運命の時計が回るとき: ロンドン警視庁未解決殺人事件特別捜査班
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ロンドン警視庁警察官「ウィリアム・ウォーウィック」シリーズの第4作。警部に昇進し、新設の未解決事件特別捜査班の班長となったウォーウィックが宿敵・ワトソン弁護士と死んだはずの美術品詐欺師・フォークナーのコンビと対決する警察集団ミステリーである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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シリーズ4作目。前作までは緻密なプロットで、捜査現場と法廷との別次元の闘いが二重で繰り広げられ手に汗を握ったが、今回はロス・ホーガン一人が未解決事件をバッタバッタと力業で解決していき、なんだかなあという印象。最初の豪華客船での殺人事件も解決せず目をつぶって終わっているし、全体的にどうしちゃったの?という感じ。 | ||||
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「悪しき正義をつかまえろ」(2022/10月)に続くアーチャーの新しい翻訳。ロンドン警視庁未解決殺人事件特別捜査班シリーズの第四作目。 スコットランド・ヤードのウィリアム・ウォーウィックは本作で捜査警部に昇進し、<未解決殺人事件特別捜査班>を任されます。つかみは洋上クルーズ。まるでアガサ・クリスティーへのパスティーシュのように始まります。その船の中で知り合うジェイムズは今後いかにウィリアムと関わっていくようになるのか?これもまたシリーズにとって大切な布石なのでしょう。 五件の未解決事件があり、その四件についてブース・ワトソンが弁護を引き受けています。ウィリアムはそれらの捜査の進捗の中、死んだはずのマイルズ・フォークナー(悪の側を代表するもう一人の主人公)は実は生きていて姿を変えて何かを企んでいることを察知します。その詳細を明かすことはできませんが、テーマは、カラヴァッジョ(笑)。 物語は或る出来事から転調しますが、その要因は元囮捜査官、ロス・ホーガンの存在にあります。彼がウィリアムの主役の座を或る意味手渡されることになります。そのことはこのスリラーを予定調和の世界から私怨を伴う執念の闘いへと膨らませてその部分がジェフリー・アーチャーが紡ぐ物語の真骨頂なのかもしれません。その点、邦題「運命の時計が回るとき」は説明的であり、原題の持つ象徴的な"Over My Dead Body"の哀しみを伝え忘れてしまっています。 果たして五件の未解決事件は解決をみるのか?悪党、マイルズ・フォークナーの運命はいかに? 巻末に「ロンドン警視庁個人情報ファイル」と「著者インタビュー」がアタッチされています。特に「著者インタビュー」は興味深かった。稀代のストーリー・テラーの創作の秘密が垣間見れて(絵画運搬専門家による名画の運搬方法を含め)とても楽しかった。 最後まで"カラヴァッジョ"絵画の持つ光と陰が物語を照射しています。きっとその煌びやかなストーリーとロス・ホーガンの情念は次作へと受け継がれることでしょう。 □「運命の時計が回るとき ロンドン警視庁未解決殺人事件特別捜査班 "Over My Dead Body"」(ジェフリー・アーチャー ハーパーBOOKS) 2023/10/25。 | ||||
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