災いの古書
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災いの古書の総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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オーソドックスなミステリーといっていいのだと思います。 | ||||
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かって読んだことのないジョン・ダニングの作品が気になっていたので著者の履歴を調べてみた。 ジョン・ダニングWidipekiaにとると下の・・・内のように記してあったので転載したい。 ・・・1942年ニューヨークのブルックリンにて生まれ、3年後父親の故郷であるサウスカロライナ州チャールストンに引っ越す。1964年に親元を離れコロラド州のデンバーに移り住み、競馬場の廏務員として働いたのち新聞社のデンバー・ポストに就職する。1970年には新聞社を辞め、様々な仕事を経験しつつ小説の執筆に取り掛かっていく。出版社とのトラブルもあって1981年以降は執筆活動を休止し、古書稀覯本専門の書店を開いていたが、作家仲間の強い勧めもあり1992年に『死の蔵書』で小説界に復帰した。・・・ 評者が気に入ったのが、出版社とトラブルから作家活動を辞めて古書稀覯本の書店を開いたのち作家仲間たちの強い勧めから再び作家活動を始め、『死の蔵書』を発表したことでる。 このような頑固な人柄や、経歴に興味を持って読む気になってしまった。 著者の経験から稀覯本にまつわる作品を何作も発表していることを知り、再起した初作より何作かのちのほうに興味があり、このシリーズ第四作目の本書『災いの古書』(The Sign of the Book=2005年の作品)を、入手して読むことにした。 本書の主人公クリフ・ジェーンウェイは、コロラド州デンバーで刑事の職を辞してから古書店を商っている。 共同経営者である弁護士のエリン・ダンジェロは彼の恋人でもある。 エリンの旧友ローラが、夫殺しの罪で拘留され弁護を依頼されてこの物語は始まる。 ローラとの確執(ローラは、エリンの恋人ロバートを横取りした)は、未だ断ち切ることはできないエリンなのだが、ローラが拘留されているコロラドの山奥の街パラダイスへジェーンウェイに、とにかく出かけて行き弁護を引き受けるかの下調べをしてもらうことにした。 秋も深まる雪模様のコロラドの片田舎の街パラダイスへ向かってジェーンウェイは車を飛ばす。 物語のプロット構成に少し細密さを欠くところもあるが、コロラドの山奥の街の雰囲気や景色などの描写は秀逸であり読ませてくれる。 人口5000人ほどのコロラドの田舎街ならではのレニー・ウォルシュ保安官代理の登場などは、アメリカでは今でもこんな保安官も実在しているのだろうと思いながら読み進んでしまった。 ネタバレになってしまうが、結末への数ページは、かのスティーヴン・キングさながらの展開であり、読者を楽しませるために著者の筆が走っているのだろう。 古書稀覯本の業界について、本書に記述されていることにはリアリティがあり、興味深く読ませてくれたのは収穫であった。 作家活動を始めたころの作品もなにか読んでみようと思いながら本書を読み終えたのです。 | ||||
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もと警官で現在は古本屋を営むクリフ・ジェーンウェイが主人公のシリーズ物第四作。インターネットが普及し、特に経験がなくとも金さえあれば誰でも本を扱えるようになった。各地の古本屋に足を運び、自分の目で掘り出し物を探し当てては店に出す。そんな商売が成立しなくなったこともあり、以前のように古本屋稼業に情熱が感じられなくなったクリフは、今回から「本の警官」を名乗る私立探偵を兼務することにしたようだ。 第四作ともなればシリーズ物の常としてマンネリ化が心配されるが、そこのところはどうか。同じ古本を扱っても一作ごとに趣向を変えているのが、このシリーズの人気の秘密だ。今回クリフが扱うのは、サイン本の世界。本そのものは美本でも稀覯本でもない。そこに記されたサインの有無が問題になる類の本である。たとえば有名な映画スターや監督、スポーツ選手が書いた本に本人のサインが残されている場合、価格が十倍以上になる。 前作から登場した恋人の弁護士エリンから、仕事の依頼を受け、クリフはロッキー山麓のパラダイスという小さな町に向かう。そこで殺人事件が起き、エリンに弁護の依頼があった。事件の被害者はエリンのもと恋人。殺人容疑で留置中の依頼人ローラはエリンのもと親友で被害者の妻である。自分を裏切って恋人を奪ったローラの弁護を担当することにエリンの胸中は複雑だ。そこで、クリフを派遣し事件の詳細を報告してもらうことにした。被害者は大量の本を収集しているらしい。値打ちがあれば、裁判にかかる費用がまかなえるのだ。 冬のロッキー山麓。吹雪の舞う山小屋が殺人の舞台。被害者は銃で顔半分が吹っ飛んでいる。事件を扱う保安官代理は相も変らぬ愚物で糞野郎ときている。現場保存もできず、自白を根拠にローラを逮捕。顔見知りのマクナマラという老弁護士は夫妻の養子で言葉をしゃべれないジェリーの関与を疑う。ローラは、障害を持つ息子をかばって嘘の告白をしたのではないかと。 本を調べたクリフは、書棚に並んだ本がすべてサイン本であることに驚く。殺人の動機は本にあり、で犯人は他にいると考えたクリフは小屋を張り込む。そこに「牧師」を名乗る巨漢と双子の助手が登場し、クリフは後を追う。雪の山中の追跡劇や、法廷劇のサスペンスを盛り込み、マンネリどころか、シリーズ中最も緊迫感漂う仕上がりとなっている。 アメリカには「スモールタウン」物というジャンルがある。因習に凝り固まった地方の小都市を舞台とし、特定の人間関係から起こる事件を描くものだ。場所の移動が少なく、登場人物も限られていることから、犯人探しの範囲が狭まる。この「スモールタウン」がサスペンスを盛り上げるのに成功している。いつもながら善玉と悪玉が截然と別れ、一度主人公に感情移入してしまうと、容易にミスディレクションに誘われてしまう書きぶりは堂に入ったもの。再読すれば伏線はあちこちに張られていて、直観が働く読者なら真犯人を見つけることも難しくはないように丁寧に書かれている。 古本屋としての薀蓄はバーバンクの古書フェアに関する話題が中心。ただ、評者の個人的な好みから言えば、好きな作家のサインは別にして、サインの有無で評価が決まるサイン本には興味が持てない。活字、装丁、造本と本の中身が大事と思いたい。それでも、今回のクリフ・ジェーンウェイは好感度が高い。吹雪の山中での張り込みや聞き込みといった地道な仕事ぶりにつけ加え、ジェリーに対する庇護者としてのはたらきがそう思わせる。タフでなくては務まらないが、優しさを失ったらやっていても意味がないのがハードボイルド探偵というものだ。 | ||||
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正義感あふれれる元・熱血警官の古書店主と弁護士コンビが古書を手がかりに殺人事件を解決する名シリーズ。さらにおのおののキャラクターが濃くなり、敵役のキャラも立ってます。どうしても古書をネタにしなくてはならないので、多少の無理も感じるもののミステリーとしても一級品の出来。このシリーズも一冊読み終えると一刻も早く次を読みたくなってしまう。お待ちしてます。 | ||||
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正義感あふれれる元・熱血警官の古書店主と弁護士コンビが古書を手がかりに殺人事件を解決する名シリーズ。さらにおのおののキャラクターが濃くなり、敵役のキャラも立ってます。どうしても古書をネタにしなくてはならないので、多少の無理も感じるもののミステリーとしても一級品の出来。このシリーズも一冊読み終えると一刻も早く次を読みたくなってしまう。お待ちしてます。 | ||||
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面白かったですが、 若干の物足りなさを感じます。 シリーズの柱である古書絡みのミステリーが物足りなかった。 サイン本にまつわる犯罪を背景にしたストーリーですが、 最後に明らかになる謎というのが、 ちょっと肩すかし。 一般のミステリーだったら、 水準を超える謎解きであるのですが、 ダニングは期待値が高いので、 これくらいでは読者は満足しないのだと思います。 本作の特徴は、 ストーリがシンプルになり、 ハードボイルドタッチが強くなりました。 今時珍しい作風です。 チャンドラーの新作と言ってもおかしくありません。 ともかく面白いのですが、 シリーズの流れからは少し修正された一作だと思います。 | ||||
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