浮遊封館
- 身元不明 (119)
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今回も蜘蛛手&宮村コンビが事件に挑む構図は同じだが、そこに至るまでの謎の提示が長い。 一見関係のない事件が、やがて怪しい宗教法人で繋がってゆき、そこに建築系のトリックが、と言う展開は良いが、前半が長いし、謎が余り謎でもなく意外と真相が分かってしまうのが残念。 その上でオチ(動機)も後味が悪いだけで、イヤミス系になってしまった。 | ||||
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※※※ 真相に触れています ※※※ 全国で「死体が消える」という不可解な事件や、犠牲者の数が130人分足りない飛行機墜落事故など、壮大で不気味な謎は興味をそそられるが、序盤から「怪しげな宗教団体絡み」の事件である事が明白な事と、さらにその宗教団体が不気味な(信者にとっては聖なる)ドームを建設している、というのを読んで、ほとんど真相の見当がついちゃいました…。それを隠れ蓑にして上手く真相を外してきてくれるかと期待しましたが、序盤から予想していた通りのオチでした。 ↓以下、突っ込み所としては、 ・飛行機事故はほとんどの場合、遺体は大きく損壊してしまうので、彼らの目的である〇〇集めに最もそぐわない方法だという事。目的に対してやる事のリスクと不確実性が高すぎる。 ・手っ取り早く集めようとしたのだとしても、被害者を何年も監禁して適正な寸法になるまで待っていたりと、やってる事に矛盾がある(それなら何処かで適正なサイズの人間を攫ってくれば良いのでは)。 ・そもそも彼らにとって「聖地」となるべき重要なドームを建設するのに、信者以外の無関係な人間の〇〇を使うのは冒涜に当たらないのだろうかという疑問。 ・教祖である〇〇が、ナーガの剣で侵入者を〇〇すというのも、ご神体でそんな事をしていいのかという疑問(笑)。 ・また、本間があそこまで神経質にマンション室内の手直しをさせていたのが何故か不明(38度に設定してある部屋の存在も謎)。 ・雪密室の必然性の無さ。 …などなど。 死体が大量に消えるという謎は面白いんですが、結局「狂信的な宗教団体」が原因である事を序盤からバラしているので、それが結果として「信仰絡みなら動機としては何でもアリ」になってしまい、かつ、真相の意外性にも繋がらなくなってしまった感があります。 | ||||
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鮎川賞受賞後8年経ってからやっと出た門前氏の2作目である。1作目の登場人物が引き続き登場するが、1作目の建築中のビルが舞台なのに対して、本作は飛行機墜落事故、新興宗教ネタ、雪のマンションの足跡なき殺人などスケールが非常に大きく、かなりの大風呂敷をこれまたラストで島田直系と言える奇想炸裂のとんでもない真相が明かされる。 真面目な人には何だそれはという事件の真相だが、新興宗教絡みということで、こういうのもアリかなと強引に納得させるのだ。 プローローグとエピローグだけ抜き取ると物凄く陰惨な話だが、そちらにはあまり踏み込まず、あくまで奇想ありきの人間ドラマ皆無の本格に殉じた作品。 | ||||
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・飛行機墜落事故で消えた130人の遺体の謎 ・人が消えていく宗教施設の謎 ・雪密室で口から剣を刺されて死んだ男の謎 宗教団体の暗躍と陰謀により、次々と提示される謎は魅力的で、最後に明かされるドームの秘密はインパクト十分です。 ただ、登場人物の魅力が恐ろしく乏しい為、物語に感情移入が出来ず、一気に読み進めるには加速が足りません。 最も顕著なのは、「蜘蛛手」という如何にもな魅力的な名を持ちながら、それ以外に特出した魅力が無い驚くべき建築設計士探偵です。 出番が少ない事を憂慮したとしても、あまりに人物の描写が少なく、輪郭が全く掴めません。 登場人物の魅力を重視する人にはお奨めしません。 | ||||
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事件物の謎解きミステリーなので、粗筋を紹介する訳にはいきませんが…。 或る(架空の)宗教団体の陰謀が大筋です。 タイトルの意味は、最後まで読むと分かります。 謎解き役の探偵兼建築設計士の蜘蛛手とその友人宮村のやりとりがお互いにジョークが利いていて面白い。笑わされます。 蜘蛛手が設計したマンションで起こった殺人事件と、それが発端となって発覚していく、教団”奇跡の光”の大きな犯罪という、おぞましい事件の全貌が明らかになる展開のなかでは、蜘蛛手と宮村のやりとりの滑稽さが救いになっています。 初めは、ジャンボ機の機内のほのぼのとしたシーン。そこから…。 次に、教団の修行を暗視カメラで監視する二人の老人の場面。 さらに、蜘蛛手と宮村のおとぼけのやりとりから、教団の悪性が明らかになっていき、遂に読者の目の前で事件が起こる。 最初は、何がどうなっているのか分からない。或いは、単なる家族小説かな、と思っていましたが、何度か謎が提起され、事件が起こってからは、その解明に至るまでサスペンスの緊張が続いて読者を飽きさせません。 何よりも、現実にありそうな事件でした。 建築の知識も盛り込まれているし、そういう意味でも読者に新事実を提供する作品でもあります。 面白かったです。 | ||||
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