―ここから脱獄してみろ。彼と同じ方法で。

検閲官に追われる少女と出会ったクリスは、再会した少年検閲官エノと共に、少女が追われる原因である〈小道具〉を探し求めて孤島の洋館に向かう。

夏休みも中盤に突入し、風ヶ丘高校新聞部の面々は、「風ヶ丘タイムズ」の取材で市内の穴場水族館に繰り出した。

放課後の旧体育館で、放送部部長が何者かに刺殺された。

高校生の古野まほろは内戦の満州から日本へ逃れるべく、超豪華寝台列車に飛び乗った。華族、軍人、白系ロシア。

相模湾に浮かぶ、竜胆家の私有地・頚木島は「首鳴き鬼」の伝説から、首鳴き島と呼ばれていた。

「電気人間って知ってる?」一部の地域で根強く語られている奇怪な都市伝説。真相に近付く者は次々に死んでいく。

18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室からあるはずのない屍体が発見された。

砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦、ロシアの修道院で勃発した列聖を巡る悲劇…ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。

忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。

昭和20年…アメリカ兵を刺し殺した凶器は忽然と消失した。昭和43年…ナイフは2300キロの時空を飛んで少女の胸を貫く。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

探偵のナコと学生の頼科が見つけた写真には、ギロチンの前で助けを求める女性の姿が。

現在、過去、未来。別々の時を刻む三つの大時計を戴くクロック城。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

勁草館高校の吹奏楽部に所属する古野まほろは、コンテストでの優勝を目指し日夜猛練習に励んでいた。

人を愛することは容易いが、人を愛し続けることは難しい。人を殺すことは容易くとも、人を殺し続けることが難しいように。

絶海の孤島に隠れ棲む財閥令嬢が“科学・絵画・料理・占術・工学”、五人の「天才」女性を招待した瞬間、“孤島×密室×首なし死体”の連鎖がスタートする。

誰もが振り向くような自慢の恋人をエリート医師に奪われてしまった省吾。

同期会が催された山荘で三日三晩に三人のメンバーが絞殺された。

美貌のミステリ作家の山荘で、芸術家揃いの姉妹を次々と襲う戦慄の連続殺人。

純本格推理小説の気鋭が、読者に叩きつける大胆な挑戦状。

ピアニストからも絶賛!ドビュッシーの調べにのせて贈る、音楽ミステリー。ピアニストを目指す遙、16歳。

大学の同窓会で七人の旧友が館に集まった。

飲み屋でいつも見かける“白の貴婦人”と、絶品の限定・鯖寿司との不思議な関係を大学の仲間四人組が推理した表題作。

呑むほどに酔うほどに冴える酩酊推理！ 女子高の正門前に車を停め、夜の職員室に戻った辺見祐輔（へんみゆうすけ）は憧（あこが）れの美人教師の不審な挙動を垣間（かいま）見た。

安槻大に通う千暁ら仲間七人は白井教授宅に招かれ、そこで初めて教授が最近、長年連れ添った妻と離婚し、再婚したことを知る。

警備員の西岡は、新興宗教団体を過激な反対運動から護る仕事に就いた。

怪文書『メルヘン小人地獄』がマスコミ各社に届いた。その創作童話ではハンナ、ニコラス、フローラが順々に殺される。

巨大な鉄骨を手に街を徘徊するアイドルの都市伝説、鋼人七瀬。

「君は、いつから来た?」 伝説の作品が、いま蘇る――! 高校二年生の鹿島翔香はある日、昨日の記憶を喪失していることに気づく。

少女たちの“トモダチ大作戦”。

駆け出しの小説家・物実の元に舞い込んだ初めてのファンレター。そこには、ある興味深い言葉が記されていた。

芸大の映画サークルに所属する二見遭一は、天才とうわさ名高い新入生・最原最早がメガホンを取る自主制作映画に参加する。

賀茂川と高野川が合流する鴨川デルタ。瓶賀流が目撃したのは濁流に呑み込まれる友人、龍樹落花の姿だった。

極上のキャットフードを作りたい―化けネコ・プルートは人肉ミンチの生産に乗り出した。

祖父殺しの嫌疑をかけられた御曹司、城坂論語。

「真実を映し出す鏡」をもつ反則の名探偵・襟音ママエは、舞い込む事件の真相は分かるが、推理は大の苦手。

ワンマンで女好きの社長宅で開かれた新年会。招待された男二人と女二人は、気がつけば外に出ることが出来なくなっていた。

越野ハルカ。父の失踪により母親の故郷である坂牧市に越してきた少女は、母と弟とともに過疎化が進む地方都市での生活を始めた。

児童養護施設・七海学園に勤めて三年目の保育士・北沢春菜は、仕事に追われながらも、学園の日常に起きる不可思議な事件の解明に励んでいる。

家庭では暮らせない子どもたちの養護施設「七海学園」で起きるささやかな事件――繊細な短編群が大きな物語を創り上げる、第18回鮎川哲也賞受賞作。

大学院生・栗栖川亜理は、最近不思議の国に迷い込んだアリスの夢ばかり見ている。

三度目の刑務所生活で、スリ師戸並健次は思案に暮れた。

月刊社内報の編集長に抜擢され、若竹七海の不完全燃焼ぎみなOL生活はどこへやら。慣れぬカメラ片手に創刊準備も怠りなく。

アメリカはニューイングランド地方の田舎町、トゥームズヴィル。

邪険な扱いしかしなかった亡き妻に謝罪したい――一代で財を成した傑物、方城兵馬の願いを叶えるため、長男の直嗣が連れてきたのはなんと霊媒師。

奥多摩の山村、媛首村。淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。

芸術棟に、フルートを吹く幽霊が出るらしい―吹奏楽部は来る送別演奏会のため練習を行わなくてはならないのだが、幽霊の噂に怯えた部員が練習に来なくなってしまった。

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。

ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。

戦国の頃、三千両の黄金を携えた若武者が、七人の近習を従えてこの村に落ちのびた。

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。

失われた過去の記憶が浮かびあがり男は戦慄する。自分は本当に愛する妻子を殺したのか。

北海道の最北端・宗谷岬に傾いて建つ館―通称「斜め屋敷」。