街の灯
- ベッキーさんシリーズ<1作目> (1)
※タグの編集はログイン後行えます
※以下のグループに登録されています。
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
街の灯の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前にも読みました。 もし、ベッキーさんシリーズが映画化されるときはベッキーさん役は天海祐希さん、明日海りおさんなどの元宝塚トップスターがすごくぴったりです。柚香光さんが退団したらベッキーさん役をやってくれたらと思っています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
北村薫氏の作品は初めてでした。どんな作風の方かも知らなかったのですが、読み始めてみれば、本当に美しいお話で。舞台が戦前の上流社会だということもあると思いますが。 まず出だしの文章からやられてしまいました。「家々の屋根のわずか上に、薄藍の雲の連山が見えていた。ちょうど空という水鉢に紺の絵の具を溶いて、それが沈んだような具合だった。雲の向こうはほのかな桜色に染まっていた」。なんと美しい風景描写でしょうか。 それから、ヒロインの花村英子と自家用車の運転手、園田、そしてお父様の会話が始まります。その言葉使いのまたはんなりしていること。当日は友人の有川伯爵令嬢から、雛の宴に招かれて行くところでした。これがまたなんとも言えない優雅さで、当時の上流階級というのはこんな暮らしをしていたのかと驚愕しました。集まってくる娘たちは、みな自家用車でお付の女性を連れて、雛祭にふさわしい柄の着物をまとっています。電気は切られて、篝火とぼんぼりの灯だけで屋敷が照らされ、大広間には歴代の何組もの雛人形が並べられ、桜の花びらを浮かせた白酒とお料理をいただく・・・。こういう催しが、公のもの、各界名士や大使夫人を招待したもの、そして今日の伯爵家姉妹の友人たちのためのものと、3,4日に渡って行われるのだそうです。 他にも、園遊会やら、銀座に運転手付の車で行く時にはお付もついてきて、買物をすればお付の女性が支払いをする、自分では財布を持ったこともないこと、夏になると最初は鎌倉の別荘で海水浴、8月になってさらに暑くなると軽井沢の別荘に避暑に行く、侯爵様の別荘は何万平米も広さがあって、ご自分の馬で軽井沢を散策される・・などなど、ため息が出そうな裕福ぶりです。まだ江戸や明治の気風も残っていたのでしょうか。使用人の側も、お殿様、お姫様と、はっきりと身分が違うという観念を持っていた様子です。 主人公、英子の家は華族ではなく、お父様が元士族で、財閥系会社の社長だということ、そのためか英子自身が言うように「うちはわりと開けているのだ」、と。当時としては画期的だった女性の運転手が英子に付くことになります。文武両道に秀でて、控えめだけれど思慮深い別宮、通称ベッキーさんと英子は、だんだんと心を通わせていきます。 一応ミステリ・ジャンルに分類されると思いますが、本格ミステリやもっとはらはらドキドキの小説を求める方には今ひとつかも。個人的には純文学に近いと感じました。三島由紀夫の「春の雪」を思い出しましたが、あちらが退廃と憂愁いう暗めの雰囲気なのに対して、こちらは明るくさわやかです。箱入り娘でお嬢様だけれど聡明なヒロインが、市中の事件や、軽井沢で避暑中に起きた不可解な出来事の真相を解明します。軽井沢の話は、身近で人が死ぬため緊迫感があります。そして、最初はおっとりのほほんと見えていたお話に、華やかな上流社会の息苦しさや冷たさなど裏面がちらりとほの見えてぎくりとさせられます。時代はこれから太平洋戦争に突入していくはず。先はどうなっていくのでしょうか。 古き良き日本の美しさに一時酔いしれることができました。2冊目、3冊目と話がどんどん展開するようですので、さらに続けて読んでいきたいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「中野のお父さん」があまりに短くて物足りなかったので、同じ作者の本ですがどうかなと思って読みました。 この本はそこそこの中篇が3個収められており、昭和初期を舞台にお嬢様とその運転手が謎解きをするというもの。 トリックだけでなく、人間の深い心理も描かれていて、面白かったです。 日常の謎を扱った話もあってよかったですが、人が殺されるミステリーもこの作者はなかなか上手だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
旧士族・花村家の箱入り娘の英子。そんな彼女の元に別宮(べっく) という当時珍しい女性運転手がやって来た。 その別宮が只者ではなく、剣道の経験者で、文学もこよなく愛し、 そして驚くべきことに拳銃まで扱えるという謎の人物だ。 この作品の舞台は昭和7年、英子の学校の送り迎えを任されている 別宮(ベッキー)と英子の二人が、遭遇する謎や殺人事件を見事解決 へと導いていくという物語である。 「虚栄の市」は江戸川乱歩の作品にヒントを得たもの。「銀座八丁」では 桐原麗子なる侯爵家の令嬢である女学生が登場し、なかなかに面白い 存在となる。「街の灯」はチャップリンの作品の映写会で起きた死の謎 に挑む。 二人の和製かつ女性版ともいえるホームズとワトソンの活躍がとても 楽しい内容となっています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
経年劣化はいたし方ありません。それ以外は 問題なく 私の後 今はカミサンさんが読んでます。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 35件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|