そして医師も死す



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    初公開日(参考)2015年01月
    分類

    長編小説

    閲覧回数2,945回
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    そして医師も死す (創元推理文庫)

    2015年01月22日 そして医師も死す (創元推理文庫)

    共同経営者ハクストンの死は、他殺だった。若き医師アランは、名士の仮面に隠さたハクストンの秘密に近づくうちに第一容疑者と目され……英国本格派ディヴァイン初期の意欲作。 (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

    そして医師も死すの総合評価:8.57/10点レビュー 7件。Cランク


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    サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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    全2件 1~2 1/1ページ
    No.2:
    (6pt)

    じっくりと読む方にはお薦めです

    古風な推理物です。
    作りは古いけれども、しっかりとした構造建築物のような小説でした。

    推理小説という点を脇に置いて、私は登場人物が生活している様子を読むのが好きなので(食べ物、映画、書物、娯楽、アルコールなどなど)暮らしぶりを読むのも楽しかった。
    もう少し具体的な食べ物の詳しいくだりがあると、もっと記憶に残る小説になったかも。

    或る土地で殺人がおこり、その場所で犯人が捕らえられる。
    ディバインは、(まあー外国の人だけど)市井の人たちの小説が合ってると思う。

    ももか
    3UKDKR1P
    No.1:
    (8pt)

    これぞ英国本格派の傑作(半世紀前の作品だが)

    巻末の解説によると、本作品はディヴァインの著作としては2作目ながら本邦初訳だとか。1962年発表なので実に半世紀以上前の作品だが、まさに「トラディショナルな本格ミステリ」と呼ぶにふさわしい、風格を感じさせる作品である。
    スコットランドの地方都市で診療所を経営する医師ターナーは、2ヶ月前に事故死した共同経営者のヘンダーソン医師が実は殺されたのではないかと告げられる。自分でも事故説に疑問を持っていたターナーは犯人探しに乗り出し、医師殺害の動機、機会、手段を持つ人物を絞り込んで行くのだが、周辺からはターナー本人とヘンダーソンの未亡人も犯人ではないかと疑われてしまう。さらに、ヘンダーソンの隠された秘密が明らかになり、重要な目撃者と思われた人物が殺害され、事態はますます混沌としてしまう・・・。
    フーダニッドの王道を行く構成で、あっと驚くようなトリックや騙しの要素は皆無で、後から振り返れば犯人を指し示す情報は全て、物語の早い段階から読者に提示されている。それでもほとんどの読者は最後まで(ターナーが解説するまで)犯人の絞り込みができないだろう。それだけ登場人物のキャラクター設定が巧みで、読者をミスリードする技術が抜群に優れている。
    半世紀の経過などまったく感じさせない傑作として、本格派ファンには絶対のオススメだ。

    iisan
    927253Y1
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.5:
    (5pt)

    面白い!

    展開もリズムも早く、一気読み!楽しめる!
    そして医師も死す (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:そして医師も死す (創元推理文庫)より
    4488240100
    No.4:
    (5pt)

    半世紀前の小説とは思えないくらいすらすら読めます

    50年以上前の話なのにすらすら読めることにまず驚きます。原文がいいのか、訳者が優れているのか分かりませんがまずそれが驚き。
    ディヴァインの小説は創元推理文庫に収録されている8冊を読みましたが、プロットが丁寧に作ってあり、そこはかなく漂う上品さにとても好感がもてます。
    地味に進んで、派手さは感じられないのですが落ち着いた面白さが感じられました。ミステリーとしては作者の他の作品に勝るものが存在するのですが、イギリスの小都市の雰囲気が感じられ、充実した読書体験ができ満足。
    そして医師も死す (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:そして医師も死す (創元推理文庫)より
    4488240100
    No.3:
    (5pt)

    周囲が敵だらけの四面楚歌的な状況に耐える主人公が謎を解き真実の愛に辿り着く物語。

    寡作ながらも生涯に渡って玄人好みの良質な秀作を執筆し続けた英国本格ミステリー界の巨匠ディヴァインの初期第2作の紹介です。ディヴァインの著作は何時も必ずと言って良い程にその題名に関して意味深な部分を感じさせますね。今回も読み終えてから「成る程、そういう意味だったのね」と深くうなずけましたし(でも中途でこの意味に思い至るのは中々に至難の業です。)、今回はデビュー作に縁のあった先達クリスティー女史の初期作のテクニックを思い出させる読者への油断のさせ方を感じましたね。
    診療所を共同経営していた医師ヘンダーソンの死の状況には不審な部分があると、二ヵ月後になって殺人の可能性を指摘したハケット市長の考えに、主人公のターナー医師はそう言えば最初から不自然だったと改めて思い至り自分なりに調査を開始する。
    夫であるヘンダーソン医師が自分を殺そうとしたと生前ターナー医師に相談していた女優の美人妻エリザベスの話は果たして信用できるのか?またヘンダーソン医師を殺す動機を持つ者は、不倫疑惑を疑われるターナー医師と妻エリザベスの二人以外には考えられないのだが?この厄介な疑問点はいくら首をひねっても一向に明確な答に行き着かないのですが、超一流の技巧派の著者はかなり思い切った大胆な発想の転換で勝負して見せるのですね。これ以上は書けませんが正攻法だけでは本書の推理を解決に導く事は不可能であるというのが最大のヒントですので推理力に自信のある方はぜひこの難解な謎解きに挑戦してみてくださいね。さて、ディヴァイン作品では推理に負けず劣らず重要な位置を占める人間ドラマですが、初期作という事もあってかお馴染みの一見不仲な男女が長い時を経て事件と向き合う内に次第に互いを理解する様になって最後にめでたくゴールインするという黄金の鉄板パターンではなくて、今回はかなり変化に富んでいますね。主人公の医師にはちゃんと愛する婚約者がいて順調その物で、美貌の未亡人に対しては困惑と迷惑を感じるだけで何ら愛情を抱いてはいないのですが・・・・。一方で未亡人と医師に悪意を抱く市長が不倫カップルによる邪魔な夫の殺害という噂をばらまいた事によって、主人公は周囲が敵だらけの四面楚歌的な状況になってしまうのですね。こういう腹が立って自棄になりそうな苦しさを耐えて何とか冷静に推理を進める主人公は誠に立派で尊敬できますし、またこういう最悪の時にも人として信頼し見捨てないでいてくれる者こそかけがえのない真実の友だと思いますよね。そしてラストの主人公が下した決断は、今までの過去をも誤解させかねない不名誉な評判につながる物ですが、でも真実の愛と幸福の前にはそんな事は一切関係なく、もはや人にどう思われようとも気にしないという彼の気持ちが伝わって来て心の底からの清々しさを感じさせてくれましたね。
    本書はミステリーとしての完成度は最上級とは言えないかも知れませんが、全編を通じて終始重苦しい立場に置かれた主人公が苦難の果てに勝利し難解な謎を解いて真実の愛に辿り着く感動の人間ドラマに大満足しましたので、少し甘いかなとは思いますが私の評価を★5つとさせて頂きます。
    そして医師も死す (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:そして医師も死す (創元推理文庫)より
    4488240100
    No.2:
    (4pt)

    やはり、D・M・ディヴァイン、一級品とは言えませんが、さすがに読ませます!!

    D・M・ディヴァインの作品が、我が国で初めて読めるようになったのは、今は無き現代教養文庫から、
     1:兄の殺人者、2:ロイストン殺人事件、3:こわされた少年、4:五番目のコード、が立て続けに出版されてからです。
     1、4、は好評につき、後に創元推理文庫から復刊され、その後の作品も出版されましたが、
     なぜか。実質第2作目の本作は中々紹介されませんでしたが、それが、ようやく読めるようになったわけです。
     診療所の共同経営者だったヘンダーソン医師が事故死してから2か月が経過し、
     共同経営者のアラン・ターナーは、町の実力者の市長、ハケットの診療に際し、気に召さない発言をしたため、
     実は、事故死ではなく、綿密に計画された殺人の可能性があること、
     そして、アランとヘンダーソン夫人が愛人関係にあったことを示唆され、
     今の態度を改めなければ、現在の地位を失うこともあると脅しをかけられます。
     確かに、アランは事故当日、ヘンダーソン夫人から誰かに命を狙われているとの相談を受けていて、
     また、ヘンダーソン医師自体にも恨まれているような事実が多数あり、アランは、自分で真相を解明しようとしますが・・・・・・
     後書きにもありますが、本書の最大の魅力は、その語り口にあります。
     推理小説としては、鮮やかなトリックもどんでん返しもほとんどありません。
     当たり前の事実を淡々と述べるだけで、その中にすべての謎が隠されています。作者の語り口が上手いので、
     自然とミス・ディレクションさせられるだけでそれがすべてです。
     英国の小さい街の閉鎖性、保守性そして、それに流される住民、重苦しい雰囲気がよく描かれています。
     救いは最後ですか!!これで今までのもやもやとした雰囲気がすべて洗い流されます。
     やはり、D・M・ディヴァイン、一級品とは言えませんが、さすがに読ませます!!
    そして医師も死す (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:そして医師も死す (創元推理文庫)より
    4488240100
    No.1:
    (4pt)

    息詰まる人間関係のサスペンス、そして巧妙な伏線のフーダニット

    原題 Doctors Also Die (原著1962年刊行)
    渋い、実に渋い英国本格ミステリの本流と言うべき魅力を湛えた佳作。
    ディヴァインの第二長編という最初期の作品だけあって後年の『悪魔はすぐそこに』(1966年)や『五番目のコード』(1967年)といった代表作にプロットの完成度や物語の起伏では劣るが、感情に流されがちな語り手の心理の揺れを含め登場人物の総てが猜疑心と激しいエゴを抱え、ぶつかり合う事で生まれる人間関係のサスペンス。それが醸し出す緊迫感が見事にフーダニットの絶妙な煙幕としても読者を翻弄する。
    人間不信や人生への懐疑を色濃く感じさせる物語の展開は、ほろ苦く決して心地良いものではないが、ラストシーンの余韻の深さは強く胸に迫る。
    そして何より著者の最大の長所である巧妙な伏線の張り方にはいつもながら感心する、地味だが英国本格ミステリ愛好家なら一読の価値はある作品だ。
    そして医師も死す (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:そして医師も死す (創元推理文庫)より
    4488240100



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