黒と白のはざま
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新たに誕生したリーガルミステリーの傑作「トム・マクマートリー」シリーズの第2弾。KKK誕生の地・テネシー州ブラスキを舞台に、人種差別犯罪に立ち向かうトム、リック、ボーの戦いを描いた熱血法廷ミステリーである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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『ザ・プロフェッサー』の続編。前作で教授から弁護士に転身したトムを、側面から援助していたポーセフィス(ボー)・ヘインズ 弁護士が殺人罪で起訴され、トムとリック・ドレイクのコンビが黒人であるがゆえに巻き込まれた事件を弁護することになる。 舞台はクー・クラックス・クラン発祥の地であるテネシー州プラスキ。前作の通り、アラバマ大学のアメリカン・フットボール部の元部員たちの固い絆に感心させられるやら、人のためにつくす人たちに涙するやら、なかなかの感動作。最後に全貌が明らかになり、そういうことだったのかと得心。 | ||||
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一作目がいわゆる法廷ドラマだったものが随分と違う展開になって少々驚きながら読み進めた。登場人物が弁護士であり元法学部教授であり検察官だったりするのだから、そういう先入観を持っていたからだ。だが、それが中盤になるとサスペンスに変貌し、最終章ではもろにアクション的な要素が入る。随分と映画的な展開で、情景が目に浮かぶ。そういう点では、作者の入念な取材が視覚的な効果を与えてくれたのだろう。「ザ・ファーム」のような映画が好きならば本作も気に入るだろうなと。 それにしても、アメリカの南部に生きるということは、なんと厄介なことなんだろう。KKKの差別意識は恐怖の裏返しと言われることもある。ヨーロッパにおける黒人とアメリカにおける黒人との扱いの差異は、実はアメリカ人は黒人を「人」と認めている故にあるという人もいる。でも、今回の事件の根底に流れるものは、日本でも起こりうることだ。なぜならば、人が持つ恨みというものは、その人が理由を語らぬ限りはわからない。それが「血縁」によるものであるならば尚更だ。 登場人物たちの造形のおかげか、そうした恨み節が恨みだけで終わらずに昇華されていくことに、私は救いを感じる。自作も是非読んでみようと思う。 | ||||
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■ 黒と白のはざま ロバート・ベイリー 第一級のリーガル サスペンス 第一級のミステリー そして 第一級のクライム ノヴェル " 謎 " そして " 執念 " が絡み合い 読者 100人の恐らく99人は終盤のストーリー展開に翻弄され・・・ そして最後 すべては " WEEN BLACK AND WHITE " に収束する | ||||
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スリラーの傑作だった一作目とは異なり、謎解き要素満載の傑作ミステリーです。内容は、一作目ありきなので、必ず順番に読んで下さい。早く三作目、四作目が翻訳される事を希望します! | ||||
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KKK誕生の地であるテネシー州プラスキで、45年前にそのKKKに父親を殺されて(木に首吊りされて)、正義の鉄槌を下す機会を狙い続ける黒人弁護士ポーの執念を端緒とした物語。題名と言い、KKKと言い、(アメリカに根強く残る)人種差別を扱った作品だという事が分かる。ポーはアンディという男(今では街の有力者)が殺害の主犯だと目を付けていたが、父親の命日、(末期癌の)アンディは何物かに銃殺された上に火の中で(ポーの父親と同じ)木に首吊りされるという虐殺に遭い、ポーは上述の事由で冤罪で逮捕されてしまう。 ポーは弁護を師匠のトム教授とその弟子のリック弁護士に依頼した。ここからは法定サスペンスとなる。物的証拠は乏しいが、陪審員制度を取るアメリカでは状況証拠が極めて悪いポーは圧倒的に不利である。サスペンスは余り盛り上がらないが、唯一確からしいのは、アンディがあるクラブで銃殺され、それから問題の木のある農場へ運ばれたという事である。父親の命日にポーがこの農場へ行く習慣を街中の人間が知っていた。ポーとトムによって不利益を被った悪党も多く(このため、記述が煩雑かつ退屈になっている)、その内の1人の殺し屋にトムが襲撃される。一方、、リックがクラブのストリッパーを探し出し、アンディが45年前の殺人を告白したいと話していたという証言を得る。すると、この告白を防ぐためにKKKのメンバーがアンディを殺害したという可能性が高まる。そして、裁判中、意外な人物がKKKのメンバーだった事を告白した上に、ポーに向けた殺し屋の銃弾を体で受けるというショッキングなシーンには感心した。突然の盛り上がりである。 更に、その殺し屋を雇ってポーを嵌めた人物及び45年前の事件の真相が明らかにされるラストは戦慄を覚える程に圧巻。「黒人弁護士×KKK」という人種差別問題を軸に、「黒白の判断の難しさ」を描いた秀作だと思った。 | ||||
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