最悪の館
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最悪の館の総合評価:
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コロナ下、図書館もなく、活字は新聞のみで気分がぐるぐる読書の気分でなかった日々を打開出来ました。 人間の営みの一見普通?の人達の話がなかなか ただタイトルなんか違うし表紙も… 原題のままでよかったような。表紙から思うような後味の悪い話やイヤミスではありません。 | ||||
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人間関係や錯綜する心理描写が、けっこう複雑ではあるのだが、 思っていたよりすっきり頭に入って来て、テンポ良く読めた。 こういう一癖も二癖もある人物が沢山登場するミステリって面白い。 | ||||
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ニューロティックなパズラー、「最悪の館 "Under A Dark Sky"」(ローリー・レーダー=デイ 早川書房)を読みました。 舞台は、ミシガン州、マッキノー・シティ、ダーク・スカイ・パーク(星空保護区の一つ)と言う宿泊施設。(邦題は、クラシックなゴシック小説のようで感心できませんね)イーデンという女性が訪れ、彼女がこの物語を語り、探偵のような役割を担います。イーデンの夫は既に亡くなっていますが、その遺品の中にそのダーク・スカイの予約確認書を見つけ、結婚記念日の数日前にその場所を訪れることになります。しかし、その日イーデン以外にもまるでダブルブッキングのような形で6人の宿泊客が到着していました。イーデンが1泊だけそこにいて帰ろうとした夜、6人の宿泊客の1人、マロイが殺されてしまいます。そして、その後、いくつかの悲劇が立て続けに起こります。 「誰が、何故、マロイを殺害することになったのか?」が、勿論このパズラーのサスペンスを牽引しますが、仕掛けはそれだけではなく、語り手でもあるイーデンの「過去」、亡くなった夫・ビックスに纏わるストーリーが小刻みにイーデンの口から挿入されていきます。 物語は、ほぼダーク・スカイという宿泊施設とその近郊の中で進行していきますが、例えばアガサ・クリスティー的「本格」とは遥か遠くかけ離れた、暗く、ニューロティックで、重苦しい展開が継続します。中盤過ぎの大きな「反転」が特に見事だと思いますが、作者はそもそもイーデンという6人の宿泊客とは何ら関わり合いもない女性の「心理」を語り続けることで、物語が合わせては剥がれ、剝いでは合わせられるパッチワーク・キルトのようにその模様を変えて、読者の目を執拗に惑わせることになります。その多面性が面白く、そして少しだけ鬱陶しい(笑)それは、私の感覚的な<好み>の問題とも言えますので、この作品の価値を貶めることにはならないと思います。 人は「過去」を変えることはできない。でも、悪しき囚われや思い出も自分の足で立とうとする「今」を手に入れるために必要なことであったと思えるならば、それほど悪いものではないのかもしれませんね。"Dark Sky"の中で暗くひかる星のような「過去」にするために。 | ||||
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