過去からの密使
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サウジアラビア王太子ムハンマド・ビン・サルマーン・アール=サウードをモデルにしたハリード・ビン・ムハンマドの一人娘のリーマが留学中のジュネーヴで誘拐されて物語は始まる。 ハリードは、絵画収集で知り合った元CIAのサラ・バンクロフトへ娘を取り戻すことに適任と思ったイスラエル情報部(モサド=オフィィス)長官のガブリエル・アロンへ頼んでほしいとNY近代美術館でキュレーターをしているサラを訪れる。 ジャーナリストのジャマル・カショギ(本書でのオマール・ナーワフ)がトルコのイスタンブールにあるサウジアラビ大使館内で殺害されたことで世界中から非難されているハリードの頼みを断るが、リーマのことを気の毒に思いガブリエルへ依頼することにした。 この物語はすべてフィクションであるが、カショギがサウジアラビア領事館の中でハンマド王太子の命令で殺害されたことは事実である。 ガブリエルは、MI6のクリストファー・ケラーたちと誘拐犯たちを捜索し始める。 ガブリエルとハリードが捜索の過程で親しくなっていくなどフィクションも極まれりと、評者は思いながら読み進んでいました。 が、最終ページの二行で著者の思いが破裂したところを読み、著者ダニエル・シルヴァの本心を知ることが出来たのです。 本書はあくまでフィクションの世界のなかの物語ではあるが、ただ一つロシアのプーチンの極悪非道さだけはフィクションではない真実だと確信しながら読ませてもらいました。 巻末の著者ノートでサウジがアメリカから距離を置き、ロシアや中国と関係を結ぶことを懸念していたことが現実として進行しつつあり、ロシアのウクライナ侵攻など思いもよらぬことを目の前にしているダニエル・シルヴァが、今後どのような作品を刊行するのか期待しながら本書『過去からの密使』を、興味深く読み終えたのです。 | ||||
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期待道理に状態で、送付もほどほど!!良かった!! | ||||
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シリーズ最新作待ってました。主人公に想い入れがある作家の書籍は手元に持っていたい。 | ||||
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2019/5月に読んだ「赤の女」以来のダニエル・シルヴァの新作「過去からの密使 "The New Girl"」(ハーパーBOOKS)を読み終えました。("The Other Woman"から"The New Girl"とタイトルが変異して、その邦題は古色蒼然としています。グレアム・グリーンか(笑)) この物語は、2018/10月、序文でも作者が言及しているようにサウジアラビアのジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏がトルコ・イスタンブールのサウジアラビア総領事館で惨殺された事件を暗示しており、その事件の首謀者とされるムハンマド・ビン・サルマーン皇太子がハリード・ビン・ムハンマドとして登場しています。 のっけにそのハリードの一人娘がジュネーブで誘拐されます。ハリードへの「犯人側」の要求は、皇太子が10日以内に退位し王位継承権を放棄すること。「娘を返して欲しければ、王位を捨てろ(笑)」 時が迫り、極秘裏にイスラエル諜報機関〈オフィス〉の長官、ガブリエル・アロンが捜査に着手、その後はいつものように委ねられたダニエル・シルヴァのストーリー・テリングに乗って、最後まで一気呵成に物語を読むことができると思います。 ガブリエルは勿論のこと、工作員・ミハイル、「暗殺者」ケラー、元CIA・サラ、MI6、MI5、英国首相といつものメンバーも登場し、それぞれが痺れるような役割を担っています。描かれるサウジアラビア、謀略に次ぐ謀略、誘拐された少女は?そして、前回同様、ティンカーは、誰? いつものようにスリラーですから詳述することはできませんが、誘拐犯を追跡する前半が、ある衝撃的なイベントをきっかけに見事に<反転>し、"The Other Woman"がアラビア砂漠の蜃気楼のように登場し、後半はスリリングなアクションと道具立てによって、英国を、EUを舞台にガブリエルがドン・ウィンズロウの<アート・ケラー>かはたまた「神」のように活躍します。もうひとりのヒロイン、サラはキュレーターでもあり、ガブリエルは美術修復師でもあるその設定によって、「絵画」がとても重要な場面でゴッホの「星月夜」のような輝きを見せてくれます。本書は、これ一冊でも充分楽しめますが、「ガブリエルSAGA」としては、それぞれの物語をシークェンシャルに読んでいくほうがより楽しめるのかもしれませんね。(多くの楽屋落ちもあります。誰かが、イアン・ランキンを読んでいたりします(笑)) アウウドルブ、オランダ。北海の彼方に見える「英国」を見て佇む、その哀しみの女性はいったい何を考えていたのだろうか? | ||||
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