古書の来歴



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初公開日(参考)2010年01月
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長編小説

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古書の来歴

2010年01月21日 古書の来歴

100年前から行方が知れなかったハガダーが発見された―連絡を受けた古書鑑定家のハンナは、すぐにサラエボに向かった。ハガダーはユダヤ教の祈りや詩篇が書かれた書で、今回発見されたのは実在する最古のものと言われ、ハガダーとしてはめずらしく、美しく彩色された細密画が多数描かれていた。鑑定を行なったハンナは、羊皮紙のあいだに蝶の羽の欠片が挟まっていることに気づく。それを皮切りに、ハガダーは封印してきた歴史をひも解きはじめる…。翻訳ミステリー大賞受賞作。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.33pt

古書の来歴の総合評価:8.81/10点レビュー 27件。Bランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(6pt)

500年にわたる本の旅にロマンを感じました

中世のヨーロッパにおけるイスラム、ユダヤ、キリスト教の抗争にはとても奥深いものあります。この作品を入口にして今後興味をもって勉強したいと思いました。

わたろう
0BCEGGR4
No.2:
(7pt)

古書の来歴の感想

古書の鑑定家で保存修復家のハンナ・ヒースが、1996年サラエボでサラエボ・ハガダーと呼ばれる有名な希少本に出合うところから物語が始まります。
500年の歳月を生き延びた一冊の本。中世のスペインで作られた、ヘブライ語で書かれたその本はそれまでの通説を覆し美術史の教科書が書き換えられたほどだった。
その理由は、出エジプト記にある戒律 “汝、いかなる偶像も造るなかれ” によって、中世のユダヤ教徒は宗教的な美術品を一切作らなかったと考えられていたからです。
しかし、このサラエボ・ハガダーは全ページに細密画が描かれいてたのです。物語の進行によってこのような紹介がありますがこの辺は多分事実なんでしょう。1992年サラエボが包囲され
博物館や図書館が戦闘の標的になってから、その後はその古書が行方不明になったとのことで、こういった事実にフィクションを絡ませて書かれた物語です。

ハンナの鑑定によって、小さな染み、ワインのような茶褐色の染みと塩化ナトリウム、一般的な塩のようなものと半透明の翅脈のある昆虫の羽が見つかります。
この見つかった三つのものに関して時間が遡り当時の時代を背景にしたエピソードが展開されるという内容です。
しかし、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教などの関連した歴史的な部分は大陸で生まれ育った民族ならばともかく、島国の排他的な農耕民族である日本人には肌で感じるような点は無いのではないかと
思います。この辺はただ、ストーリーを読むという感じで、その割にはドラマチックさにやや欠けるようなエピソードのような気がしました。もっとドラマチックで波乱に満ちたストーリーが良かったと
思うのは私だけでしょうか。充分過酷な目に合う主人公が描かれてはいますが個人的には多少物足りなさがあるんです。その反面、現代を舞台にしたハンナの行動を追う展開の部分は中々面白く、母との確執や謎だった父のことが分かって来る後半は楽しみながら読み進みました。 たかが一冊の本。しかし、科学的に分析すれば使われている顔料ひとつをとっても非常に興味深い話が聞けるこの本は
やはり、読んでみる価値はあったと思いました。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.1:
(9pt)

古書の来歴の感想

中世のスペインで作られたユダヤ教の祈祷書。
紛争中のサラエボで見つかった美しいハガダー・・・と言う史実をもとに書かれた物語ですが、フィクションでありながら中世の情景が目に浮かぶような秀作でした。
架空の話でありながら、長い年月の間そこに生きてきたユダヤ人の苦悩ははかり知れないものがあります。
キリスト教がいかに支配と搾取や弾圧をくりかえしてきたのかと言うこと、その中でその美しい本を守るだめに、命をかけて存在した人達の生き様や家族の思い。
主人公ハンナの人生も含めて、家族とは何なのか問われているような気がしました。

それにしてもジャーナリストが書くフィクションは、総じてレベルが高い気がします。取材力と筆力が常に鍛えられているからかもしれませんが、ぐいぐいと引き込まれていきました。
本物を見てみたくなりました。中世の歴史を知る上でも貴重な物語だと思います。

たこやき
VQDQXTP1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.24:
(5pt)

実在稀覯古書悠久の旅を描いたフィクション。

時々再読している木田元著『哲学散歩』のなかに「悠久の旅」という章がある。
本書『古書の来歴』に興味を持ったのは、先の『哲学散歩』のなかで「古代ギリシャで書かれたものが、時間的だけでなく、空間的にだって、ギリシャ、アラビア、中央アジア、北アフリカ北岸をぐるっとまわり、ジブラルタル海峡を渡ってスペインへ、そしてピレネー山脈を越えたり、シチリア島を経由したりして西欧世界へ運ばれてきたのである。」(同書P81)と、書いていたことに拠る。
イベリア半島は、八世紀初頭以来イスラム教徒の支配下にあったが、イスラム教徒、ユダヤ教徒、キリスト教徒が穏やかに共生することができる寛容の文化圏が形成されていた。
十世紀ごろからキリスト教徒の騎士たちによりレコンキスタが遂行されたが、十二世紀になるとイスラム教徒もキリスト教徒もユダヤ教徒もお互い寛容であり古書の研究や翻訳、写本などで協力しあっていていたのである。
本書のテーマである「サラエボ・ハガダー」とは、出エジプト記を記念する過越の日のための物語と祈りの言葉が記されている中世の細密画が描かれたヘブライ語の本である。
この本が出来たのは、最後のレコンキスタ(1492年)頃のイベリア半島のグラナダ辺りと本書では設定されている。
その後この本が500年ほど辿り、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争中行方不明としてあったこの本を、博物館から学芸員が危険を顧みず持ち出して銀行の金庫に隠した。
研究者仲間のイスラエル人から電話で連絡があり、主人公ハンナがこの「サラエボ・ハガダー」の鑑定と修復を政治的人選で依頼され、戦火収束間もないサラエボへ行き銀行金庫の部屋で一週間で修復することになる。
本のページの中で見つけた「蝶の羽」「ワインの染み」「海水」「白い毛」の微細な欠片をグラシン紙の小袋に収めて後に知人の専門家に調べてもらう。
「蝶の羽」「ワインの染み」「海水」「白い毛」が何故この「サラエボ・ハガダー」に付着していたのかなどを次の章で時を遡って物語を紡いでいく。
ユダヤ教で禁じられている豪華な細密画を描くなどを想像豊に物語を紡いでゆく。
ハンナの時と「サラエボ・ハガダー」の時を、何世紀も行ったり来たりしながら、だれがこの細密画を描いたのか、だれが文字を書いたのか、ハンナと母親との確執などを、読者の予想もできないストーリー展開する著者のフィクションながら創作の冴えに脱帽しながら「サラエボ・ハガダー」の悠久の旅を楽しく読み終えました。
古書の来歴 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:古書の来歴 (創元推理文庫)より
4488216072
No.23:
(4pt)

意外に読みやすい

いくつもの時代を行きつ戻りつ、謎が少しづつ解かれていくパズルのような読み物。歴史と宗教、古書や装飾などに明るければ越したことないけど、何度かクグリながら、私でも何とかついていける、不思議にエンタメ性のある物語でした。
古書の来歴 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:古書の来歴 (創元推理文庫)より
4488216072
No.22:
(4pt)

本当の話かな?と錯覚する

「・・・理想の街サラエボでは紛争など起きるはずがなかった・・・戦うはずが無いと思っていた。でも、紛争がはじまって最初の数日のぼくたちの行動はちょっと浮ついていた。十代の若者がピクニック気分でプラカードを持って反戦デモを行った。十人くらいの若者が狙撃手に撃たれても、ぼくたちはまだその意味をきちんと理解していなかった。国際社会がとめてくれると思ってたんだ。・・・ほんの何日か我慢していれば片がつくと思ってた。そうだな・・・世界が一致団結して助けてくれるって」

緻密な調査に基づいて書かれているので、↑のような会話からハガターの謎の推理、その他リアルで、これどこからどこまでがフィクションなの?って何度も宗教や土地について調べながら読みました。
(あとがきを読めばこれは解決することでしたが。やはり先に読まないほうがおすすめ)

色々、現在のZの国の侵略と重なる部分もあって相当読み応えありました。
ただ、ゆったりと時代を遡って、どうしてこのハガターが作られたのかという謎に迫っていくのでミステリーなのは確かですが、ダ・ヴィンチ・コードのようなスピード感とスリルあふれるタイプを期待すると物足りないかもしれません。
より現実的な歴史ミステリーは明らかにこちらです(笑)
古書の来歴Amazon書評・レビュー:古書の来歴より
4270005629
No.21:
(3pt)

サラエボ・ハガダーの姿が想像できない。大きさは形は厚さは・・・?

異端審問、焚書、迫害、紛争——運命に翻弄されながらも激動の歴史を生き抜いた1冊の美しい稀覯本と、それにまつわる人々を描いた歴史ミステリの白眉。第2回翻訳ミステリー大賞受賞作。
古書の来歴Amazon書評・レビュー:古書の来歴より
4270005629
No.20:
(5pt)

おもろい

もうめちゃくちゃ面白い
古書の来歴Amazon書評・レビュー:古書の来歴より
4270005629



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