シンデレラたちの罪
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シンデレラたちの罪の総合評価:
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幼い子供を殺したり、女性に対する虐待が描かれており、ちょっとひきます。但し、コアになる3人の刑事の描写はプロットをあまり邪魔せず秀逸です。ジェフリー・ディーバのような筋立てですが、犯人があまり深く書かれていなく、動機や犯人像にあまり説得力がないように感じました。訳者(ヘレンハルメ 美穂氏)の力量で読まされた印象です。 | ||||
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正直読むのがしんどかった。 キャラクターの詰めが甘いし、犯行の動機も説得力に欠ける。 捜査の進捗状況の描き方がバラバラで真相に近づいているような気がしない。 二言目には「何がわかっていることで何がわかっていないことかわからない」を連発する始末。 仕事と私生活の関連性の描き方も散漫でストーリーにプラスに働いていない。 本作がどうして「シンデレラたちの罪」なのかももう少しわかりやすく描いてほしかった。 | ||||
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非常に層が厚く高レベルの北欧スウェーデン・ミステリー界からまた一人魅力的な新鋭女流作家が紹介されました!本書もまた最近では珍しくない500頁超えの大長編なのでしたが、私には全然苦にならずにとても楽しんで読み終えられましたね。著者のゆったりとしたペースの語り口は私にとっては誠に心地良かったですし今後の続巻にも大いに期待が持てそうで次回作の紹介される日がとても待ち遠しいですね。 幼い女の子が列車から姿を消した事件を捜査するストックホルム市警の‘伝説’と呼ばれるベテラン警部アレックスは長年の勘で母親に暴力を繰り返し離婚間近だった夫の仕業という線で捜査チームを指揮して来たが、やがて事件は予想外の凶悪な様相を呈して行くのだった。一方、これが初仕事となる大学出の新米女刑事フレドリカは事件の方向性に疑いを抱くのだった。 本書は冒頭から何やら尋常でない危ない雰囲気が漂っていて、やはり北欧ミステリーらしい異常なバイオレンス色が次第に姿を現し始めますが、それでも(著者が女性という事もあってか)他のえげつない作品と比べるとまだ穏やかな方でしょうね。完全にリアリティー重視の作風で大勢の容疑者から犯人を導き出す形のパズル・ミステリーではなく異常な犯人の動機と人間性の解明に焦点が絞られていますので意外性は少ないですが、その代わりに不自然な絵空事などではない現代社会に実際にあってもおかしくない本物の迫真性を感じられるでしょう。さて、本書の最大の特長は捜査に携わる刑事達四人それぞれの実人生が丹念な筆致で描かれている点で、時には捜査の流れを頭から切り離して個々の悩み多き人生の諸問題にどっぷりと浸り没頭してしまいますね。最初にデスクワーク中心の助手を務める女性エレンは事件から一番遠くにいて、シングル・マザーだったのがハンサムな恋人が現われ夢心地の有頂天になるのですが・・・・やはり人生そんなに甘くはないようですね。次に伝説(今流行のレジェンド)と呼ばれるアレックス警部は唯一遠く離れて暮らす息子の事が気懸かりな様ですが、捜査の責任者だけに集中力を欠く訳に行かず当初は単純と見ていた事件が難航する事に苛立ちを隠せませんが、勘に頼り過ぎた為の失敗に気づいてからの動きはシャープで流石のベテラン警部らしさを発揮しますね。それから最大の問題児ペーデル刑事は産後欝になった妻との関係に悩んで他部署の若い女刑事との浮気に走ってしまうのですが、その癖に時が経つとそんな自分を恥じたりもする二面性のある性格なのですね。でも事件に対する意気込みは素晴らしい程に強く熱心ですし、いろいろと問題があっても私は彼を批判する気にはなれないのですね。良くも悪くも懸命に悩みながら彼が選んだ道を他人がとやかく言うべきではないのだとも思いますね。そして本書のヒロインのフレドリカは何と二十五歳年上の既婚の大学教授との不倫関係を続けながら全く罪悪感を抱かずに現状を肯定してありのままの幸せを感じて生きている自由奔放な楽天性が良いですね。それから事件の捜査に関して先輩達から否定されても己の信念を曲げずに貫き通して真実を突き止める意志の強さは素晴らしいです。また頑固で他人との接触が苦手だった冷たい性格も捜査の過程で関係者とふれあう内に徐々に変化し改善されて行く人として成長する姿を読むのも今後とても楽しみですね。 北欧ミステリーらしい荒っぽく厳しく過酷な犯罪ドラマを描きながらも、現代社会に生きる誰もが抱える悩みを切り取った悲喜こもごもの人間ドラマを鮮やかに描き出す著者の腕は確かで、最初は世代間で不信感を抱きあっていたのが最後にはひとつにまとまって緊密な捜査チームと化し今回の事件で皆からその実力を認められたフレドリカの今後の活躍にますます期待したいと思いますね。 | ||||
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とどまるところを知らない、スウェーデン警察小説の誕生で、期待大。 | ||||
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非常に層が厚く高レベルの北欧スウェーデン・ミステリー界からまた一人魅力的な新鋭女流作家が紹介されました!本書もまた最近では珍しくない500頁超えの大長編なのでしたが、私には全然苦にならずにとても楽しんで読み終えられましたね。著者のゆったりとしたペースの語り口は私にとっては誠に心地良かったですし今後の続巻にも大いに期待が持てそうで次回作の紹介される日がとても待ち遠しいですね。 幼い女の子が列車から姿を消した事件を捜査するストックホルム市警の‘伝説’と呼ばれるベテラン警部アレックスは長年の勘で母親に暴力を繰り返し離婚間近だった夫の仕業という線で捜査チームを指揮して来たが、やがて事件は予想外の凶悪な様相を呈して行くのだった。一方、これが初仕事となる大学出の新米女刑事フレドリカは事件の方向性に疑いを抱くのだった。 本書は冒頭から何やら尋常でない危ない雰囲気が漂っていて、やはり北欧ミステリーらしい異常なバイオレンス色が次第に姿を現し始めますが、それでも(著者が女性という事もあってか)他のえげつない作品と比べるとまだ穏やかな方でしょうね。完全にリアリティー重視の作風で大勢の容疑者から犯人を導き出す形のパズル・ミステリーではなく異常な犯人の動機と人間性の解明に焦点が絞られていますので意外性は少ないですが、その代わりに不自然な絵空事などではない現代社会に実際にあってもおかしくない本物の迫真性を感じられるでしょう。さて、本書の最大の特長は捜査に携わる刑事達四人それぞれの実人生が丹念な筆致で描かれている点で、時には捜査の流れを頭から切り離して個々の悩み多き人生の諸問題にどっぷりと浸り没頭してしまいますね。最初にデスクワーク中心の助手を務める女性エレンは事件から一番遠くにいて、シングル・マザーだったのがハンサムな恋人が現われ夢心地の有頂天になるのですが・・・・やはり人生そんなに甘くはないようですね。次に伝説(今流行のレジェンド)と呼ばれるアレックス警部は唯一遠く離れて暮らす息子の事が気懸かりな様ですが、捜査の責任者だけに集中力を欠く訳に行かず当初は単純と見ていた事件が難航する事に苛立ちを隠せませんが、勘に頼り過ぎた為の失敗に気づいてからの動きはシャープで流石のベテラン警部らしさを発揮しますね。それから最大の問題児ペーデル刑事は産後欝になった妻との関係に悩んで他部署の若い女刑事との浮気に走ってしまうのですが、その癖に時が経つとそんな自分を恥じたりもする二面性のある性格なのですね。でも事件に対する意気込みは素晴らしい程に強く熱心ですし、いろいろと問題があっても私は彼を批判する気にはなれないのですね。良くも悪くも懸命に悩みながら彼が選んだ道を他人がとやかく言うべきではないのだとも思いますね。そして本書のヒロインのフレドリカは何と二十五歳年上の既婚の大学教授との不倫関係を続けながら全く罪悪感を抱かずに現状を肯定してありのままの幸せを感じて生きている自由奔放な楽天性が良いですね。それから事件の捜査に関して先輩達から否定されても己の信念を曲げずに貫き通して真実を突き止める意志の強さは素晴らしいです。また頑固で他人との接触が苦手だった冷たい性格も捜査の過程で関係者とふれあう内に徐々に変化し改善されて行く人として成長する姿を読むのも今後とても楽しみですね。 北欧ミステリーらしい荒っぽく厳しく過酷な犯罪ドラマを描きながらも、現代社会に生きる誰もが抱える悩みを切り取った悲喜こもごもの人間ドラマを鮮やかに描き出す著者の腕は確かで、最初は世代間で不信感を抱きあっていたのが最後にはひとつにまとまって緊密な捜査チームと化し今回の事件で皆からその実力を認められたフレドリカの今後の活躍にますます期待したいと思いますね。 | ||||
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