恐るべき太陽
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.50pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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フランスのミステリー。そして誰もいなくなったのオマージュとか言っていたけど、そこまでのそれは感じなかったかも。この作家の小説は黒い睡蓮も読んだけど、あれと同様に立ち上がりは -- フランス語の訳のせいなのか -- ヌメーっとした感じですごいとっつきにくいんやけど、事件が起きてからは引き込まれるのように面白くなる。普通に騙されたし。面白かった。 | ||||
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フランスの人気作家・ビュッシが「そして誰もいなくなった」に挑戦した作品。隔絶されてはいないけど連絡が取りにくい島に集まったグループのメンバーが次々に犠牲になるという、クラシックな趣向の謎解きミステリーである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ネタバレになるので詳しくは書けませんが、作者の力業には感服します。 登場人物の視点がぐるぐると入れ替わるので読みづらいのですが、500ページあまりを一気に読ませる力はあります。 たとえて言うなら、素晴らしいラッピング。 美しく、妖しく、複雑に手が込んでいて。 登場人物全員が嘘をついているのでは?と思わせられ、ミスリードされ、最後までしっかり騙されます。 が、いかんせん、中身(この場合犯罪自体)がしょぼい印象が免れません。 そして、やっぱりどうしても無理がある。 だって、どんな人にも、「文体」ってあるでしょう。 それに、作家自体が最初に殺されるのに、どうして研修生達の小説がこんな形で完成しているのか? ポリネシアの野生児だったはずの少女が、いつの間にか文学インテリみたいになっているし。 なんだかんだ言って、やっぱりクリスティってすごかったんだなと思わざるを得ません。 | ||||
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読み進むにつれて積み重なる違和感がラストに収束! あからさまに示されていたヒントを味わうため二度読み必至! | ||||
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. フランスの出版社の新人作家発掘企画で、作家志望の女性たちが仏領ポリネシアのヒバオア島にやってくる。ベストセラー作家ピエール=イヴ・フランソワの指導のもと、クレマンス、マルエィーヌ、ファレイーヌ、マリ・アンブル、そしてエロイーズの5人は「死ぬまでにわたしがしたいこと」の列挙と島に来てからの日記「海に流すわたしの瓶」をつけていく。 しかしそのピエール=イヴが突然失踪してしまう。これは女性たちのクリエイティビティを刺激するための演出なのか? と思う間もなく、女性が一人また一人と殺害されていく。 果たして犯人は5人の女性のうちの誰かなのか? そしてその動機とは? ----------------- フランスの作家ミシェル・ビュッシの長編ミステリーです。邦訳はこれが4作目ということですが、私はフランス・ミステリーを普段マークしていないため、まったく知りませんでした。昨年(2023年)末、この小説が『 このミステリーがすごい! 2024』 』海外編の第7位に選出されたと聞き、手にしてみることにしました。 物語はピエール=イヴから課題として出された手記「海に流すわたしの瓶」と、マリ・アンブルの義理の娘で16歳のマイマの日記、そしてファレイーヌの夫で憲兵隊長のヤンの動向を三人称で追った記述の3種が交互に並べられていきます。 小説のかなり早い段階で、アガサ・クリスティーの『アクロイド殺し』が引き合いに出されますから、その分野に明るい読者であれば、「海に流すわたしの瓶」とマイマの日記は当然のごとく騙りが含まれたものと睨んでよさそうです。そして三人称によるヤンの動向記録だけは〈疑うこと無き事実〉として読み進めてかまわない、というのがこの小説を攻めるうえでの基本戦略であると私は考えました。 さて、この550頁ほどもある巨編を読み終えての私の最初の感想はというと、そうかそう来たか、これは一本とられたな、というものでした。私の基本戦略はいい線行っていたと思ったのですが、それでもやはり同じ戦略でこの小説に挑む読者が多かろうことは作者ビュッシは百も承知のうえで執筆したのでしょう。 その点では大いに欺かれたなという、潔く負けを認める楽しさを読者にもたらしてくれるミステリーといえるでしょう。 役者の平岡敦氏の翻訳も実に読みやすく、バタ臭い翻訳調の日本語は一切ありません。この長編を気持ちよく読み進めることができました。 ただ、不満も残ります。島に集まった人物が次々と命を落としていく展開はもちろんクリスティの『そして誰もいなくなった』へのオマージュでしょうが、殺人の動機に社会的意味合いだとか構造的な問題といったものがないのです。 犯罪を通して今の読者を取り巻く課題が浮き彫りになってくるようなミステリーこそが傑作だと言えます。(その点でドストエフスキーの『罪と罰』は非常に優れた倒叙型ミステリーです。)しかしながらこの『恐るべき太陽』では、犯人が追い求める対象や犯罪の動機が、読み手である私自身にとって何か思考の糧を与えてくれるようなものではありませんでした。 読後に、周囲を見る自分の目が変わるようなミステリー小説ではなかったな、という不満が否定できなかったのです。 --------------------- この小説を面白く読んだという読者には、次の日本のミステリーを紹介しておきます。 ◆長江俊和『 出版禁止 いやしの村滞在記』 』(新潮社) :三重との県境にある奈良の山間部に「いやしの村」と呼ばれる施設があり、ここで人生に思い悩んだ人々が共同生活を送りながら、癒やしを得ようとしています。そこにルポライターが取材に訪れます。「いやしの村」は恨みを呪いによって晴らしているという噂を聞きつけての取材なのだが、果たしてその噂は本当なのだろうか――というミステリー小説です。 . | ||||
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フランスのミステリは珍しいので、読みました。すっかり作者の罠にはまって、最後まで犯人はだれかわからずに読んでいました。なかなか面白い。語りを様々な登場人物の視点から描いて、読む側に想像を掻き立てる。作家志望の女性が熱帯の孤島に集まって、快適な環境でゴーギャンの暮らした南海の雰囲気のなかで、ミステリアスな事件が次々と起こり・・・ポリネシアの伝統や民族色の豊かな背景が、さわやかに伝わってくる。 | ||||
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この作者の作品は、何か無駄に引き延ばして、読む方が疲れるというイメージを持っていたが、今回はこの長さも気にならないテンポの良さと、意外な結末があり、満足。 | ||||
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