頰に哀しみを刻め
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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デビュー第2作「黒き荒野の果て」でアメリカのハードボイルド、ミステリーの各賞を獲得し、本国はもちろん日本でも絶賛された注目の新進作家・コスビーの第3作。なんと2年連続で3冠受賞という快挙も納得できる、さらにパワーアップした超傑作ハードボイルド・ノワールである。 | ||||
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「黒き荒野の果て」が面白かったので期待していたのですが、個人的には微妙な 評価でした。前作のシンプルでストレート、かつスピーディにキレ味よく物語が 進み、息つく間もなく読み終えてしまう、そんな内容とは違ったものだったので。 まず物語のスケール感のなさが気になりました。息子を惨殺された父親の復讐が テーマなのですが、基本的に暴走族との戦いなのが微妙です。黒幕もチープなキ ャラクターで、全体的に低予算映画を観てるような気分になってしまいました。 また前作でも黒人が主人公であり、差別や偏見が云々というくだりはありました が、今回はそこへLGBT要素も加わってきたことでシンプルなノワールではなく、 ゲイの息子を取り巻く世の中の風当たりや父親の葛藤といった場面も多いです。 それなのに(相変わらず)プロット自体には目新しさや意外性は皆無なので、前 作にあった疾走感やキレ味が失われているのです。結末の納得感も薄く、この手 の物語で最も重要な復讐劇によるカタルシスを充分に得られなかったと感じます。 作者の描きたかった世界観、方向性みたいなものがいまいち私には伝わりません でした。今の時代ならではの問題提起が含まれているのかもしれませんが、それ がエンターテインメント作品として上手く消化されていなかったという感想です。 | ||||
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この作者は高倉健の映画を観ている気がしてしかたがありません。人の罪をかぶって刑務所暮らしをしたのにその間に約束を反故されてさらに出所後の仕打ちはあまりにも過酷で、それでも耐えるのですが身内への攻撃が容赦ないものでついに爆発して単身殴り込みをかけるのですが、相棒の池部良がなぜか途中の柳の木で待っていて傘をさしかけます。そこからふたりでドスと日本刀で大暴れ、という筋立てのシリーズです。 さすがに現代のアメリカですのですべては銃と圧倒的な暴力で解決を図ろうとするのですが、前科者、黒人、LGBTなど差別は重層的に繋がり、復讐は連鎖を繰り返します。どうしたら終息できるのか?それがある意味テーマだと思います。 | ||||
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個人的に最も感情を揺さぶられたのは、突然パーティを抜け出してやってきた元妻のクリスティンが後悔の念で号泣しているくだり、バディー・リーの心の内がわかる数頁の場面です。 彼女に腕をまわして、慰めてやろうと思ったけれど「バディー・リーは動かなかった」。 人間の内面の葛藤をこれほどまで哀しくそして正直に表現した描写に感動しました。原文英語がどうなっているのか確認しようと思います。 | ||||
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クライムノベルにはそれなりの社会背景があると思って読んでいます。今回は以前”ヒルビリーエレジー”を読んで知った、ラスト・ベルト地帯での貧困層で育って犯罪に走って 社会から疎外された親たちから、貧困から”奇跡的”に脱出したその子供たちがゲイであることで また疎外されている状況が、どんより影をおとしている感じ。LGBTQといった 自分が分からない事に出合ったときには、何も見ないで顔をそむけた方が楽だという箇所には 感銘しました。 | ||||
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息子を殺害され、警察の捜査は進歩せず、二人の父親が自分の息子のため情報集めをして、犯人を割り出し仇を討つ。 途中孫娘もさらわれるけど二人で救出。 読みやすく、途中翻訳の文章が可笑しな部分あるけど読めなくはないです。 初著者さんでしたが、読みやすく、面白かったので次作も購入しました。 | ||||
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