謀略のカンバス
- 美術ミステリー (17)
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歳をとりすぎていて、 もう話を進めることに無理がある。 ガブリエルのシリーズは終わりにするべきでは。 | ||||
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内容は読んでください。 | ||||
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いつのころか思い出せないが、贋作の絵の中にその時代には存在しないVWビートルを小さく小さく描いて仕返しする小説を愉快に読んだ記憶がある。 その小説のタイトルもストーリーも思い出せないが、そのエピソードだけを今でも忘れていない。 本書はそのような不真面目な小説ではない。 というより、くそ真面目でユモアーの欠片もない630頁の大作である。 イスラエルのオフィス長官を引退したガブリエル・アロンがロンドンの画廊のジュリアン・イシャーウッドがわざわざベネチァを訪れてガブリエルに難儀な仕事を依頼するところから物語は始まる。 本書のテーマが中世から近代にかけての有名画家の贋作組織を追い詰めるということで絵画(中世の作家名や作品など)に詳しくないと本当に楽しめる小説ではないだろう。 評者もパリのルーブルやオルセーなど主だった美術館は訪れたことがあるが、本書に登場する画家の名前など浅学菲才の身でほとんど知らなかった。 著者が美術に造詣が深いことを披瀝する小説のような気がして、読んでいて感情移入することが出来ないままで読み終わった。(時間つぶしにはなったが・・・) 600頁以上ものこのようなエンターテインメント小説などミステリ・ファンが好んで手にして読むだろうか? 『英国のスパイ』や『赤の女』のような、ル・カレ風のスパイ小説に著者の本領が発揮できると評者には思えたのです。 苦言を一つだけ追記すると、主な登場人物紹介だけでなく、脇役的登場人物の紹介も記してほしかった。 エーッと、これ誰だったかな?と、度々思い出すのに苦労したからです。 なんせ630頁ですから・・・ね!。 | ||||
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ダニエル・シルヴァを読むのは、2022/4月に読んだ「報復のカルテット」以来になります。ロシア対美しきチェリスト。そして作者は今回もまた「躊躇いのないフィクション」を構築しています。よくもまあ、と思わせるリアルな"絵空事"が展開されています。舞台は、英国、フランス、米国、シシリー、それ以外の国(笑)。 主人公は勿論イスラエル諜報機関<オフィス>の元長官であり、美術修復師、ガブリエル・アロン。今回はその美術修復師としての彼がいつものように無双の活躍を見せてくれます。 ロンドンの画廊の経営者・ジュリアン宛、ヴァレリー・ベランガールという女性から手紙が送られてきます。そこには売買されたアンソニー・ファン・ダイク作の絵画<見知らぬ女性の肖像>(原題でもある)に懸念を抱いている様子があります。彼女はジュリアンと直接会って話をしたがり、二人はボルドーにて待ち合わせることになります。あたふたとボルドーへ向かうジュリアン。しかし、待ち合わせ場所にマダム・ヴァレリーが現れることはなかった。そして、ジュリアンがホテルを目指して歩いているとバイクが迫り手袋をはめた手がジュリアンのアタッシュ・ケースに伸びてきます。街灯柱に激突するジュリアン。 その事件が<オフィス>引退後ヴェネツィアで美術修復師として生きようとするガブリエルといかに交錯するのか?<見知らぬ女性の肖像>の来歴と真贋。画廊の爆破と惨殺事件。美術界。オークションハウス。アート専門のヘッジファンド、銀行融資。テーマは「贋作」スキャンダルと唸るような金額の金。美術界に纏わるその膨大な情報量とガブリエル側の情報戦の妙味。 残念ながらいつものスパイ・スリラーとは一線を画していますので、アクションは控えめでした。クリストファー・ケラーが働いているように見えなかったということはそういうことになります。しかし、終盤に向かうにあたって物語はしっかりとツィストしますよ。なんとまあ(笑)。 ガブリエルの妻・キアラ、画廊の共同経営者でありクリストファー・ケラーの妻でもあるサラ・バンクロフト、世界的なバイオリニスト、アンナ・ロルフ、そしてコルシカ島在住のマフィアのボス、ドン・オルサーティと馴染みのあるメンバーが適材適所、それぞれの役割と活躍を見せてくれます。とてもゴージャスでした。 世界の美術界を俯瞰しながら、ガブリエル・アロンの無双ぶりを最後まで堪能できます。エンタメはエンタメ。しかしながら終わってみれば、巻頭のシェイクスピア「ヴェニスの商人」からの引用へと物語が再帰します。 2023/6月はダニエル・シルヴァの後、ドン・ウィンズロウ、C・J・ボックス、そしてマーク・グリーニーの新しい翻訳が控えています。何と残酷なラインナップなのでしょう(笑)。 □「謀略のカンバス "Portrait of An Unknown Woman"」(ダニエル・シルヴァ ハーパーBOOKS) 2023/6/19。 | ||||
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