鋼鉄紅女
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今日読了したばかりで、私には則天の精神領域でみた何かが流れ込んでいる。 特に精神領域と実際の戦闘シーンは、映像でみてみたい。 これを読む読者の半数は、この主人公の逆境の環境を過去風の舞台装置として捉えるんだろうなあ。とても面白いしアニメや映像でみたいけども、その点をセンシティブに扱えない人の主導によってアニメや映像に再構成されるくらいなら、自分の心だけで見るこの本だけあればいいかな… でもとても面白かったから、もっと知られてほしいな。面白すぎて軽々とライトに読み進めてしまう。なるべく小分けに読んだけど、今読み終わってしまってとても寂しいです。 | ||||
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日本語版タイトルは鋼鉄紅女だが、原題は Iron widow……すなわち作中で何度も登場した称号「鉄寡婦」である。彼女は最後に名実ともに鉄寡婦になるのである。エピローグを読みながら、ページの向こうに透けて見えるこの称号が重くのしかかってくる。 本書では「寡婦」と訳されているが、より本作における侮蔑のニュアンスを表すとすれば「未亡人」ではないだろうか。「本来ならば主たる夫とともに没するべき、むしろ夫のために命を捧げるべきなのに」生きている、鉄の未亡人。男尊女卑に染まった周囲から投げつけられるその呼び名は何の意味も為さないと、自分のために生きることで示した則天の輝きに目が眩んでいるうちは気づくことができない。自分のために生きるということは、自分の大切なもののために生きるということだ。それは自らの尊厳であり、愛する人々でもある。 うつくしく閑かな小屋の幻想を打ち捨てた後、熱狂から覚めた頭を駆け巡るものがある。かつて大陸に渡り多くの命を手にかけた私たちの祖先は何と言って鼓舞され海の向こうへ送り出されたのか?私たちの祖先を手にかけた異国の兵士たちは何のためを想って戦っていたのか?イスラエルは何をもってあの民族浄化を正当だと言い張っているのか? ガンジーは何故、とてつもない辛苦に耐えてでも、かの困難な方法によって暴力に抵抗しようと考えたのか? 断っておくが、正義のために戦うことを私は支持する。トーンポリシングにも断固として反対する。愛は問題を解決してくれない。問題を解決しなければならないからだ。 冷たく悴むような悲しみから熱狂、失望まで、すばらしいジェットコースターのような読書体験をもたらしてくれた筆者に拍手を送るとともに、SFの受容体を持つ多くの人に勧めたい。最終局面で名言を連発する高易之に熱狂してください。私はそれをほくそ笑みながら見ています。 | ||||
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家族を奪った男に、理不尽を強いる家父長制に、くそったれな儒教社会に、強い意志を持って抗う、革命物語であり強烈な復讐劇です。 何喰ったらダーリンインザフランキスと侍女の物語を合体させるアイデアが思いつくんでしょうか。 文章でロボットものをやるのは非常に大変だと伺いますが、今作はエヴァとか鉄血系統の直接操作方式が採用されており、さらに五行の思想とロボットの能力を絡めることでバトルシーンの見応えがダイナミックで迫力あるものになっています。 また、ジェンダーSFとしての側面では儒教社会がもたらす理不尽が徹底的に描写されることで陰鬱な読み応えになるのですが、「儒教社会では女の子のほうがよりひどい目にあうが、だからといってそれが嫌な男の子だっているはずだ」という祈りのようなものを感じました。 惜しむらくは最終決戦後の展開が、なんだかまるで打ち切りが決まった漫画みたいなテンポと展開だったこと。 もしこれが中国国内で出版された小説ならまあ当局に気を遣ったのかなと思うのですが、カナダで出た小説ですし、作者はあくまで中国にルーツを持つカナダ在住とのことで、せっかく語っていたテーマをうやむやにしてしまうようなラストの展開には少し残念に思います。 どうやら続編が出るらしいのでそれを待ちたいです。 | ||||
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表紙だけ見ると戦闘ロボものみたいに見えますが、 架空の古代中国が舞台なので、お衣装が華やかです。 小難しくなくエンタメとして楽しめます。 出てくる人名も歴史上有名な名前ばかりなので、中国原作にありがちな 「名前が難しくて覚えられない問題」もないです。 | ||||
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●トランスフォーマーやパシフィック・リムなど従来のものと若干趣が異なる、東洋的色合いの濃い 巨大ロボットSFです。古代中国神話の四神「朱雀、白虎、玄武など」や九尾の狐が登場するし、その 動力やメカニズムもユニーク。 パイロットの発した気の発現、霊圧の放出力、巨大ロボットへと変身して行くダイナミックな様子、 巻き起こる風や熱の放散など、幻想的かつ情緒豊かな筆致が迫力を感じます。 ロボットSFの他にもう一つの流れがあり、こちらの方も印象が強い。自分の弱さを隠し常に攻撃的 なスタンスで身構えている主人公。負けず嫌いで頑固で心はすさんでいる。ジェンダー差別などとい う生易しい言葉では表せない程の男尊女卑の極み。 弊習に徹底的に抗う姿は凄絶。解決は相手を抹殺するか出来なければ自死かの二者択一。心の傷の 深さを吐露した言葉には諦観の匂いがする。 問答無用とばかりに人類を滅ぼした敵・渾沌(フン・ドゥン)を弊習に見立て、それを破壊する霊 蛹機に自分自身を写しています。そこまで徹底して破壊しなければこの世は変わらないのだろうか。 なぜか傷だらけの主人公と著者の姿がダブって見えてきます。 | ||||
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