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黒と白のはざま



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【この小説が収録されている参考書籍】
黒と白のはざま (小学館文庫)

黒と白のはざまの評価: 4.65/5点 レビュー 17件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.65pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全17件 1~17 1/1ページ
No.17:
(5pt)

クー・クラックス・クランなんてまだあるんだ

『ザ・プロフェッサー』の続編。前作で教授から弁護士に転身したトムを、側面から援助していたポーセフィス(ボー)・ヘインズ 弁護士が殺人罪で起訴され、トムとリック・ドレイクのコンビが黒人であるがゆえに巻き込まれた事件を弁護することになる。
舞台はクー・クラックス・クラン発祥の地であるテネシー州プラスキ。前作の通り、アラバマ大学のアメリカン・フットボール部の元部員たちの固い絆に感心させられるやら、人のためにつくす人たちに涙するやら、なかなかの感動作。最後に全貌が明らかになり、そういうことだったのかと得心。
黒と白のはざま (小学館文庫)Amazon書評・レビュー:黒と白のはざま (小学館文庫)より
4094067345
No.16:
(4pt)

映画的な、いや、視覚的な作品

一作目がいわゆる法廷ドラマだったものが随分と違う展開になって少々驚きながら読み進めた。登場人物が弁護士であり元法学部教授であり検察官だったりするのだから、そういう先入観を持っていたからだ。だが、それが中盤になるとサスペンスに変貌し、最終章ではもろにアクション的な要素が入る。随分と映画的な展開で、情景が目に浮かぶ。そういう点では、作者の入念な取材が視覚的な効果を与えてくれたのだろう。「ザ・ファーム」のような映画が好きならば本作も気に入るだろうなと。
それにしても、アメリカの南部に生きるということは、なんと厄介なことなんだろう。KKKの差別意識は恐怖の裏返しと言われることもある。ヨーロッパにおける黒人とアメリカにおける黒人との扱いの差異は、実はアメリカ人は黒人を「人」と認めている故にあるという人もいる。でも、今回の事件の根底に流れるものは、日本でも起こりうることだ。なぜならば、人が持つ恨みというものは、その人が理由を語らぬ限りはわからない。それが「血縁」によるものであるならば尚更だ。
登場人物たちの造形のおかげか、そうした恨み節が恨みだけで終わらずに昇華されていくことに、私は救いを感じる。自作も是非読んでみようと思う。
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No.15:
(5pt)

" 黒と白のはざま " にはじまり " 黒と白のはざま " に終る

■ 黒と白のはざま  ロバート・ベイリー

第一級のリーガル サスペンス
第一級のミステリー
そして
第一級のクライム ノヴェル

" 謎 " そして " 執念 " が絡み合い
読者 100人の恐らく99人は終盤のストーリー展開に翻弄され・・・
そして最後
すべては " WEEN BLACK AND WHITE " に収束する
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4094067345
No.14:
(5pt)

傑作登場!

スリラーの傑作だった一作目とは異なり、謎解き要素満載の傑作ミステリーです。内容は、一作目ありきなので、必ず順番に読んで下さい。早く三作目、四作目が翻訳される事を希望します!
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4094067345
No.13:
(4pt)

「黒人弁護士×KKK」という人種差別問題を軸に、「黒白の判断の難しさ」を描いた秀作

KKK誕生の地であるテネシー州プラスキで、45年前にそのKKKに父親を殺されて(木に首吊りされて)、正義の鉄槌を下す機会を狙い続ける黒人弁護士ポーの執念を端緒とした物語。題名と言い、KKKと言い、(アメリカに根強く残る)人種差別を扱った作品だという事が分かる。ポーはアンディという男(今では街の有力者)が殺害の主犯だと目を付けていたが、父親の命日、(末期癌の)アンディは何物かに銃殺された上に火の中で(ポーの父親と同じ)木に首吊りされるという虐殺に遭い、ポーは上述の事由で冤罪で逮捕されてしまう。

ポーは弁護を師匠のトム教授とその弟子のリック弁護士に依頼した。ここからは法定サスペンスとなる。物的証拠は乏しいが、陪審員制度を取るアメリカでは状況証拠が極めて悪いポーは圧倒的に不利である。サスペンスは余り盛り上がらないが、唯一確からしいのは、アンディがあるクラブで銃殺され、それから問題の木のある農場へ運ばれたという事である。父親の命日にポーがこの農場へ行く習慣を街中の人間が知っていた。ポーとトムによって不利益を被った悪党も多く(このため、記述が煩雑かつ退屈になっている)、その内の1人の殺し屋にトムが襲撃される。一方、、リックがクラブのストリッパーを探し出し、アンディが45年前の殺人を告白したいと話していたという証言を得る。すると、この告白を防ぐためにKKKのメンバーがアンディを殺害したという可能性が高まる。そして、裁判中、意外な人物がKKKのメンバーだった事を告白した上に、ポーに向けた殺し屋の銃弾を体で受けるというショッキングなシーンには感心した。突然の盛り上がりである。

更に、その殺し屋を雇ってポーを嵌めた人物及び45年前の事件の真相が明らかにされるラストは戦慄を覚える程に圧巻。「黒人弁護士×KKK」という人種差別問題を軸に、「黒白の判断の難しさ」を描いた秀作だと思った。
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No.12:
(5pt)

おもしろい、あと作者頑張れ!

ストーリー良かった、ベースも面白いけど、読んでて、後半になるにつれすごく面白くなるストーリー。後半の、クランの白いローブに対し、オレンジ色のジャスミンなんて良い描写だよね。あと、とある証人の登場も思ってもなかったから、なおさら面白い。
ボーの生い立ちは前作から知っていて、彼のストーリーに厚みがあるし、すごく良いんだけど、ただ肝心の主人公たちにもうちょい深みがないのが残念。個々は面白いのに。トムもリックも前作からの主人公なんだけど、その他大勢の背景描写とさして変わらないところが物足りない。このコンビがお互いなくてはならない相棒だと思えるようなシーンなんかもあったら尚良いんですが、ただ裁判所で弁護人側に同席しているだけに終わってしまっているところがホントにもったいない。いいコンビなんだけどな。
作者は、これが2作目なのね、訳者が出版社に企画持ち込んだっていうのも気持ちが分かるぐらい、面白いです。あともうひとつ深堀してくれたら尚面白いんだよって応援してます
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No.11:
(5pt)

アメリカの社会問題

社会問題を写し出した深く、そして飽きないストーリー。前作のザプロフェッサーから読むとより分かりやすく楽しんで読めます。
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No.10:
(5pt)

前作のザ・プロフェッサーを読んでから

前作が興味深いテーマだったので、作者名を名を見るなり購入しました。
期待に違わずアメリカの現状、その一面を知ることができる作品でした。
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4094067345
No.9:
(4pt)

面白かった

前作の余韻で再び。元気でタフなボーが静止状態でかわいそうだったが最後に突撃するのでスッキリ。
事件の冒頭でこの人怪しいとマークしたキャラがドンピシャだったのが嬉しかった。ボーの過去の謎もまあ想定内。
面白かったけど一言、原書はわからないけど始め上品冷静キャラが犯人になると急に言葉が荒っぽくなるのってお約束なのかな。上品で冷静におっかないこと言う方が迫力あると思うけど。
まだ2作あるみたい、楽しみにしてます。
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4094067345
No.8:
(3pt)

前作と比べると?

法廷での戦いがもう一つもの足りない。こんな証言でひっくり返るものか疑問。真犯人に関する推理も予想の範囲内で意外性がない。前作に対し、少し物足りない感じがする。
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4094067345
No.7:
(5pt)

面白かったです

前作のザ・プロフェッサーが面白かったので続編を読みました。面白かったです。
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4094067345
No.6:
(5pt)

ラスト・シーンが秀逸である。男なら泣ける。

アメリカ南部ミステリーは何故か一様に骨太である。

 最近、アマゾン・プレミアムでドラマ化され本国で人気復活中との噂のあるジョー・R・ランズデールのハップとレナード・シリーズ。ジョン・グリシャムの『評決のとき』に代表される大型リーガル・サスペンス。

 『ザ・プロフェッサー』で一躍名を馳せたロバート・ベイリーは、グリシャムよろしく、南部作家で法廷ミステリーである。グリシャムは一方でノン・ミステリーのアメフト・スポ根小説『奇跡のタッチダウン』で暑い男たちを描いているように、ベイリーの『ザ・プロフェッサー』もまた熱きアメ・フトの青春を共有した男たちを主役としたリーガル・スリラーであった。

 そして本書は待ちに待ったその続編。前作より遥かに南部小説としての存在感を前面に出したタイトルの通り、のっけからヘイト・クライムを主題とした骨太<胸アツ>ミステリの開幕とあり、こちらも尋常でない構え方。

 前作で、教壇から現場に下りてくる羽目になった主役のトム・ジャクソン・マクマートリー70歳を手助けして印象的な活躍を見せたポーセフィス・ヘインズ(通称ポー)が、KKK(クー・クルックス・クラン)誕生の町テネシー州プラスキでクランの粛清殺人を模したような派手な殺人事件の容疑者として逮捕される。ポーには、父がクランの粛清を浴び、木に吊るされ殺されるのを見たという幼児体験があり、その復讐を所かまわず公言する黒人としては唯一の街の法律家として知らぬ者のない存在だった。どう見てもポーによる復讐のように擬せられた殺人現場をどう覆すのか? 

 トムとリックの新進の教授+教え子コンビは、本作では前作で世話になったポーを救うため、アラバマを発ち、地元弁護士であるレイモンド・ピッカルー(通称レイレイ)に協力を求める。レイレイもまたトムとのフットボール仲間なのだ。彼は現在、アル中の気配でどうも積極性がないのだが、なぜか一目でぼくは彼のことが好きになる。何故なのかはわからない。

 プラスキの現在の住人はKKK誕生の町であることを恥じているらしいが、今もなお残る差別感情は現在もアメリカ全体に影を落としてやまない。さらに白黒はっきりしない多くの人物たち。有り余る状況証拠に取り囲まれ不利としか思えないポー。前作を引き継いで登場する殺し屋ジムボーン・ウィラー(通称ボーン)の影。意外な展開が連続しつつ、法廷は開幕する。

 大団円に繋がるスリル&サスペンスが法廷シーンであるのだが、ラスト・ランがまた疾走感たっぷり。暴力の権化ともいえるボーンの動き、そして見え隠れする真犯人の殺意。思いもかけぬ展開、畳みかけるアクションの果てに残される苦い真実。

 ラスト・シーンが秀逸である。男なら泣ける。そんな胸アツ小説。続編でありながら、前作を凌駕する出来である。さらに続編があるらしく、これまた秀逸の展開だと言う。絶対に目の離せない作家がまた一人!
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4094067345
No.5:
(4pt)

ナイスガイたちの物語

前作でトムを見事にバックアップしたボーセフィス(ボー)の過去と現在の物語です。
 アガサ・クリスティ的展開のミステリと書いてしまうとネタバレになってしまうでしょうか?
 前作はアツい男たちの胸打つ行動が読みどころでしたが、今作はそれはちょっとトーンダウンしている感じです。
 とはいっても、気持ちのいい男たちの活躍からは目が離せません。
 アメリカの人種差別の根深さが作品を重くしています。
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No.4:
(5pt)

続編がある幸せ

前作もそうだが彼の小説を読むと熱い気持ちがこみあげてくる。友情、信頼、努力等々。昔の少年ジャンプのようだが、本当に一気呵成に読了してしまう面白さ、そして訪れる読後の爽快感。
 前作を読んだとき、シリーズ化していないのか?などをすぐに調べたが何もない。この世界観をこれだけで終わらせるのはなんと勿体ないことかと嘆いたところ、空港の書店でこの本を見つけ本来機内で寝るところをそのまま一気に読んでしまった。しかもまだまだ続きがあることが判明し、今から翻訳が楽しみ。
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No.3:
(5pt)

一作目とは違う味

一作目の『ザ プロフェッサー』とはまた趣の異なる作品で、ミステリーとして秀逸だと思います。最後の最後まで読者を飽きさせないプロットはとても新人作家さんとは思えません。また、訳者あとがきにもあったように、「ホワイダニット」に焦点を当てていることが作品により深みを与えています。前回同様、老教授とその教え子も活躍しますが、本書では女性たちの存在が光っている点も素晴らしいと思います。スポーツで結ばれた男たちの絆と、女たちの逞しさが強く胸を打つ作品。ぜひ、続きも出してほしい!と切に願うばかりです。
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4094067345
No.2:
(5pt)

先に前作を読んだ方が絶対楽しめます!

前作「ザ・プロフェッサー」は登場人物の造形、心証描写がすぐれた作品で、手に汗握る法廷劇と人間ドラマが存分に楽しめるリーガル・サスペンスの傑作です。そして本作「黒と白のはざま」は前作の登場人物が織り成す感動作です。前作を読むことで、登場人物の絆、因縁、心の機微がより深く感じられると思います。内容が素晴らしいので、いろいろ感想を述べたいのですが、これから読まれる方のために余計なことは言わずにおきます。ぜひ、前作と共にお楽しみください。
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No.1:
(5pt)

白黒のあわい。立ち昇る「心意気」

「ザ・プロフェッサー」に続く「黒と白のはざま "Between Black And White"」(ロバート・ベイリー 小学館文庫)を一気に読むことになりました。前作「ザ・プロフェッサー」を読んでいる間は、映画「ブラック・クランズマン」(監督:スパイク・リー)が脳内をフラッシュしていました。「俺たちをクランと呼ぶな。団体(Organization)と呼べ」という台詞がこびりついたまま。
 そして今回の舞台は、テネシー、ブラスキ。45年前<クラン>により目の前で父親を惨殺された(前作で最も男気のあった原告側弁護士)、ボーセフィスが実業家アンディ(彼は<クラン>の誕生の地、テネシー支部のインペリアル・ウィザードでもあった)の殺人容疑で逮捕されます。それも父親の命日に。前回の事件で助けられたトムとリックの弁護士たちがそのボーを助けるべく(恩返しのように)その法廷に立つことになります。証拠は全てボーが殺人者であることを指し示しているというのに。敵対するは、負け知らずの地区検事長、ヘレン。
 いつものようにストーリーの詳細を語ることはやめにしたいと思います。
 可能であれば、巻末の訳者(吉野弘人さん)あとがきも林家正蔵師匠の<解説>も後から読まれることをおすすめいたします。<最終法廷>の外の広場、白いローブとフードをかぶったKKKが埋め尽くす中、すべての謎が解き明かされるラストまで、Twistがうねり、反転し、そして反転し、男泣きの大団円が待ち受けていることは間違いありません。傑作だと思います。

 覆い尽くす45年前の事件。トムとリックに加えて、アメフトで共に戦ったトムの旧友でもある弁護士、レイレイの心意気。恋人、家族、彼らを取り巻くすべての友人たちの心意気。なかんづく、ボーの妻・ジャズのオレンジのコサージュ。そして、(ヘレンを含む)強敵たちもまたとても輝いています。ロバート・ベイリーは、それらの「心意気」を描き尽くしていますね。それは、「物事というのはいつも見かけほど白黒がつけられるものではないんだ」というとてもシンボリックなタイトルが示すとおり、心の有り様が白黒の「あわい」の中で滞留した時、<真実>が立ち昇り、悪しき心が希釈され、ただ目を開けているだけでは見えない大切なものが蜃気楼のように静かに姿を現すことになります。そしてそれは、プロテスタントの「祈り」にも似てとても神々しい。
黒と白のはざま (小学館文庫)Amazon書評・レビュー:黒と白のはざま (小学館文庫)より
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