リッチ・ウォーターズ



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    初公開日(参考)2026年01月
    分類

    長編小説

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    リッチ・ウォーターズ (小学館文庫 へ 2-8)

    2026年01月07日 リッチ・ウォーターズ (小学館文庫 へ 2-8)

    交通事故訴訟専門、刑事裁判経験はたった1件、アルコール依存症克服中の「ビルボード弁護士」ことジェイソン・リッチ。実姉が被告となった夫殺害事件を担当してから半年、ふたたび殺人事件容疑者の弁護に挑む――。 アラバマ州マーシャル郡で、若く優秀な保安官補が銃殺された。容疑者は元高校フットボールのスーパースターにして、リッチの姉の裁判で証言台に立った因縁の人物。彼が犯人であることを示す証拠は充分すぎるほど揃っていた。米国でももっとも保守的と言われるこの地で起きた保安官殺し。リッチは、街中を敵に回すこの裁判の弁護を引き受けざるを得なくなる。 法廷闘争、覚醒剤王の魔の手、依存症との闘い…アメリカ南部発、驚異的ページターナーの傑作リーガル・スリラーシリーズ、待望の第2弾。(「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

    リッチ・ウォーターズの総合評価:8.50/10点レビュー 6件。Cランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (7pt)

    悩みが多過ぎるんじゃないか、ビルボード弁護士

    米国ディープサウス発の法廷ミステリーの第一人者による「ビルボード弁護士」シリーズ第2作。保守的な町で保安官殺しという厄介な事件を引き受けさせられたビルボード弁護士が、次から次へと襲ってくる苦境に必死で立ち向かう、胸熱リーガル・ミステリーである。
    ビルボード弁護士リッチの元に持ち込まれたのは、荒んだ生活を送る青年・トレイが高校時代の級友で保安官補のケリー殺害容疑で逮捕された事件の刑事弁護だった。保安官殺しという町中の反感を買う事件の弁護を、刑事裁判の経験が一件しか無いリッチが引き受けたのはドラッグ密売組織のボス・ケイドに「引き受けなければお前の周囲がみな滅ぶ」と脅迫されたからだった。被告のトレイは口をつぐみ、明らかになる証拠はトレイの有罪を示唆するものばかり。さらに被害者ケリーの違法行為を内部調査していたダニエルズ刑事が行方不明となり、リッチは調査の手掛かりを失ってしまう。八方塞がりの苦境を、リッチはどう乗り越えるのか?
    ドラッグ密売組織の脅迫、保安官事務所の隠蔽工作、さらにはリッチ自身や姪や恋人の依存症など根深い問題が重なり合い、絡み合い、息詰まる状況に追い込まれたリッチが、不屈の闘志で立ち向かい、最後に勝利をおさめるという、いつものロバート・ベイリーの胸熱ドラマである。ただ本作は事件構成要素が複雑過ぎて、登場人物も多く、何度も人物紹介に立ち戻らないと読み進められなかったためスピード感は味わえなかった。
    ロバート・ベイリーのファン、法廷ミステリーのファンにオススメする。

    iisan
    927253Y1
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.5:
    (4pt)

    集中しろ。自分のコントロールできることに集中しろ。

    交通事故訴訟の専門弁護士は町じゅうに「看板(ビルーボード)」がたっていて顔をさらしています。東京近辺でいえばさしずめ「インプラント歯科」といったところでしょうか。アメリカのなかでも特に保守的なアラバマ州で、尊敬を集める保安官補が高校の同級生に散弾銃で射殺された、というショッキングな刑事事件の弁護を引き受けざるを得なくなります。なぜか覚醒剤密売組織を牛耳る男からの依頼なのですが、当然のことながら自分や家族への脅迫は続きます。

    どうして自分に依頼が来てしまったのか、そして本当に被告が犯人なのか、ようやくアルコール依存症から抜け出した主人公の葛藤は真に迫っています。さらに次々と大切な人たちを亡くした喪失感とも戦いますし、自分以外にも依存症が蔓延しているという底なし沼状態にどっぷりつからなくてはなりません。

    最後はやはり法廷対決劇になってほんとうの悪をあばくことができるのか、というお話です。主人公とは同世代と思われますので途中に挿入される「WWFプロレスラー話」「80年代のメロウな曲」がちょうどいいアクセントとなっていて、文庫本650ページを堪能しました。
    リッチ・ウォーターズ (小学館文庫 へ 2-8)Amazon書評・レビュー:リッチ・ウォーターズ (小学館文庫 へ 2-8)より
    4094073558
    No.4:
    (4pt)

    正義と良心

    依存症・PTSD・威嚇との戦い、リッチの成長物語でもある。最後に ‘‘ウォーターズ‘‘ に込められた意味をしみじみ味わう。
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    4094073558
    No.3:
    (5pt)

    安定の面白さ

    期待通りの面白さだった。
    著者がうますぎるのがちょっと鼻につくけれど。
    ボーが出てきたのには驚いた。
    本当に脇役で邪魔しないけど、表現力があるのでまるでボーを見ているようだった。

    リッチカッコいい(笑)
    次作もあるそうなので楽しみだ。
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    4094073558
    No.2:
    (5pt)

    やさぐれ弁護士の孤高の訴訟闘争

    個性的な虎狼のやさぐれ弁護士の孤軍奮闘物語だが前編を読むことをお勧めする。
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    4094073558
    No.1:
    (4pt)

    悪人たちは滅びても、<依存症者たち>は残る

    本作品は、「リッチ・ブラッド」(2025/1月)に続く弁護士ジェイソン・リッチ・シリーズの新しい翻訳です。
     舞台は、アラバマ州、マーシャル郡。スポーツ選手として未来を絶たれた若者、トレイ・コーワンは、地元の保安官事務所の保安官補、ケリー・フラワーズを殺害した容疑で逮捕され、ジェイソンは彼の弁護を引き受けることになります。弁護の依頼をしてきたのは、<覚醒剤王>タイソン・ケイド。ケイドの脅しによって弁護を引き受けざるを得ないジェイソンでしたが、トレイにとっては多くの不利な証拠が積み上がり、トレイ本人も事件当夜については口を噤んだままでした。
     一方、保安官事務所の捜査官、ハティ・ダニエルズがその行方をくらまします。実は、ハティは、殺害されたケリーが違法行為に加担しているのではないかとの疑いから秘密裏に調査を行っていました。
     多くの<何故>が互いに共鳴し合いながら、事件は幾多の不幸を暴発させつつ進行していきます。勿論、スリラーですからその詳細を明かすことはできません。最大の謎は、トレイはケリーを殺害したのか?もしそうでなかったら、誰がそうしたのか?に絞られますが、見事な論理を展開する後半の<法廷>までいつものようにロバート・ベイリーはその手綱を緩めることはなかったと言えるでしょう。 
     また、前作に引き続き、今回もまた<アルコール依存症>のジェイソンを筆頭に幾人かの依存症者たちが苦難を背負いながら登場します。手に負えない多くのことを手放すことができない依存症者たちにとって必要な<平安の祈り>(ニーバーの祈りとも呼ばれていますね)。
     ジェイソン同様、かつてのジェイソンの恋人、チェイスもまた薬物への欲求を止めることができません。チェイスは、「ザリガニの鳴くところ」(ディーリア・オーエンズ)の沼地の少女に似ていたというのに(p.94)。
     悪はどこにでも存在し、それらがいつかは滅んだとしても、依存症者たちの心の奥底に残る、悪しき心が滅びることはありません。それほど、<依存症者>たちの回復への道筋は険しい。このシリーズは、そのことを或る共感を抱かせながら描写し続けています。深い敬意を覚えます。
     決して<依存症>であることを認めない(12ステップ・プログラムに於けるステップ1)依存症者たち、その予備軍たちにとってもまたここで描写される不幸はフィクションの中だけに止まるものではないことが認識できるでしょう。
     今回は、リーガル・スリラーを離れて<依存症者たち>に思いを馳せることになりました。
     <ニーバーの祈り>
     「神様、私にお与えください。自分に変えられないものを受け入れる落ち着きを。変えられるものは変えていく勇気を。そして、二つのものを見分ける賢さを」
     ◻︎「リッチ・ウォーターズ "Rich Waters"」(ロバート・ベイリー 小学館文庫) 2026/1/10。
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