迷宮



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    初公開日(参考)2025年12月
    分類

    長編小説

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    迷宮(上) (講談社文庫)

    2025年12月12日 迷宮(上) (講談社文庫)

    ロス市警未解決事件班刑事のバラードは銃とバッジを盗まれて窮地に陥る。 ボッシュの協力を得て窃盗犯に迫った彼女は、犯人が連邦議会議事堂襲撃事件の指名手配犯とつながっていることを突き 止めた。 二人は市警とは秘密裏にFBIと連携、さらなる大規模テロを阻止し、盗まれた物を取り戻そうとするが──。 女性刑事レネイ・バラード登場第6作。ハリー・ボッシュも娘マディと大活躍。(「BOOK」データベースより)




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    No.5:
    (5pt)

    バラードの根性に感激

    今回のシリーズではバラードが男社会の女性刑事としての意地を強く感じました。 そこにボッシュの娘マディが加わり、このマディの成長も興味として楽しめさらに父ハリー・ボッシュが病気の治療と老体に鞭うち大活躍。 未解決捜査班メンバーのボランティアにもかかわらず、それぞれの活躍も楽しめました。 さすが作家コナリーのストーリー展開は、読者に次へ次へと夢中に進ませるテクニックは脱帽です。 次回作が待ち遠しです。
    迷宮(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:迷宮(上) (講談社文庫)より
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    No.4:
    (5pt)

    あっという間に終わりました

    大変面白かったです。さすがです。
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    4065409187
    No.3:
    (5pt)

    こんな構成をどうやって考えつくの?

    コナリーの小説は2つか3つの事件が絡み合ってあって進行する。これは、やりすぎると訳がわからなくなる危険があるが、コナリーはぎりぎりのところで読者を導き、相乗効果で興奮が途切れないようにあおる。1つのプロットを考え出すだけども大変だろうし、読者に提示する新知識の調査も時間がかかるだろう。くわえて、登場人物、ボッシュとバラードの気の効いたセリフ。こういう小説巧者を同じ時代に得て、我々読者は幸せだ。
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    No.2:
    (5pt)

    マディ(ボッシュの娘)が加わり新展開へ

    《レネイ・バラード》シリーズ6弾。このシリーズは『レイトショー』(2020.2)から始まったが、バラードはすでにいっぱしのベテランになり、ロス市警未解決事件班を率いている。
    ハリー・ボッシュは74歳になり、悪性の血液疾患(悪性リンパ腫か白血病)を患っているため班には以前ほど協力できないが、今回もしっかりと登場。代わりに成長して警察官になったボッシュの娘マデリン(マディ)が、バラードの補佐となりつつある。
    過去の重大未解決事件含めて3つの事件が並行してテンポよく繰り広げられ、まったく退屈することなく展開していく。
    主人公が女性なので派手なアクションはないが、男性相手に臆することなく冷静な口調で語り、動きは素早く緊張感がある。アクションが少ない分、過去の事件はかなり残忍にし解決の必要性を強調したのだろうと感じた。
    終盤にはさらに驚きの事件が起こり、最後まで目が離せない。
    「ボッシュ・サーガ」を受け継いだバラード。個人的にはボッシュの方が新鮮味、迫力、人間性の奥深さなどを感じたが、新たにマディが加わり女性を中心にした今後の活躍が楽しみなシリーズである。
    迷宮(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:迷宮(上) (講談社文庫)より
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    No.1:
    (5pt)

    彼らは常に<犯罪者たち>のように思考し、振る舞わなければならない状況に晒されている

    2025/9月、サンフランシスコからパシフィック・コースト・ハイウェイを南下し、ビッグ・サーを経て、サンルイオビスポまでドライブしました。あと二日あれば、本作の舞台まで足を伸ばし、ロサンジェルスへ辿り着いたのに。次回また、実践しましょう(笑)。
     
     マイクル・コナリーを読むのは、「復活の歩み リンカーン弁護士」(2024/9月)以来。レネイ・バラード・シリーズ、第六作(シリーズとしては、「正義の弧」(2023/7月)以来)を一気に読み終えました。何ともったいない(笑)。
     いきなり、バラードは、サーフィン中に車上ねらいにあい、バッジ、IDカード、支給されている銃を盗まれてしまいます。市警関係者にバレずに窃盗事件を解決しなければ、ロス市警未解決事件班にいられなくなるばかりでなく、職を失う危険がありました。それが、まず第一の事件。
     本来の未解決事件班の方では、二十年前に連続婦女暴行事件の末に殺人事件に至り、そのまま行方をくらました犯人の目星がついたもののその人物が現職の上級裁判所長官であることが疑われます。より慎重な捜査が求められていました。それが第二の事件。
     そして、ハリー・ボッシュの娘、警察官のマディが非番の時間を利用し、バラードのチームに参加することになりますが、彼女は或ることをきっかけに、ロサンジェルス犯罪史上最大の未解決事件(エルロイの或る小説を想起してほしい(笑))の解決へと挑みます。それが第三の事件。
     ハリー・ボッシュは、バラードの依頼により第一の事件に巻き込まれますが、その事件もまた、”ソブリン・シチズン"、「連邦議会議事堂襲撃事件」を呼び起こしながら、より深刻な事件へと発展していきます。それは、1.5番目の事件と言ってもいいと思います。
     それらの四つの事件がパラレルに、しかし着実な歩みの下、アクチュアルな捜査(特に科学的な捜査)法に基づきつつ解決へと至るその道筋が、最後まで張り詰めた緊張感を醸成しながら語られていきます。コナリーを読む時は、いつも思うことではありますが、巻頭から常に読み進めるのが躊躇われるほどの緊張感に満たされます。何故なのでしょうね。それは、法執行機関側にいる主人公たちが、<犯罪者たち>のように思考し、振る舞わなければならない状況に晒されているからなのでしょう。或る特定の人間以外、誰も信じることができない。孤立無縁の状況が際限なく継続します。また、守るべき何かのために自分自身を危険に陥れる状況が常に付きまとうからかもしれません。

     ストーリーの流れとは一切関係のないことを書きましょう。
     或る登場人物が「大谷の背番号がついているドジャースのユニフォームを着て・・・・」現れます(上巻・127p)。それは、コナリーから見て、LAにとってそのことが一つのアイコンであることを表現しています。
     バラードは、現代ミステリーが多く所蔵された或る本箱を眺めながら「こいつはチャンドラーを読んでいない」と宣います(笑)。(上巻・178p)そう、それは絶望的だ。
     "The Waiting"は、トム・ペティ+ハートブレーカーズのあの楽曲のタイトルから取られているのですね(上巻・193p)。
     また、それらの四つの事件を睥睨するかのようにレネイ・バラードは、己が失われたアイデンティティを求めて或る場所へと向かいます。それは、シリーズを通して考えた場合、最大の事件と言っていいのかもしれません。

     最後に、これほどリーダビリティの高いスリラーであるにもかかわらず、1.5番目の事件の終わりに、感情を表さないボッシュが或る行動に出たシーンに至り、深い感動で心が打ち震えました。その理由を明かすわけにはいきません。明かしてしまうと私もまたボッシュの側にいられなくなります(笑)。
     次の翻訳は、古沢嘉通さんの<訳者あとがき>によると"Nightshade"だそうですね。私は待つことができます。
     たとえ"The waiting is the hardest part."だとしても。
     ◻︎「迷宮 上・下 "The Waiting"」(マイクル・コナリー 講談社文庫) 2025/12/13。
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