頰に哀しみを刻め



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初公開日(参考)2023年02月
分類

長編小説

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頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS, H187)

2023年02月16日 頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS, H187)

殺人罪で服役した黒人のアイク。出所後庭師として地道に働き、小さな会社を経営する彼は、ある日警察から息子が殺害されたと告げられる。白人の夫とともに顔を撃ち抜かれたのだ。一向に捜査が進まぬなか、息子たちの墓が差別主義者によって破壊され、アイクは息子の夫の父親で酒浸りのバディ・リーと犯人捜しに乗り出す。息子を拒絶してきた父親2人が真相に近づくにつれ、血と暴力が増してゆき――。解説:宇田川拓也(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点9.00pt

頰に哀しみを刻めの総合評価:8.17/10点レビュー 29件。Aランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

前作以上に面白いこと、間違いなし!

デビュー第2作「黒き荒野の果て」でアメリカのハードボイルド、ミステリーの各賞を獲得し、本国はもちろん日本でも絶賛された注目の新進作家・コスビーの第3作。なんと2年連続で3冠受賞という快挙も納得できる、さらにパワーアップした超傑作ハードボイルド・ノワールである。
ギャングの一味として殺人を犯し服役したアイクは15年前に出所後、犯罪社会と決別し小さな造園会社を経営して地道に暮らしていたのだが、ある日、息子が殺害されたことを知らされる。一人息子だったアイザイアが、同性婚相手の白人青年・デレクと一緒にワインバーから出てきたところを銃撃されたという。同性愛の息子を理解できず、ギクシャクした関係になっていたアイクは警察の捜査が進まないことにイライラしながらも、自分から行動することはなく、悶々とした日々を送っていたのだが、2ヶ月後、デレクの父親・バディ・リーから息子たちの墓が破壊され、侮辱的な落書きがされたことを知らされた。同性愛を許すことはできなくても、心の底では愛していた息子のために、アイクは必要ならば犯人を殺害する覚悟でバディ・リーと二人で犯人を探すことを決意した。
共に犯罪者だった二人のジジイが自分たちが信じる正義のために巨大な暴力に暴力で対抗するという、古くからのアメリカン・ヒーローものの流れだが、性的少数者差別、人種差別を真正面から絡めたことで、まさに21世紀のハードボイルド・ノワールになっている。誰が正義か、何が正義かを問う骨太のハードボイルドに、親子や家族の複雑で繊細なドラマ、さらに謎解きの面白さ、容赦ないアクションの華々しさも加わり、いろんな側面から楽しめる超一級エンターテイメント作品と言える。
前作が気に入った方はもちろん、すべてのハードボイルド、現代ノワール小説のファンに自信を持って「必読」とオススメしたい。

iisan
927253Y1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.28:
(3pt)

二人の荒くれ親父による復讐劇だがどこかブレた印象でノリ切れず(ネタバレなし)

「黒き荒野の果て」が面白かったので期待していたのですが、個人的には微妙な
評価でした。前作のシンプルでストレート、かつスピーディにキレ味よく物語が
進み、息つく間もなく読み終えてしまう、そんな内容とは違ったものだったので。

まず物語のスケール感のなさが気になりました。息子を惨殺された父親の復讐が
テーマなのですが、基本的に暴走族との戦いなのが微妙です。黒幕もチープなキ
ャラクターで、全体的に低予算映画を観てるような気分になってしまいました。

また前作でも黒人が主人公であり、差別や偏見が云々というくだりはありました
が、今回はそこへLGBT要素も加わってきたことでシンプルなノワールではなく、
ゲイの息子を取り巻く世の中の風当たりや父親の葛藤といった場面も多いです。

それなのに(相変わらず)プロット自体には目新しさや意外性は皆無なので、前
作にあった疾走感やキレ味が失われているのです。結末の納得感も薄く、この手
の物語で最も重要な復讐劇によるカタルシスを充分に得られなかったと感じます。

作者の描きたかった世界観、方向性みたいなものがいまいち私には伝わりません
でした。今の時代ならではの問題提起が含まれているのかもしれませんが、それ
がエンターテインメント作品として上手く消化されていなかったという感想です。
頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS, H187)Amazon書評・レビュー:頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS, H187)より
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No.27:
(4pt)

現代アメリカ版「昭和残侠伝」

この作者は高倉健の映画を観ている気がしてしかたがありません。人の罪をかぶって刑務所暮らしをしたのにその間に約束を反故されてさらに出所後の仕打ちはあまりにも過酷で、それでも耐えるのですが身内への攻撃が容赦ないものでついに爆発して単身殴り込みをかけるのですが、相棒の池部良がなぜか途中の柳の木で待っていて傘をさしかけます。そこからふたりでドスと日本刀で大暴れ、という筋立てのシリーズです。

さすがに現代のアメリカですのですべては銃と圧倒的な暴力で解決を図ろうとするのですが、前科者、黒人、LGBTなど差別は重層的に繋がり、復讐は連鎖を繰り返します。どうしたら終息できるのか?それがある意味テーマだと思います。
頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS, H187)Amazon書評・レビュー:頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS, H187)より
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No.26:
(4pt)

悪を罰するものはさらなる悪でよし

個人的に最も感情を揺さぶられたのは、突然パーティを抜け出してやってきた元妻のクリスティンが後悔の念で号泣しているくだり、バディー・リーの心の内がわかる数頁の場面です。
 彼女に腕をまわして、慰めてやろうと思ったけれど「バディー・リーは動かなかった」。
 人間の内面の葛藤をこれほどまで哀しくそして正直に表現した描写に感動しました。原文英語がどうなっているのか確認しようと思います。
頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS, H187)Amazon書評・レビュー:頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS, H187)より
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No.25:
(4pt)

”ラスト・ベルト”という社会背景を考えると、また興味深い点があった、

クライムノベルにはそれなりの社会背景があると思って読んでいます。今回は以前”ヒルビリーエレジー”を読んで知った、ラスト・ベルト地帯での貧困層で育って犯罪に走って
社会から疎外された親たちから、貧困から”奇跡的”に脱出したその子供たちがゲイであることで
また疎外されている状況が、どんより影をおとしている感じ。LGBTQといった
自分が分からない事に出合ったときには、何も見ないで顔をそむけた方が楽だという箇所には
感銘しました。
頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS, H187)Amazon書評・レビュー:頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS, H187)より
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No.24:
(4pt)

面白い

息子を殺害され、警察の捜査は進歩せず、二人の父親が自分の息子のため情報集めをして、犯人を割り出し仇を討つ。

途中孫娘もさらわれるけど二人で救出。

読みやすく、途中翻訳の文章が可笑しな部分あるけど読めなくはないです。

初著者さんでしたが、読みやすく、面白かったので次作も購入しました。
頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS, H187)Amazon書評・レビュー:頰に哀しみを刻め (ハーパーBOOKS, H187)より
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