愚者の街
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あらすじ
壮絶な過去をもつ元スパイに託された仕事は、腐敗した街をさらに腐敗させること――。生まれ落ちたときに母を亡くし、その後は父と二人で上海に渡ったダイ。南京路で爆撃に遭い、気づくと手をつないでいた父親は腕だけになっていた……。娼館のロシア人女性に拾われ、娼婦たちから様々な言葉や文化を学びながら生きのびて成人したダイは、やがて「セクション2」と呼ばれる米国秘密情報部でエージェントとしての活動に従事する。だが、何者かに陥れられて投獄され、情報部からも解雇。彼の出獄を待っていたのは、腐敗した南部の小さな街をさらに腐敗させ再興させるという突拍子もない仕事だった――。一人の男の数奇な運命を綴った壮大なるサーガにして、壮絶なる暴力と騙し合いの狂騒曲。二度のMWA賞に輝くクライム・ノヴェルの巨匠畢生の大作、ついに本邦初登場。(「BOOK」データベースより)
外部リンク
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評判
愚者の街の評価:
7.00/10点 レビュー 1件。 B ランク
愚者の街の総合評価:
8.17/10点 レビュー 18件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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傑作と言われながら未訳のままだったのが、半世紀を経て邦訳された1970年の作品。元諜報員が、不正と暴力に汚染された南部の小都市の乗っ取り計画に参画し、曲者たちと騙し合いを繰り広げるコンゲーム&クライム・サスペンスである。
属する諜報組織に裏切られ、東南アジアの小国で留置されていた秘密諜報員のダイはサンフランシスコに送り返され、上司から手切金と引き換えに口を噤むよう強制された。そんな失意のダイに近付いてきたのが都市計画コンサルタントを自称するオーカットで、巨額の報酬で「街をひとつ腐らせてもらいたい」という無謀な話。しかも、オーカットにダイを推薦したのが、ダイと浅からぬ因縁がある元同僚という、なんとも筋の悪い話だった。しかし、心に虚無を抱えていたダイは依頼を承諾し、オーカットの仲間の元悪徳警官、元娼婦たちとチームを組み、田舎町へ乗り込んだ…。
街の政治家や警察を策略と暴力で総取り替えして権力や裏の利権を争うという設定が日本人にはピンとこないが、悪人同士が知恵を絞って争うという、いつものロス・トーマス世界。暴力と騙しの狂想曲が繰り広げられ、最後はちょっと忙しい展開になるが、ニヤリとさせて大団円を迎える。
「冷戦交換ゲーム」からウー&デュラント・シリーズへ変化する途中の傑作として、ロス・トーマス・ファンには必読の作品。アメリカの謀略もの、コンゲーム、軽めのハードボイルドのファンにもオススメする。