愚者の街



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初公開日(参考)2023年05月
分類

長編小説

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愚者の街(上)

2023年05月29日 愚者の街(上)

壮絶な過去をもつ元スパイに託された仕事は、 腐敗した街をさらに腐敗させること――。 生まれ落ちたときに母を亡くし、その後は父と二人で上海に渡ったダイ。南京路で爆撃に遭い、気づくと手をつないでいた父親は腕だけになっていた……。娼館のロシア人女性に拾われ、娼婦たちから様々な言葉や文化を学びながら生きのびて成人したダイは、やがて「セクション2」と呼ばれる米国秘密情報部でエージェントとしての活動に従事する。だが、何者かに陥れられて投獄され、情報部からも解雇。彼の出獄を待っていたのは、腐敗した南部の小さな街をさらに腐敗させ再興させるという突拍子もない仕事だった――。一人の男の数奇な運命を綴った壮大なるサーガにして、壮絶なる暴力と騙し合いの狂騒曲。二度のMWA賞に輝くクライム・ノヴェルの巨匠畢生の大作、ついに本邦初登場。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

愚者の街の総合評価:8.41/10点レビュー 17件。Bランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

前半は詐欺師の成長物語、後半はハリウッド的ハッピーエンド

傑作と言われながら未訳のままだったのが、半世紀を経て邦訳された1970年の作品。元諜報員が、不正と暴力に汚染された南部の小都市の乗っ取り計画に参画し、曲者たちと騙し合いを繰り広げるコンゲーム&クライム・サスペンスである。
属する諜報組織に裏切られ、東南アジアの小国で留置されていた秘密諜報員のダイはサンフランシスコに送り返され、上司から手切金と引き換えに口を噤むよう強制された。そんな失意のダイに近付いてきたのが都市計画コンサルタントを自称するオーカットで、巨額の報酬で「街をひとつ腐らせてもらいたい」という無謀な話。しかも、オーカットにダイを推薦したのが、ダイと浅からぬ因縁がある元同僚という、なんとも筋の悪い話だった。しかし、心に虚無を抱えていたダイは依頼を承諾し、オーカットの仲間の元悪徳警官、元娼婦たちとチームを組み、田舎町へ乗り込んだ…。
街の政治家や警察を策略と暴力で総取り替えして権力や裏の利権を争うという設定が日本人にはピンとこないが、悪人同士が知恵を絞って争うという、いつものロス・トーマス世界。暴力と騙しの狂想曲が繰り広げられ、最後はちょっと忙しい展開になるが、ニヤリとさせて大団円を迎える。
「冷戦交換ゲーム」からウー&デュラント・シリーズへ変化する途中の傑作として、ロス・トーマス・ファンには必読の作品。アメリカの謀略もの、コンゲーム、軽めのハードボイルドのファンにもオススメする。

iisan
927253Y1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.16:
(3pt)

ちょっと引っ掛かるけど

上海事変、真珠湾攻撃、朝鮮戦争から始まる!日本軍の描かれ方は引っ掛かるが、主人公をはじめ登場人物には引き込まれる。
愚者の街(上)Amazon書評・レビュー:愚者の街(上)より
4102403116
No.15:
(3pt)

複雑ですね

二重、三重スパイの複雑クライムストーリーで理解困難、米ソ冷戦下の時代に書かれた作品だから?でも、最後は痺れたね。
愚者の街(下)Amazon書評・レビュー:愚者の街(下)より
4102403124
No.14:
(3pt)

現実逃避と睡眠の際の鎮静効果、

時間消費効果、現状の情報過多に紛わせられない為。バラエティー番組にはアレルギー、、、
愚者の街(下)Amazon書評・レビュー:愚者の街(下)より
4102403124
No.13:
(1pt)

タイトルが思わせ振りでは。労多く実り少なし

相性というものがある。作品の客観的評価とは程遠くなってしまうが、小生には相性が悪かった。思うのは、主人公の思いと共感できないと読みすすめるのは難しいということ。人間が、物思う人間が描かれているのかなと思う。たとえばレイモンドチャンドラー。小説の進行の中で垣間見える主人公の感性。これがなんとも贅沢に味わえるのが読み手にとっては何よりも代えがたい至福になる。まぁ何回かに一回、それが味わえればよいか。決して諦めてはならない。ごめんなさい。今回は小生にとっては相性が良くなかった。ただそれだけ。反省するつもりは毛頭ない。
愚者の街(上)Amazon書評・レビュー:愚者の街(上)より
4102403116
No.12:
(5pt)

愚者を装う賢者たち コン・ゲーム小説の真髄

本書の主人公ダイの親代わりで相棒でもあったカーミングラーが、久しぶりにダイと再会し、お前いまこの街で何をしてると尋ねる。「街を腐らせてる」――しびれるセリフだ!――とダイが答えると、カーミングラーが「いまさらそんな必要もなさそうな街だが」と返す。そう、悪党は、腐った人や物から放たれる悪臭に敏感で、ハイエナのように群がって来る。この街にいる登場人物はダイはじめ、みな腐りきった悪党なのだが、金儲けの話になると“腐っても鯛”ということで、彼らの死んだ目が生き生きとしてくるのだ。
 2023年版『このミステリーがすごい!』海外編第一位の『頬に哀しみを刻め』を先に読み、続いて『ハヤカワミステリマガジン』第一位の本書を読んだ。『愚者の街』の登場人物はみな酸いも甘いもかみ分けた大人たちで、彼らはすぐ手を上げたり武器を取ったりしない。戦略を立て、敵と話し合い、敵を知り裏をかき、金に物を言わせ、表向き法にのっとって事態を解決しようとする。文庫上巻のオビにも大書してある通り、彼らが仕掛けるのは「頭脳戦」だ。これに反して、『頬に哀しみを刻め』の主人公二人は、“いい大人”なのに子供っぽく、すぐ暴力に訴える。この二作品はある意味似通った作品(嫌な奴ばかり登場する救いようのない世界を描いている)だが、読み比べてみて、なぜ評者は『頬に哀しみを刻め』が肌に合わなかったのかがよくわかった。
「愚者の街」で暮らす住民は、実は、『頬に哀しみを刻め』の登場人物たちのほうではないか。「頭脳戦」を行うのは決まって賢者だ。そして、「頭脳戦」を描くのがコン・ゲーム小説だ。『愚者の街』は、ジョン・ポーランド『紳士同盟』や、小林信彦『紳士同盟』に代表される、正統派コン・ゲーム小説の流れをくむ作品だ。評者は、主人公が最後までいかに騙し通すかという、コン・ゲーム小説の醍醐味を堪能できた。
愚者の街(上)Amazon書評・レビュー:愚者の街(上)より
4102403116



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