燃える部屋
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点8.67pt |
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コナリー作品25冊目で作家生活20年目の記念碑的作品『ブラック・ボックス』からミッキー・ハラー物の『罪責の神々』を挟んで、前作から2年経った本書では色々とボッシュの身の回りに変化が訪れていた。 | ||||
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ボッシュシリーズです。 | ||||
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ハリー・ボッシュ・シリーズの第17作。定年延長制度での勤務も最後の年を迎えたボッシュが、これまでと一つも変わらぬ激しさで2つの難事件を解決して行く、傑作警察小説である。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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ボッシュシリーズも25周年ということですが、高いクオリティをしっかり維持し、コンスタントに作品を発表し続けているマイクル・コナリーはホント凄いです。 作品を面白くしているのは、これまでの作品にもあったように、取り上げられる事件が一つではなく、ある事情により、私的にもうひとつ別の事件の捜査も行い、二つの事件を同時進行的に、もしくは、勢いがついてきたと認識した事件を優先し、解決に向けて捜査をすすめる過程がしっかり描かれているところでしょう。 本が二冊書ける内容で一つの作品を生み出しているだけあって、物語の序盤は調書の確認といった地味でゆったりした滑り出しながら、事件の真相が明らかないなってくる後半に向けて物語に勢いがついてきます。ボッシュらは、どちらの事件に今まさに勢いがついているかに応じて、事件捜査の重きを置く案件を選択しています。 ロサンゼルスの犯罪発生率は劇的に減少してきていることもあり、過去の未解決の処理に重きが置かれる状況になっているという。 過去50年間で未解決の殺人事件は1万件以上あり、その調査には膨大な作業を要するがため、未解決事件班には優秀なベテラン捜査員と育成を兼ねた若手捜査員が配属されている。 そんな未解決事件班において、定年後Drop制度を利用して刑事として働き続けるボッシュ、「もう十分働いただろう」と言われようが、被害者の代弁者として事件解決のため身を粉にしての働き続めの日々。 本作の後にもすでに数冊のボッシュものが発表されていますが、いったいどこまで刑事を続けることができるのか。 まだまだしばらくボッシュシリーズを読み続けることができるのは幸福なことだと思います。 | ||||
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ボッシュ・シリーズ17弾。相変わらず息もつかせぬおもしろさで一気読み。 ボッシュは定年延長したが、それでもとうとう残り1年。今回パートナーとなったのはメキシコ系新人女性刑事ルシア・ソト。とても一生懸命で真面目で好感度大にて、ボッシュは今まで以上に積極的に指導している。 (これまで優秀だったのはキズミン・ライダーくらいだったが、彼女は野心も強く、関係がいまいちになってしまった経緯がある) ※ここからは一部ネタバレあり 内容はとてもよかった。ただ、世に注目されている未解決事件を抱えて上層部からのプレッシャーもあるのに、さらに並行して別の過去の事件にも取り掛かるところに違和感があった。こんなに忙しいのに実際ありえるのか?混乱しないか?コナリー作品はほとんどどれも長編だが、短く別々にしてもよかったのでは?とも思えた。繋がりがあるわけでもないのに。分けてしまうと物語として小ぶりになってしまうからか。まあ、重大事件をふたつも解決したにもかかわらずラストの仕打ち、というところを強調したかったのかもしれないが。 だらしない+クソ野郎の上司たち。本当に腹立たしい!ボッシュがいなくなったら検挙率、解決率が下がるぞ!以前そのためにボッシュは再雇用されたのではなかったか?ま、これは部署の成績のみ気にしているヒラメ中間管理職どもに返って来るだろう。次巻がどう展開していくのか、もう楽しみでたまらない。 | ||||
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評者は、マイクル・コナリーのハリー・ボッシュ・シリーズを、90年代からランダムで読んできたが、このところほぼ時系列で再読&初読をふくめて読んできた。 リンカーン弁護士シリーズもあわせてすべての作品を読み終えた。 ハリー・ボッシュ・シリーズで翻訳されているもので未読の作品として『贖罪の街』と『訣別』の二作を残すのみとなった。 1992年に『ナイトホークス』で始まったこのシリーズの『燃える部屋』は2014年の作品となる。 1950年生まれのハリー・ボッシュは、刊行開始時点で42歳。 それ以降は、現実の時間とほぼ同時進行で物語が進み、何とすでに本作で64歳になっている。 定年延長制度で現役復帰してから数年が過ぎロス市警の予算削減のためレイオフの対象として管理職は虎視眈々とボッシュの首を切る機会を狙っている。 が、有望な新人女性刑事(メキシコ系アメリカ人)のルシア・ソトと本作『燃える部屋』でも未解決事件捜査に没頭していた。 本書では、二つの事件をボッシュとソトが取り組み捜査を進めていく。 一つめは、2004年にマリアッチ・ギタリストがロスのダウンタウンで演奏しているとき銃撃され、脊椎に残った銃弾のせいで10年間苦しみ続けた挙句に亡くなってしまう。 未解決だった銃撃事件も摘出された弾丸が明らかにしたのは麻薬がらみの争いの流れ弾でないことが判明する。 、弾丸が狩猟用の銃から発射されたことが突破口として犯人像が見えてくる。 二つ目は、(21年前に起きた共同住宅の保育所でソト自身も遭遇した放火事件(子供を含めて9人が犠牲になった)の再捜査である。 ネタバレになるからストーリーの詳細は書かないが、放火事件の全容は判明したが、ソトの心が晴れるような結末ではなかった。 ギタリスト殺害事件の犯人はあえなくソトの銃撃で死亡するが、政治案件がらみの共犯者のトップまで追求することができなった。 怒りを抑えることができないボッシュに追い打ちをかけるように些細なことを理由にボッシュに停職勧告がなされる。 刑事部屋を去るボッシュを、部屋にいた刑事たちが、一人、二人、やがて部屋中にいた刑事たち全員が手を叩いてボッシュを称えて送り出す感動的シーンでこの物語を終えている。 本書には、シリーズ20作目(未訳の『Tow Kings Truth』)を、記念して著者が書いたエッセイ「逃げる男」が巻末に掲載されていた。 コナリーが犯罪小説を書きたいと何故思うようになったのかをエッセイにしたものである。 コナリー16歳ときに経験した実話を書いたものだが、このシリーズでたびたび語られるロス市警が抱えている一万件という未解決事件の多さを物語るエピソードとして語られていて興味深く読んでしまった。 本作のラストで別れ惜しんで泣きそうになったソトへ「きみを待っている事件があと一万件しか残っていないんだぞ」と励ますところでも未解決事件の多さを、ボッシュが(コナリーが)語ろうとしているメタファーを、多くの読者は感じとることができるだろう。 | ||||
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ハリー・ボッシュ・シリーズの17作目『燃える部屋』(2014年) 上巻を読み終えた。 メキシコ系新米女性刑事ルシア・ソトとコンビを組んだボッシュは、定年延長制度最後の年をロス市警未解決事件班で迎えていた。 マリアッチ・バンド・メンバーのメキシコ人オルランド・メルセドが演奏中に銃撃を受けてから10年過ぎ、その後遺症で亡くなった。 事件は未解決のまま過去のものとなっていたが、市警本部長の政治的思惑から殺人事件として未解決事件班のボッシュとソトのコンビに捜査を命じた。 ソトが7歳のとき集合住宅の地下にある無認可保育所に預けられていたとき火事に遭遇し、友達や先生の多くが亡くなったが、ソトだけは救急隊員に助けられたのである。 ソトは、密かにその放火事件の捜査を始めたが偶然にボッシュの知るところとなる。 問題がある独自捜査を避けるためボッシュは、あるとき市警へ匿名で公衆電話からへメルセド事件と関連つけるようなタレコミをした。 このタレコミが功を奏して放火事件も公に二人の捜査の対象となる。 このあたりのディテール作りなどコナリーならではのプロット構成の巧みさを表している。 前市長だったアルマンド・ザイアスの州知事選への思わくも交錯してきた事件を、ベテラン刑事と聡明な新人刑事との阿吽の呼吸で捜査を進めていくコナリーの筆の冴えはあいかわらずである。 ソト運の良さ(火事から救出されたことや強盗犯との銃撃戦で生き残るなど)を、ボッシュが如何につかみとるか、下巻を楽しみに上巻を読み終えた。 | ||||
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