暗い鏡の中に
- ベイジル・ウィリング博士シリーズ (13)
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迅速に発送をいただきましてありがとうございました。 | ||||
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美術の先生のフォスティーナの分身が現れる噂がたち、明確な理由を告げられず解雇される。彼女は前の学校でも同じようなドッペルゲンガー現象が原因で解雇されている。そして、フォスティーナがアリスを殺害する現場が目撃されるが、同じ時間帯に彼女と長距離電話をしているギゼラの証言があり、ドッペルゲンガーは本物ではないかと騒ぎになる。そして、当のフォスティーナも死亡する。 一連の事件の犯人は、とても意外な人物だ(そうじゃないと面白くないんだけどね)。探偵役のベイジル・ウィリング博士(ギゼラの恋人でもある)がドッペルゲンガーのからくりを見抜いたのは見事だが、残念ながら物証がない。犯人と対峙し、おどおどしい雰囲気のままラストを迎える。ウィリング博士がすべての謎を合理的に説明できたのが見事。いろんな伏線はあったのだが見事に騙された。スッキリしつつモヤモヤも残るが、それが読後感の良さにつながっている。 | ||||
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1950年発表の本作品は、70年代に邦訳された後、長らく絶版となっており、幻の傑作と呼ばれていたそうです。 それが、近年、著者の再評価が進み、2011年に新訳版が刊行されたもの。 内容は、ブレアトン女子学院の女性教師、フォスティーナが、勤務してわずか5週間だというのに、校長から突然解雇を告げられるところで幕を開ける。 その理由について、校長は固く口を閉ざしたままだが、彼女は、校内の人物(他の教師や生徒、メイド)の自分に対する態度がよそよそしいのに気づいていた。 親しい同僚、ギゼラは恋人のウィリング博士に調査を依頼するが、関係者の中から死者が出てという物語。 フォスティーナを解雇に追い込んだ「ある現象」が、大変に不可解なもので、ホラーの要素の入ったものになっています。 これについて、合理的な説明がなければ、単なるホラーですが、さすがに「ミステリ」らしい解決が控えています。 しかし、あまり期待しすぎないことを、オススメします。 なぜなら、合理的解決を目指すと、ある方法に行き着いてしまい、全くの想定外ということはないだろうからです。 それでも、解決を導く糸口に工夫が凝らされていることには注目です。 また、ディクスン・カーの「火刑法廷」のような、合理的解決がされてもなお、不可思議な感覚が抜けきれないという、ミステリとホラーが融合したかのような余韻を残しているのが、趣向として楽しめました。 今度は絶版にならず、読み継がれてほしいと感じさせる佳作でした。 | ||||
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一作毎に趣向を変えて技巧を凝らした数々の作品で今も多くのミステリー・ファンから愛されるマクロイ女史が1949年に著した非常に怪奇色の濃い問題作です。本書は私が若い頃に読んだ初めてのマクロイ作品なのですが、今回30数年振りに読み返しまして少しのんびりとした時代の雰囲気も感じましたが、でもどうなるのかの予想がつかない謎めいたストーリーの魅力に引き摺られて最後まで楽しんで読めました。また本作のラストには決してありきたりではない著者の企みが仕掛けられていていたく感心させられましたね。 若い女教師フォスティナはある日突然に自らが勤めるブレリートン学園の園長から理由も説明されず一方的に解雇を通告される。同僚の女教師ギゼラはその事実を知って特に彼女と親しくはなかったが気の毒に思い、恋人である精神科医ウィリング博士宛の手紙に書いて相談するのだった。 まず本書で中心になって活躍する名探偵ウィリング博士の今回の行動に関してはやや不満を感じましたね。それはドッペルゲンガー(生き霊)の存在について自分の心中に迷いがあるのか時々で否定と肯定を繰り返すどっちつかずの態度が災いして、第一の死に対して積極的に動かずに放置し、やがて第二の死者に対しても警告の手は打った物の結局は悲劇を回避する事が出来なかった点ですね。まあミステリーの流れから言えば致し方ない面もあるでしょうし少し厳し過ぎるかも知れませんが、私は被害者に警告するだけでなく内心怪しいとにらんでいた人物に監視をつける事もして欲しかったと思うのですね。ここまで執拗に書くのは私が気弱な薄幸の女教師フォスティナをあまりにも不憫で可哀そうだと思ったからなのですね。彼女は言われなき迫害を受け続けてその理由も知らぬままで善良な性質なのに悲運に見舞われ、短い生涯で愛する人にも恵まれずにその運命を本当の意味で悲しんでくれる人もいないというのが本当に気の毒で可哀そうとしか言いようがありません。もし彼女が悲劇に見舞われるのが冒頭だったならばそれ程ではなかったかも知れませんが終盤の方である事が痛ましさを強めていると思いますし、その意味で本書は今の時代ならば「嫌ミス」と呼ばれるタイプの作品だと言えるでしょうね。本書のトリックについては、メインの部分では多分こういう形でしかあり得ないだろうなと思っていた通りで大きな驚きはありませんでしたが、題名の意味が込められた殺人トリックの発想は新鮮で面白いなと感じました。それから特に嫌らしく感じたのは各章の頭で悲劇のヒロインに呼び掛ける無慈悲その物の言葉の数々で、この犯人は犯行自体に残虐性はない物の相当に心の冷たい冷酷な奴だと強く思いましたね。そして本書の最後の趣向は全ての現実的なトリックを否定して超自然の可能性を完全には打ち消さない怪奇小説らしさを感じさせる面白さで、私としては白黒はっきりさせて欲しい気持ちもありましたが、その一方で謎めいた雰囲気が残されていてこれはこれで良いかなとも思いましたね。最後に本書はその悲劇性の故に心から大好きな作品ではありませんが、ミステリーと怪奇小説を融合させた著者の意欲を感じさせる問題作と言えるだろうと思いますね。 | ||||
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オカルト的作品で読み手を選ぶ本です。名作との呼び声に惹かれて購入しましたが・・・。科学を基軸に考える私にはイマイチ肌に合いませんでした。 | ||||
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