逃げる幻



※タグの編集はログイン後行えます

※以下のグループに登録されています。


【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

6.33pt (10max) / 3件

5.83pt (10max) / 6件

Amazon平均点

4.13pt ( 5max) / 16件

楽天平均点

0.00pt ( 5max) / 0件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
1pt
サイト内ランク []C総合:468位
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

0.00pt

69.00pt

27.00pt

0.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)2014年08月
分類

長編小説

閲覧回数3,428回
お気に入りにされた回数1
読書済みに登録された回数6

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

逃げる幻 (創元推理文庫)

2014年08月21日 逃げる幻 (創元推理文庫)

目撃者の前で、少年が開けた荒野から忽然と消えた人間消失事件と、密室殺人――スコットランドを舞台に、名探偵ウィリング博士が不可能犯罪に挑む謎解きの傑作。本邦初訳。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.33pt

逃げる幻の総合評価:7.95/10点レビュー 19件。Cランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(6pt)

風景描写は良いですね!

ただ、途中の込み入った話になると、ものすごく読みにくかったです。
表紙がヒースやムア(荒野)の写真なら、もっと想像力が増して良かったかも。

ミステリーとしては良く出来ていると思うのですが、登場人物の個性的なところが全く共感できなくて
マクロイの小説はもういいかな。

ももか
3UKDKR1P
No.2:
(5pt)

逃げる幻の感想


▼以下、ネタバレ感想

※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[]ログインはこちら

氣學師
S90TRJAH
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

逃げる幻の感想

人間消失と密室殺人とあるが、これで興味を惹かれ本を手にした人はまんまと騙されることになる。そんな仕掛けが隠されたストーリーである。登場人物14名でこの中から殺害される人物が2名。わりとシンプルな構成とストーリー。
だが事件の目撃者であり語り手として読者をこの物語に誘う人物には少し問題がある。それはマドンナの存在で彼はこのマドンナにひと目惚れしてしまう。このため結果として彼の眼は少し曇った状態で廻りを、事件を見るようになる。
当然読者も彼の目線になって物語を追うわけだから同様に少し目が曇る。作者の緻密な計算の上での書き方で伏線もさりげなく見せられるため中々気付かない。物語の舞台となる土地や時代背景など興味深い史実など用いながら女性らしい精細な筆致で情景や雰囲気を表わしていてとても読み易い。ことの真相には意外性は充分で二人の人物の態度やもの言いもそれはそのとうりで無理なく筋が通っていて、結果として真相に近づくヒントでもありまた逆の作用にもなっている点が興味深い。心理のアヤなどをうまく使い読者の目くらましになっているところが作者の技を感じる。本国刊行年が1945年であるが今読んでも色あせず楽しめるミステリと思う。語り手のダンバー大尉は精神科医で関係者の格好、顔つき、仕種、経歴、会話の内容などからあれこれ分析するのだがその彼に依ってミスリードされる読者という構図がこの本のすべてだといえる。こう書いたからといってこのミステリの面白さを阻害するとは思えないので興味のある方は一読をおススメ。

ニコラス刑事
25MT9OHA
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.16:
(3pt)

内容紹介にミスリードされた

内容紹介を読むと、探偵役が「人間消失と密室殺人が彩る事件に挑む」と書かれていて、ヘレン・マクロイってフーダニット物を書くような作家だっけ?と思って手に取ったが、結論からいえば騙されたという感じ。どちらもトリックと言えるようなものではないし、そもそも作家自身がこれらのトリックに自信を持っていたのだろうか。
本編の軸は得体の知れない邪悪な力が何なのか、その不気味な正体に迫ることであり、その点では彼女らしいサスペンス色豊かな作品であり、伏線はあちこちに綿密に張り巡らされており見事騙された。
内容紹介を読むと本格トリックものと誤解する可能性が高いので、これは再考すべきだと思う。
逃げる幻 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:逃げる幻 (創元推理文庫)より
4488168094
No.15:
(5pt)

マクロイへの評価が変わりました

過去に何作かヘレン・マクロイの作品(『家蝿とカナリア』『幽霊の2/3』『二人のウィリング』 等)を読んだときは他のミステリーと比べても「それなり」「無難」という印象だったのですが、短編集『歌うダイヤモンド』でSFありデヴィッド・リンチばりのカルト風作品ありとその幅の広さと実力を見直し中だったところへ、今回のこれ。
小説としてもミステリーとしても重厚で、とても面白かったです。
ウィリング博士シリーズと言いつつ、中盤まで本人登場なしだったこともあり冒頭はまったくその色もなく。
休暇中ということだけど何か別の目的も匂わせるダンバー大尉が、行きの飛行機の中で知り合ったスコットランド貴族の男性から聞かされた繰り返される少年の家出騒動。偶然にも宿泊先がその近くだったことから、スコットランドの荒野で少年消失の謎や家庭教師が被害者となった殺人事件などを追って行きます。そして、その裏には第2次世界大戦の影が・・・。
途中までは、荒れ果て風が吹きすさぶ寂寥とした大地の描写に小説『嵐が丘』を重ねてみたり、終戦直後というその時代の不穏な空気を感じたり、他所から移住して来たという家族の謎めいた人間関係に興味をそそられたりと、殺人事件も起こりますが普通の小説としても興味深く、じっくりと読み進み・・・。
そこへ、ウィリング博士が登場するや、一転ミステリー色が強まり、それまでの伏線がどんどん回収され、犯人へと突き進みます。
この緩急の巧みさ、さらに人間消失や密室の謎への興味、犯人の意外性(私には)、それ以上に戦争が招いた悲劇とも言えるラストに言葉も出ず・・・。★5つです。
逃げる幻 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:逃げる幻 (創元推理文庫)より
4488168094
No.14:
(4pt)

残酷な結末

本書は、Helen McCloyの『The One That Got Away』(1945年)の翻訳。
 ベイジル・ウィリングものの一冊だ。
 第二次大戦直後のスコットランドを舞台に、とくに理由もないはずなのに家出を繰り返す少年と、幻のドイツ脱走兵の謎がからみあっていく。
 ヒースの生い茂る荒涼としたハイランドで、重苦しいストーリーが展開していく。じっくりと濃厚な文章はいかにもヘレン・マクロイだ。
 そして驚愕の結末。あまりにも哀しいが、ミステリとしてはきわめてよくできている。
逃げる幻 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:逃げる幻 (創元推理文庫)より
4488168094
No.13:
(5pt)

ホームズとウィリング

まあ、湿地帯は死者の心霊を象徴しているのですね。
これはバスカヴィルの故意の二番煎じで。
マクロイはそこに、ドイツのドッペルゲンガーを入れる。
ドイルは妖精を研究し、終生その存在を信じていたし、その研究がいずれネックになると遺言した。ただし、寧ろ自身は愛さなかったホームズにこの問題の解決を任せることもしなかった。
マクロイは、心霊を心霊として語るようなことはしない。ホームズをちゃんと踏襲している。そして、もしかしたら心霊問題を解く重要な鍵になるかもしれないドッペルゲンガーをも本作でホームズ物語並みに敢えて退けて見せているんだと思いますね。
でもね、理想のディテクティヴが今からでも書かれるとすれば、心霊もドッペルゲンガーもそれとして認めないといけない形でちゃんと解明しているものにしないといけない。それが理想の理想でね。
逃げる幻 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:逃げる幻 (創元推理文庫)より
4488168094
No.12:
(5pt)

スコットランドの歴史、1945年という時代背景、いずれも重い

第二次大戦直後のスコットランドはハイランド地方が舞台となるミステリ小説。オリジナルは1945年の発表である。
マクロイ作品は「幽霊の2/3」に続いて2作目の読了。

家出を繰り返す少年が荒野の真ん中で突然姿を消す人間消失事件が発端となる。ものがたりの前半は、なぜ少年は家出を繰り返すのか、そこに理由はあるのか、といったところに焦点がおかれる。探偵役と思われる米国人・ダンバー大尉は精神科医としての専門知識を活かしてこれに立ち向かうのだが・・・、再び起きる人間消失、そしてさらには殺人事件が勃発し・・・というストーリ展開である。

最終的には事件のカギともなるスコットランドの風習や歴史について、いちおう作中で簡単な説明が行われるのだが(米国で出版された作品ゆえ)、基礎知識がないとこれがなかなか難解で、まずそこのとっかかりで苦労した。また、戦後すぐという状況から作者と読者が共有していたであろう時代の雰囲気がよくわからないのも辛い。これらもあって、特に前半は読み進むのが少々苦しい状態が続いたのが本音。しかし殺人事件が勃発し、ダンバーの上官であるウィリングが登場するあたりから事態は俄然活気を帯びる。そしてラスト、周到に引かれた伏線が一気に回収され、おぅそう来たか!と膝を打つ謎解きで物語は急転直下、幕を降ろすのである。

「読者への挑戦」がないのが不思議なくらい、謎解きのヒントは読者の目の前にいくつも並べられている。
いや、なかなか楽しめました。
逃げる幻 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:逃げる幻 (創元推理文庫)より
4488168094



その他、Amazon書評・レビューが 16件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク