肖像画(ポートレイト)
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全1件 1~1 1/1ページ
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物語が始まって262ページに読者への挑戦状がある。そして、謎解き篇が終わるのが344ページ。つまり82ページを費やして謎解きをする複雑怪奇な事件と云える。とてもじゃないが見抜けなかった。緻密なプロットと伏線のさりげなさで真相に目が向かず迷いに迷った。依井貴弘 いい・きゅう とも読ませたいらしい。E・Qつまりエラリー・クイーンに通じるしゃれのようである。本格ファンにはおススメの一冊です。ぜひ貴方も挑戦してみてください。本の中の名探偵に勝てるかどうか・・・。 | ||||
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鮎川賞の最終候補作であったデビュー作から本格論理志向の強い意欲作を発表した依井氏による3作目であり、1作目の連続殺人ネタと2作目の劇中作ネタを更に練り上げてひとつにしたような作品。 依井はデビュー時から言われていたように文章がイマイチなのだが、それを補って余るほどの優れた論理性に富んだ凝ったプロットと仕掛けが素晴らしく、本作も90年代本格推理の傑作のひとつに挙げてもおかしくないが、単行本でリリースのみで現在読むことが非常に困難になっているのがなんとも惜しまれる隠れた名作である。 | ||||
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大学生の多根井理と富岡秀之は、人気推理作家の片倉弥冬の別荘に招かれた。 別荘には、弥冬の姉で音楽家の初音、妹で画家の結花――という芸術家揃いの 姉妹がいたのだが、彼女たちには、交通事故で下半身不随となった後に車椅子 で崖から転落して亡くなった史織という名の末の妹――姉妹の中で、最も才能 に恵まれていた――が、いた。 別荘には、史織が残した三姉妹の肖像画が飾られ、多根井たち以外にも、 三姉妹の恋人たちが招かれていたのだが、やがて奇怪な連続殺人が起る。 現場と死体に、常軌を逸した装飾が施され、事件が起きるごと に、肖像画が様子を変え、奇妙な贈り物が送り届けられる――。 肖像画の史織が抜け出し、姉たちに復讐しているのか……? お定まりの道具立て――別荘という閉鎖的な舞台、奇矯な姉妹たちの間に横たわる 憎しみなど――にもとづき、連続見立て殺人が展開される典型的な〈館もの〉なの ですが、クイーンが執着したある趣向を換骨奪胎し、事件の構図を二転三転させた 意欲的な力作でもあります(“共犯者”の行動に心理的整合性がないのが残念ですが)。 殺人事件とは一見無関係に思えるプロローグ――姉妹の義母が、弥冬を強請ろう と決意する挿話――が、どう本筋に絡んでいくかが、ある意味、最大のポイントで、 勘のいい読者なら、直感的に作者の狙いに気づくかもしれません。 とはいえ、全編に亘って仕掛けられたミスディレクションに 幻惑され、事件の真相を見抜くことは極めて難しいでしょう。 | ||||
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