死の命題
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私が読んだのはハードカバー「屍の命題」でした。それと中身が同じだという前提でのレビューです。 もし、両者が違う物であれば、このレビューは当てはまりませんのであしからず。 作者の門前氏は、「建築屍材」で鮎川哲也賞を受賞された人だ。氏がかつてデビュー前に自費出版した のがこの作品。但し、その時は「死の命題」というタイトルだったらしい。その某自費出版系の会社が倒 産したためになかなか入手できず、一時期、古書に大変な高値が付いていた。しばらく復刊できなかった のはその会社との版権の問題などがあったからだろうか。 とにかく、そうして待望されて復刊された一冊だ。いわゆる「館もの」「閉ざされた雪の山荘」という、 本格推理では王道とも言える題材を扱った作品。ここアマゾンのレビューも評価が高く、私も期待して読 み始めた。だが……。 感想を一言で言うと、「読んで損した」。 復刊したのだから、過去の作品にあった瑕疵や誤謬は修正を受けているはずなのだが、アカマツが広葉 樹とか、冒頭からいきなりミスがあって意気消沈した(文庫版では直っているかな?)。 また、最初の殺人が起きるまでに紙数の約半分を使い切るなど、前半が退屈で仕方がない。新人賞に応 募したら間違いなく一次選考で落とされる典型的な書き方だ。事件が起きてからの展開もこれと言ったも のがない。本格ものでは最も大事と言えるトリックも、極めてまれにしか起きない偶然性に頼っている。 切断後の死体の挙動なども過去に例があると言うが、この作品で書いているようなことは先ずあり得ない。 その他、事象の起きたタイミングも整理されてなくてわかりにくいし、それを後で論理的に説明されても、 「うん、なるほど、そうだったのか」とうなずけるものではない。 鮎川賞の受賞で人気が出たための復刊、そして文庫化なのだろうが、読んでしまった今としては、復刊 せずにいた方が、「幻の処女作」、「伝説」として語り継がれて良かったのではないかと思う。 | ||||
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正直に言って、鮎川哲也賞を受賞した『建築屍材』を数段上回る。大小さまざまなトリックが惜しげもなく詰め込まれ、小説としての完成度は高くないかもしれないが、それを補って余りある熱意を感じる。 この作品から受けたインパクトは、読んでからの時間がたつほどに強くなり、決して薄れることがない。 | ||||
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