証言拒否 リンカーン弁護士
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リンカーン弁護士ミッキー・ハラーシリーズ第4作目。 | ||||
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リンカーン弁護士シリーズの第4作。徹頭徹尾、裁判に焦点を絞りながら最後までハラハラドキドキが止まらない、傑作リーガル・サスペンスである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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景気低迷で刑事弁護の仕事は干上がった状況(犯罪はもちろん減っていないが、弁護料を支払える顧客が減少したのです)。その一方で自宅を差し押さえられた顧客が増加し、一件当たりの稼ぎは少なくとも、今は質より量ということで、民事事件を扱うようになったミッキー・ハラー。 そんな顧客の一人が殺人事件の容疑者となったことから、久々に刑事弁護に取り組むことになる。 アメリカにおいては、多くの事件が司法取引により裁判に至る前に終わってしまうことから、本作においてもそのあたりもじっくりと描かれ、ゆったりしたスタートとの印象。 ところが、正式裁判が始まって以降、一気にスピード感が増していくあたり、さすがマイクル・コナリー。鉄板の面白さ。 どっちに転ぶか最後まで分からない見事な法廷劇で、実に手堅い物語の進め方です。 ミッキー・ハラーが刑事弁護をするうえでやるべきことは、 『なにひとつ証明する必要はない、われわれは提案し、残りは陪審の判断に任せるだけでいい。合理的疑いの種を植えるだけでよい』 ということ。 そして依頼人のために最高の弁護を提供するためには 『罪を犯したか無実かに関係ない。依頼人に対して、あんたがやったのか、と訊ねてはならない。イエスであろうとノーであろうと、その答えは混乱のもとにしかならない。だから知る必要はない』 とのスタンスだ。 とはいえ、やはり、依頼人が本当に無実なのかどうなのかは読者に限らず、ハラー自身も、彼女は無実なのかもしれない、とハラーらしくなく考えたりする場面もあり、このあたりの筆運びは相変わらずの巧さです。 更に、裁判外における物語部分でも、元妻マギーとの関係修復の兆しが見え隠れするなど、その部分での今後の進展も楽しみになってきます。 さて、本作を読んでいて、再認識したのですが、マイクル・コナリー、物語の巧さだけでなく、その文章自体にも魅力を感じさせられます。 例えば、あまり嬉しくないハラーとの面会を待ち受ける刑事の顔を 『親しみのある笑みではなかった。カナリアを食べたばかりの猫のような表情だった』とか 警察の取調室でハラーを待つ依頼人の表情を 『彼女の目には、古典的なヘッドライトに照らされて浮かび上がった鹿とおなじ、怯えた表情が窺えた』 といった感じ。 まだまだ、コナリー作品はボッシュものとあわせて、時系列で読んでいこうと思います。 (本作にもボッシュがほんの一瞬だけ登場します。) | ||||
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リーガル・サスペンスを書き始めるとき、作家が一番苦心するのは一体なんだろう。 そんなことを考えながらコナリーの小説を読むと頭が痛くなってしまう。 喩えていううなら高層ビルを設計して構築するような精密さが要求されるのに似ているような気がするのです。 本書『証言拒否』(原題:The Fifth Witness )は、上・下巻合わせて900頁を著者は「簡にして要を得る」という言葉通りで物語をすすめてゆく。 一つの章を終え、次の章へ行く場合に不要なことは省き、読者に想像させるテクニックをコナリーはよく使います。 次の章になると、翌日の法廷でハラーが証人と対峙しているシーンで始るのです。 このテクニックは、読者の好奇心と緊迫感を持続させるために恣意的に用いているのでしょう。 法廷ものは読む側にそれなりの知識が求められ、このジャンルの好きな読者だけが楽しむことができる小説です。 評者は、長年多くの作家の法廷小説を読んできたが、マイクル・コナリーのリンカーン・シリーズは、評者にとって最高ランクに位置されています。 ジョン・グリシャムやパーシヴァル・ワイルド(寡作な作家ですが)なども好きな作家ですが・・・。 リンカーン・シリーズ第7作目を期待しながら下巻を読み終えました。 | ||||
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迂闊にもリンカーン弁護士シリーズ第4作目を読んでいなかったことに気が付き、遅まきながら読むことにしました。 先日読んだ第6作目『潔白の法則リンカーン弁護士』(2020年)を読んだが、ミッキーの娘ヘイリーは、ロースクールの学生であったが、本作『証言拒否リンカーン弁護士』(2011年)を読むとヘイリーは、まだ14歳の少女でした。 あたりまえですが、著者は律義に時系列に沿って執筆していることを確認できます。 最近、このジャンルの新人作家の作品を時々読んでみるのですが、期待外れが多く、コナリーの作品を読むと同じリーガル・サスペンスでもこの人の右に出る人は見当たりません。 さて、本作でもコナリーは、手に汗にぎるような法廷闘争を展開しながら読者を魅了してくれます。 次々と物的証拠が出てくる崖っぷちで、我ままな依頼人リサ・トランメルを宥めすかしながらミッキーが下巻でどのように収束させていくのか期待しながら上巻を読み終えました。 | ||||
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絶対的不利そうな裁判を、ハラ―はどう切り抜けるのか? タイトルになっているが、こんな手もあるのかと感心させられる。 『リンカーン弁護士』シリーズ4作目だが、毎回手法が違うので楽しめる。 ただ、今作はいつもの後半の盛り上がりに欠けた印象。読み進むけど、いまいちたいしておもしろくなかった。 ところが…、最後のどんでん返しで驚き!見事だ。ここで一気にストレス発散できた。 | ||||
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軽妙洒脱な会話とストーリー。肩がこらずに楽しめました。 犯罪・法廷小説ですが、被害者や被告人の悲惨さやドロドロした部分ではなく 都会の法曹界で働くポップな仲間やライバルたちがメインになっており、軽い 感じで読めました。 逆に”手に汗握る”的な緊張感は無かったですね。 シリアスな部分を追及してしまうと、いろいろと物足りなく、ツッコミどころ 満載かもしれません。 シリーズ一段落の雰囲気で終わっていますが、そんな頃合いかもしれませんね。 | ||||
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