正義の弧
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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コナリーの長編37作目、レネイ・バラード&ハリー・ボッシュ・シリーズの第4作。ロス市警に未解決事件班を復活させたバラードがボッシュを呼び戻し、二つの未解決事件に挑戦する警察ミステリーである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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このシリーズ、crossingの時も思ったが、タイトルを原題(今回は、desert star)を変えてしまうのが非常に残念である。変に小手先の技を使わなくても売れるのだから、原作を楽しませて欲しいものだと思う。改善を願いたい。あと大した厚さではないのだから分冊も勘弁して欲しい。 | ||||
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間違いなく面白い! | ||||
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間違いなく面白い! | ||||
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マイケル・コナリーは最強です。 | ||||
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時は過ぎゆく。その感を作品毎に強くしてゆくのが、本シリーズのこのところの読後感である。若いベトナム帰りの辣腕刑事であったハリー・ボッシュは、今や警察を退官し老いた私立探偵となっている。その後も何作もシリーズを続けていること自体奇跡的なのだが、本書ではナイトシフトの警察官であったレネイ・バラードが未解決事件専門の新部門の責任者となった構図がシリーズに新しい風を与える。 さらにレネイ・バラードは、チームに退職者であるボッシュを迎え入れる。現役を退いてなお未解決事件に挑んできたボッシュの最新のヒストリーに、若き女性捜査官レネイ・バラードの運命を重ねることがシリーズの合体と継続とを奇跡的に成功させ、なおかつ成熟させているのだから、コナリー魔術とその奇蹟的世界設計に再々ながら驚かされた。 新しいチームに組み入れられた癖の強い新しい面々もそれぞれの個性が浮き立ち、カラフルかつ摩擦や緊張にも満ちていて本書の新しい読みどころとなっている。 本書では未解決事件に執念を見せるチームの面々も面白いところだが、彼らの一部の背景となる構造も、本書では二つの大きなうねりとなる同時並行的捜査に複雑な影となってついて回る。過去からの犯罪者を追跡しつつも、現在のチーム内に疑惑を呼び起こす奇妙なメンバーの動きなどもあって、内外ともに気が抜けないボッシュとバラードの様子が、物語全体に張りつめた緊張感を与えてゆく。 静かな捜査と大団円でのガンショット。犯罪はいつでも暴力に満ちたものだし、発生した場所や、犠牲になった人々の想い出は常に悲しくむごたらしい。それらを巻き起こしたネガティブな存在を、常に追跡し対決を挑み続ける私立探偵ハリー・ボッシュと、彼よりはるかに若いが人間的にも魅力的なレネイ・バラードという女性警察官のコンビネーションを本書からはシリーズとして新たに楽しめる。そんな期待値いっぱいの大団円を迎えながら、本書ではシリーズとしては少しショッキングなしこりのようなものが最後に残される。 ボッシュの娘である市警刑事マディと現在の相棒であるレネイ。ボッシュの正義は今、次世代に少しずつ継がれようとしている。そんな重要な局面に居合わせているような感覚を覚えるこの頃。ここのところの新作は、そういう意味でも一作一作に、まさに見逃してはならないという感覚を強烈に覚えている。次の作品が待たれると同時に、読むのが怖いような気さえしてくる。予断を許さぬシリーズ転換点に今ぼくら読者も立たされているのである。 | ||||
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