより重ねて行くものです」(72頁)という一文が心にしみました。 ◇「覆面作家、目白を呼ぶ」 :『推理世界』の新人賞を受賞した金山真奈美に会うため、良介は福島まで車を飛ばす。その帰路、金山の職場の主任・森崎が車で先導してくれるが、山道で突然森崎の車は迷走を始め、崖から転落してしまう。果たして森崎の車内で何が起こったのか。 ひとつの殺人トリックが施される本格推理物といえるでしょう。千秋が鮮やかな推理で解き明かすそのトリックは、やろうと思えばたやすく真似ることができる類いのものですから、模倣犯が出やしないかと少々ひやひやしながら読みました。 ◇「覆面作家の夢の家」 :ミステリ作家の由井美佐子と評論家の藤山秀二はドールハウスが趣味の同好の士。ある日、藤山は自らが殺害されているミニチュア人形を入れ込んだドールハウスを由井に送ってくる。死体の藤山はダイイングメッセージとして「恨」の文字を書いている。果たしてこのドールハウスの意味するところとは? 暗号推理物として凝りに凝った物語が展開します。その詳細については控えますが、国語教師だった北山薫氏らしい、教養溢れる暗号解読劇を大変面白く読みました。 そして二重人格探偵・新妻千秋と岡部良介の物語もこれでおしまい。最後の場面で探偵作家の「夢の家」が何であるかが描かれ、心が温まりました。 ------------------------------- この「覆面探偵シリーズ」が気に入った読者ならば、以下のミステリシリーズもきっと面白く読めると思います。 ◆三上延『ビブリオ古書堂の事件手帖』(アスキーメディアワークス) :古書店を経営する人見知りの若き女性探偵とアルバイトの学生君がコンビを組み、書物をめぐる謎を解いていくミステリシリーズです。 . | ||||
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北村薫さんの推理小説は、難しくて苦手だったりするのですが、このシリーズはすんなり読めました。 設定もユニークでかわいらしいです。 全体を通して、やや内容が難しかったり、ちょっと単調すぎるきらいもありますが、それでも読み終えて満足できるものでした。 上記の一点を除いて、とてもいい作品でした。全体的な評価として星4で。 | ||||
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シリーズ物の完結編。読まなきゃね。 | ||||
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心穏やかに楽しみたい時に、この雰囲気は心地良い。 楽しませて頂きました。 …ふと、思ったがお嬢様の「素」は一体どっちなんだろう?できれば、彼には「どっちかがどう」じゃなく、両方を愛しんで頂きたいなー、と。 | ||||
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北村薫さんお得意の、三部作です。 はじめの2作を読み終えた頃から、あ〜こういう終わり方になるのかなって、予想してた通りで、安心したような拍子抜けしたような。 でも、そこがいいなって思いました。 連作ミステリのおもしろさは、鈍ることがありません。 人の心理の隙や、「魔がさした」結果犯罪に至ってしまった感じが、とてもリアル。 でも、陰惨さがなく、さっぱりした読後感が、やっぱり好きです。 著者の作品の中でも、ひときわ軽やかなこのシリーズ。 すてきなエンディングでした。 | ||||
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