陽炎の市
- FBI (155)
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ノワールの巨匠・ウィンズロウの「ダニー・ライアン」シリーズの第2作。東海岸を追われたダニーが西へ逃亡し、わずかなチャンスに賭けて復活を目論むノワール・サスペンスである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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シリーズ2作目。 命からがら逃げだしたダニー一派が、サバイバルから一転する。 映画「ゴッドファーザー」の内幕を描くようなハリウッドの虚々実々が描かれており、自身映画化作品があるドン・ウィンズロウだけに、ウィットとブラックユーモアが効いた文章でハリウッドが描きこまれる。 映画ファンだと、実名もどんどん出てくるので実に楽しめる。 ただ、「犬の力」などの3部作を期待すると、趣がだいぶ違って中だるみに感じるかもしれない。 鮮やかな出だしで始まり、ラストも上手くつながっており、巧みなプロットに多彩なキャラの絡み合いを楽しめる。 | ||||
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ドン・ウィンズロウの引退を知り、せめて最後の作品だけは読んでおきたいと思い『終の市』を読み終えてこの作品が三部作だったことに気が付き第一部を終んでしまった。 第一作目と最終作を読めば第二作目の粗筋はだいだい知ることができたが、やはりディテールを知りたくなり第二作目の本書を入手して読むことにした。 起承転結を無視した読み方にもおかしなもので出来が良くない作品を知ることができたことに気が付く。 一作目の『業火の市』には、いろんなエピソードが盛り込まれていたから、最終作『終の市』と甲乙つけがたい良い作品だと思いながら読み終えました。 が、今回第二作目の『陽炎の市』を読み終え、この第二作目が必要だったのか疑問に思えたのです。 一作目と最終作の中に、二作目のエピソードを挿入していれば(かなり挿入されていたが・・・)二作目は必要なかったような気がしました。 なりより不自然だと思ってしまったのは、シニカルで冷静な主人公のダニー・ライアンのやることなすこと人が変わったよに荒っぽいことです。(まぁ、人の感情は変わりやすいから、このようなこともあるかも知れませんがストーリーの流れから考えて違和感を覚えてます。) 映画界に関与して大女優との恋愛沙汰などなんとなくこのストーリーにはなじまないエピソードのような気がしました。 二作目は、一作目と最終作に凝縮しておくことも可能だったように思いながら『陽炎の市』を、少々消化不良気味に感じながら読み終えたのです。 | ||||
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とにかく解説が酷い!こんなに勉強にならないクソ解説は、はじめて。ネットで調べただけの誰もが知っているような作品を並べるだけで、何も言ってない。ちゃんと解説出来る知識のある人を使って欲しい!そもそもこのSYOというライターの記事やSNSを見れば、(承認欲求モンスターで見てると具合が悪くなる)ノワールを詳しくない事も、特に好きでもない事も、映画ライターとして知識がない事も文章がヘタな事も一目瞭然!映画の記事は、ストーリーを追うだけの中身のない、ただの感想文だし、映画の事より、なぜか自分語りが多過ぎるし(どうも有名になりたいらしい。編集担当もよく許すな…)有名俳優・監督に媚び諂って仕事をもらってるだけのミーハー野郎。何の為にライターをやっているのか?こんな輩が忙しい(らしい。使い勝手がいいのか?)から日本の映画宣伝は衰退してるのだろう。プロ?のライターが感想を垂れ流すだけの駄文に何の価値があるのか?ブロガーやYouTuberの方が、よっぽど詳しくて勉強になる。出版担当がSNSで、「なぜSYOなのか?」と理由を述べて絶賛しているが、そもそも担当に知識と人脈がないのだろう。これじゃ作者のウィンズロウが気の毒だ… | ||||
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ウィンズロウが最後の作品として世界にプレゼントしてくれる三部作は第二作。第三作は執筆中とのことなので、一年に一作、書いては出版するというけっこうリアルタイムかつ歴史的作業なのかと想像する。翻訳者も出版社スタッフも綱渡りな作業だろうが、内容的にも、作家ウインズロウのラストワークとしても、あまりに重要な歴史的三部作に携わる多くの方のGood Jobに敬意を表しつつ、大切に本書を手に取る。 旅行業をしていると本に費やす時間が実は途切れ途切れで得られにくいのだが、8月に入ってようやく連続休暇が得られたので、二日くらいで一気に読ませて頂いた本作。分厚い作品だが、『業火の市』で故郷を追われた主人公ダニー・ライアンとその一行がウエストコーストに辿り着く状況と、そこでもまた張りつめる緊張と生死を賭けた日々に瞬く間にのめり込んでしまう。 テンポが速いせいか、ぐいぐい読み進む。とはいうものの、登場人物の多さが読みにくさに繋がるので巻頭の人物表を百万回くらいめくりなおさねばならないのは前作と同様。何せ人間関係図は、この物語にとって大変重要なものだし、それぞれの人間関係の矢印は、いつでも裏返ったり引っくり返ったりし得る信用のならないものだからだ。スリリングで緊張感いっぱいの登場人物表。 タイトルの「陽炎」は原語では”Dreams”。ちなみに具体化するとそれはハリウッド・ドリームだ。銀幕の世界。主演女優の魅力。札びらが舞う世界。夢という名の鉱脈が眠る土地。 売れっ子映画女優の作品撮影に燃えあがるサンディエゴ。ダニーたちが辿り着いた太平洋の岸辺にある世界。メキシコの闇カルテルやFBIの権力闘争、そしてロードアイランド州プロヴィデンスに遺してきた敗北の過去。勝者イタリアン・マフィアの追撃の恐怖。ダニーは空っぽであるかに見える。組織はばらばらに解体したかに見える。しかしダニーが持ち去ったマネー(大半は海に投棄したとは言え)への追撃網は緩まない。緊張した逃走ドラマのさなかで、ダニーたちは身を隠す。新天地カリフォルニア。 売れっ子女優ダイアン・カーソンの描き方が独特でウィンズロウらしい。そして映画製作現場の活気も、そこに寄せられる札束の気配も、男たち・女たちの欲望も。ダニーの母親はクールでリッチで悪女だが、それでも母親であり、ダニーの守護神でもある。ダニーの腹心のアルター・ボーイズは歩く凶器みたいなもので、スリリングな存在だ。いや、すべての腹心、部下たちが同じようなものかもしれない。何しろ彼らはギャング組織。影を踏んで歩く組織なのだ。 そしてこの三部作はギリシャ神話に基づいた物語だと言う。ウィンズロウ人生最後のチャレンジ。運命の渦に巻き込まれ錐もみ状態になったダニーの運命は未だこの作品まででは半ばまでしか語られていない。全く幸福とは別次元に転がっているかに見える主人公ダニーと彼に近づく者たちの不幸が際立つ。ダニーの彷徨の人生は、煌びやかに輝くと思うと、次の瞬間には闇に閉ざされる。血の匂い。硝煙の匂い。銀幕の夢。ドラッグの眩暈。命の儚さ。いつも摑みきれなかった愛。 本作もまた読後の興奮冷めやらぬところは前作同様。本当にドラマティックなクライマックスを予感させる最終作(本シリーズだけではなく、残念ながらウィンズロウの最終作)まで一年。今日のところは終わっちゃいない。気長に待つとしよう。 | ||||
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犬の力シリーズと比べるとスケールが小さく、ストーリーが本当につまらない。町のチンピラがハリウッド女優と仲良くなったり、殺さなかった密売人に助けられたりと都合が良すぎる。最終巻は絶対に買わない。本作もゴミ箱に捨てます。作者の引退作のようですが晩節を汚したのは間違いないでしょう。 | ||||
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