空軍輸送部隊の殺人



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    初公開日(参考)2023年05月
    分類

    長編小説

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    空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

    2023年05月09日 空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

    女性だけの空軍輸送部隊で起こった連続殺人の真相とは!? 1940年、イギリス。農村部の空軍駐屯地に女性飛行士だけで構成された後方支援組織〈補助航空部隊〉が配属された。 戦線で命をかけんとする彼女たちをまず襲ったのは、敵国の攻撃ではなく刃物を持った殺人者だった。 切り裂きジャック事件を模した連続殺人事件に挑むのは、優秀な飛行士でありながら犯罪心理学の博士であるリジー。 女性蔑視が色濃く残る空軍内で煙たがられながらも、地元警察の堅物刑事ケンバーと共に事件を追う!(「BOOK」データベースより)




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    空軍輸送部隊の殺人の総合評価:7.50/10点レビュー 4件。-ランク


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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.4:
    (2pt)

    ATAの女性飛行士は活躍しません

    WW2下のイギリス(に限らないが)では多数の女性が戦争に従事していた。イギリス王室に興味ある人なら、軍服を着てトラックの整備をするエリザベス2世の写真を見たことがあるだろう。あれはエリザベス・ウインザーという名で補助地方義勇軍(ATS)の准大尉だったころのものだ。本書はそのATSではなく、ATAの女性隊員を主軸としたミステリ小説である。
    ATA(航空輸送補助部隊。本書では何故か補助航空部隊と訳されており、輸送のTransportが入っていない)の女性隊員が殺害され、やはりATAのパイロットである主人公リジーが解決していくというストーリーだ。
    と書くと、女性隊員たちが一致団結して殺人犯と対決するみたいな内容を期待してしまうが、実はそうでもない。主人公のリジーは女性だが相棒となるケンバー警部補は男性で、捜査に携わるのも男性ばかりである。冒頭ではATAの女性飛行士たちがいかにも意味ありげに紹介されるが、まるで活躍せずに殺害されるだけ。女性だけの休憩室が作られたり、女性飛行士による自動車競争のような面白そうな話もさらりと流されて終わりと、非常にもったいなかった。肝心の事件解決法も(詳しくは書かないが)大変拍子抜けである。いかにも女性飛行士の話のような売り方をして、ケンバー警部補の方が文章量が多いのは不誠実であろう。
    なんというか、舞台がWW2なだけで凡百の女性主人公の小説となんら変わることがなかった。女性がきちんと活躍する日本のオタク向けアニメの方がマシというのは残念だった。

    余談だが大戦中のATAは面白い組織で、操縦さえできれば片手だろうと片足だろうと片目だろうと受け入れており、当然女性パイロットの数も多く、その割合は全体の10パーセント越えで160人以上もいた。こういう魅力的なところをもっと取り入れれば良かったのに。
    空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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    No.3:
    (5pt)

    戦争と女性について考える✨

    SNSのフォロワーさんが推していたので、読みました。
    イギリスミステリー、第二次世界大戦、
    戦争中の女性たちの生き方などに興味がある自分にとっては、どストライクな作品でした。「戦争は女の顔をしていない」や「亡国のハントレス」で、当時のソビエト女性兵士について知り、衝撃を受けました。
    この作品は、イギリスの女性兵士たちがメインキャラです。
    興味深く読みました。
    空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:空軍輸送部隊の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
    4151854517
    No.2:
    (4pt)

    堅固なロジック。ユニークな<Why-Done-It>

    時は第二次世界大戦中の歴史ミステリ。1940年、夏。英国、スコットニー村の空軍駐屯地。空軍の後方支援を担当する民間組織「補助航空部隊(ATA)」に所属する女性飛行士たち。彼女たちはそれぞれ着任しますが(ノートンが駆け抜けるワン・シーンが素敵だ)、一日早く村に到着した隊員のラヴィニアが死体で発見されます。空軍駐屯地の指揮官たち。空軍警察が登場し、スコットランドヤードから出向中のケント州警察警部補、ケンバーが捜査にあたります。一方、ATA隊員のリジーは機体の輸送任務のかたわら犯人を探し出そうと決意します。リジーは、大学で犯罪心理学を専攻し、事件の犯人像を推定することで捜査の役に立てると考えていました。ロバート・レスラーに言及するまでもなくその手法は"プロファイリング"と言えます。警察捜査に口出しされたくないケンバーはリジーの申し出を撥ねつけますが、第二の犠牲者が発見されることになります。犯人は誰?何故?
     パズラーとしてのロジックは堅固で、<Why-Done-It>がユニークでしたが、私にとってはむしろスピットファイアやランカスターを飛ばそうとする補助航空部隊の女性たちの存在、その気概に心打たれるものがありました。
     "バトル・オブ・ブリテン"。"シリアル・マーダラー"。"切り裂きジャック"の影。
     リジーの少し強すぎると感じられる言動の中に現代の「ジェンダー問題」が内在していますが、それはそれとして(特に日本の)メディアが「ジェンダー問題」を"SDGs"という一括りの中で語り出したことには違和感を感じざるを得ません。"SDGs"というお題目の裏ではさもしい経済理論が働いていますが、ジェンダーを語る時に必要なことは「本当に心からそう思う」こと、そのことだけがとても大切なのではと常に思っています。何を言っているのかよくわかりませんが(笑)、パズラーを語り過ぎないようにしようとするとこんな文章になってしまいました。お許しください。
    □「空軍輸送部隊の殺人 "A Quiet Place to Kill"」(N・R・ドーズ 早川書房) 2023/5/15。
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    No.1:
    (4pt)

    5月のハヤカワ文庫新刊本N・R・ドーズ『空軍輸送部隊の殺人』。原著は2021年刊。本邦初訳。

    以下のレビューはネタバレありません。
    一、概要
    ○1940年の戦時下のケント州農村の空軍駐屯地を舞台に女性ばかりのATA(補助航空部隊)の飛行士が次々と虐殺されていく事件の謎を解く時代ミステリー。探偵役はATAの女性飛行士で、大学で犯罪心理学を学んだリジー・ヘイズと、ケント州警察の警部補ジョナサン・ケンバー。ATAとは軍用機を目的の場所へ輸送するために設立された民間組織。
    ○ATAというのが面白そうで、届くとすぐに読み始めてしまった。
    軍指揮官その他の女性蔑視ぶりと、女性隊員の抗議・健闘が描かれるフェミニズム的時代ミステリーで、読んでいる間、作者は女性と思い込んでいたが、最後の謝辞に「妻ジェイン」と出てきたので、男性とわかった。アマゾンでの原書の宣伝には著者写真が載っている。現在60代半ば。
    ○ケンバーとヘイズシリーズの原書は現在第3作まで刊行されている。本書の原書のアマゾンレビューは現在122件載っていて、酷評と賞賛が並んでいる。大ざっぱにまとめると、第二次大戦下の時代小説としては褒められているが、ミステリーとしてはあまり褒められていない感じ。
    二、私的感想
    ○1940年の女性ばかりのATAの活躍という設定はとても興味深く、時代小説としてはよくできていると思った。フェミニズム志向もよかった。
    ○ミステリー部分については、女性の殺し方が残酷すぎる点と、犯人像が安易な感じなのが気になった。探偵コンビにもさほど魅力を感じなかった。
    ○とはいっても、最後まで一気に読めたのだから、ストーリーはたぶん面白かったのだろう。
    ○ラストのラストの活劇は賛否両論あると思うが、私はなかなかよい終わらせ方と思った。これがあったので、評価は★★★に近い★★★★。
    三、蛇足
    ○登場人物表では、わりと重要な登場人物が一人抜けている。なぜだろう?
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