二流小説家



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初公開日(参考)2011年03月
分類

長編小説

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二流小説家 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕

2013年01月10日 二流小説家 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕

ハリーは冴えない中年作家。シリーズもののミステリ、SF、ヴァンパイア小説の執筆で食いつないできたが、ガールフレンドには愛想を尽かされ、家庭教師をしている女子高生からも小馬鹿にされる始末だった。だがそんなハリーに大逆転のチャンスが。かつてニューヨークを震撼させた連続殺人鬼より告白本の執筆を依頼されたのだ。ベストセラー作家になり周囲を見返すために、殺人鬼が服役中の刑務所に面会に向かうのだが…。ポケミスの新時代を担う技巧派作家の登場!アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞候補作。 --このテキストは、 新書 版に関連付けられています。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.44pt

二流小説家の総合評価:7.13/10点レビュー 109件。Bランク


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全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(5pt)

素晴らしい文章のオンパレード

ボリュームでいうと文庫本で550ページ程度だが、読了までにとても時間を要した。それも第1部や第2部があまりにも退屈だからだ。死刑宣告を受けた連続殺人鬼の告白本を書く売れない作家のお話だが、盛り上がるまでが長い。そして、結末としても驚くほどの物でもないといったところだ。
それでも評価すべきポイントは多々ある。主人公が作家であり、読者に語りかけるかのような文体は新鮮味があり良かったように思う。翻訳物ではあるが、これほど美しい文章にたくさん触れることができる作品は珍しいのではないか。そして、主人公が数々のペンネームを用いて書いてきている(と作品内で述べられている)作品の一部を所々で挟み込んでもいる。これが非常に読み応えがあり、むしろこちらを1冊の本にまとめて欲しかったぐらいである。

こういった作品を読み終えると、とてつもない疲労感が残るのにもかかわらず、また何か読書をしたいと思わされるから不思議だ。

陰気な私は地球を回さない
L1K3MG03
No.8:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

二流小説家の感想

ペンネームを変えながら様々なジャンルの小説を書いてきた主人公のもとに、とある猟奇殺人事件で捕まった死刑囚から手紙が届き、物語は始まります。
最初は淡々とその死刑囚の依頼をこなしていくのですが…。
魅力的な登場人物、読者を飽きさせない構成、そしてラスト。
大変面白く読ませていただきました。
また、時折挟まる主人公の小説も面白く、続きが気になりました。
作者はこの作品が処女作とのことですが、二作目以降を本屋で見かけた際には是非購入して拝読したいと思います。

LN
XL1SRHRZ
No.7:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

リアリティがあります

登場人物の描写が素晴らしく、表情が目に浮かびました。

わたろう
0BCEGGR4
No.6:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

二流小説家の感想

売れない小説家が体験した事件。
意外なストーリー展開、そして意外な真相の発覚とミステリー小説のつぼを抑えていて面白かったです。

▼以下、ネタバレ感想

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松千代
5ZZMYCZT
No.5:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

二流小説家の感想

売れない作家に、収監されている死刑囚から告白本の執筆を依頼される。もし実現すればベストセラー間違いなし。ハリーは現在の生活から脱却できると死刑囚ダリアン・クレイがいるシンシン刑務所に向かう。しかし、このあとハリーはアクション映画の主人公さながらの災難と活躍をみせることになる。次々と若い女性を殺害し、バラバラに切り刻んだ後にゴミ箱等に捨てた殺人鬼。しかし、頭部だけは見つからない。そんな猟奇的な事件の犯人ダリアン・クレイ。彼の執筆依頼の条件はファンレターを寄越した女たちに会ってポルノ小説を書けというもの。彼に手紙を寄越した女たち三人に会っていくと、その女たちが次々に殺されていく。前の事件そっくりの殺害方法で。FBIのダリアン事件担当のタウンズ特別捜査官はハリーを疑い彼にまとわりつく。こういった流れでストーリーは進むが、間に彼ハリーがペンネームを使用して書いた、ヴァンパイア小説やらSFものなどが挿入されている趣向で作者の遊び心が見える。ただ、こういったサイドストーリーも本筋のストーリーにも、とてもオープンに書かれている部分が目に付き、かなり大人向きの内容ではないかと思う。少なくても高校生諸君には読ませられない内容と思う。ダリアンが犯人とされる事件とこの三人を殺害した犯人はどう繋がるのか。ダリアンは真犯人なのか。興味を引っ張りながらドンデン返しの結末に至る。さらにその後の真実に気付かされる訳だが、個人的にはそうワクワクしながら読み進んだとは言えないのが実情で、それは何故か考えるとミステリーとして、プロットは面白いが謎解きの要素が少し甘いということだと思う。しかし、翻訳の文の良さもあり物語世界にはすんなりと入りストーリーは楽しめたと思う。ハリーのモノローグや登場人物の造形も上手く文章はこなれている印象だった。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.4:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

二流小説家の感想

読み所が豊富で、1冊読んだだけなのに何冊も読んだ気分です。

冴えない二流作家のハリーはSF,ミステリ,ヴァンパイア,ポルノを描く時にそれぞれペンネームを使い分ける。
ペンネームをコロコロ変えて自分固有の名前で出版しないのは自己ができてなく自信が無いないからなど、作家ハリーの人柄がとても良く感じる事ができました。
著者近影を母親や友人に頼んだりと、自身をとにかく伏せているのですが、これらが相まって読後にふと思った事。

本書の著者デイヴィッド・ゴードンは何者なのでしょうか?

映画監督や実験新作などで使われたりしますが、著者はハリー同様に自身を伏せた名のある作家の別名義なのかもしれないと勘ぐってしまいました。

作家や作品作りの思い、
推理小説が一番面白いのはページの最初の方だ。というミステリの考え方。
(例えが多く、かなりのミステリ好きだと感じさせる雰囲気もある)
著者の様々な思いを登場人物達に語らせている所が興味深く面白かったです。

あと翻訳がとても凄いと思います。
キャラや物語など色々と詰め込んで盛りだくさんなのに、
それぞれの表現が分かりやすいし気持ちが伝わる。この感覚は久々でした。

egut
T4OQ1KM0
No.3:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

あなたの期待に合うか

この小説を読み終わった後、一体何の話だったのかと思ってしまうほど、勿体ない感がどうしてもあった。最終的に小説家・芸術家についての哲学・あるべき論を語りたかったのか?それほど、詰め込まれている、ある意味お得?小説かもしれないが、読み手からすると賛否両論は同然あるでしょう。

自分は実は前半部分の方が好み。
牢獄に捉えられている死刑間近の殺人鬼から告白本の執筆出来る代わりに(本が出ればベストセラ-間違いないので)、ファンレタ-を送ってきた女と面談を行い、その女とのポルノ小説を書けという。それだけでも面白いが、あと本書の特徴として主人公の小説家が書いた小説が挿絵ならぬ挿小説として、ポルノや吸血鬼、SFポルノ?物など、それがまた良く出来ていてバカバカしくも面白い。

このまま、ミステリ-にはせず最後まで突っ走った方が絶対良かった。ただ、残念ながら殺人事件が起こり中盤以降はミステリ-へと変わってしまう。この辺りが中途半端感なのか。ミステリ-を期待するとそこまで行くのに時間がかかる。

期待外れか期待通りか期待するところで評価が分かれる本作は異作なのでしょう。

タカタソン
HU0OGV5Q
No.2:6人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

二流小説家の感想

アメリカのサスペンスにありがちなサイコな事件ですが、犯人はすでに捕まって刑務所の中。謎をといていくのはその自伝?を依頼された、あまり熟れない作家なのですが、挿入されるこの作家の劇中劇のようなポルノ小説やヴァンパイア小説SFとかがかなり面白いです。話のメインストーリーとは直接何も関係ないのですが、主人公の言うところの虚構の世界と現実の世界。そしてこの物語そのものも私達にとっては虚構の世界なのですが、その対比が絶妙です。
真ん中ちょっと前くらいに出てくる『なにゆえぼくらは本を読むのか・・・』に続くところが無性に心に響きました。
そして最後の方に『虚構の世界は現実の世界ほど謎に満ちていない・・・』で締めくくる一人称での語り口は抜群に上手いなあと思いました。タイトルと違い一流小説家ですね。

たこやき
VQDQXTP1
No.1:7人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

幕の内弁当のお得感!?

ひと言では言い表わせない、複雑な味わいの作品だ。
まず、獄中の連続殺人鬼の軌跡を追いながら事件が発生して行くという「羊たちの沈黙」を思い出させる、サイコスリラー系のミステリーとして読める。さらに、主人公の売れない中年作家の心情をユーモラスに描いた都会派の人情小説でもある。さらにさらに、ミステリーを始めとするエンターテイメント小説論でもある。しかも、途中途中に挟まれている、主人公が書いたSFポルノやヴァンパイア小説まで楽しめる。
なによりも、これだけ盛りだくさんでありながら構成が破綻しておらず、構成要素のすべてがかなりの水準であるところがすばらしい。また、登場人物のキャラクターが生きているので、読みながら人物の顔や服装がありありと浮んできた。まさに、様々な味わいで最後まで楽しませる「幕の内弁当」とでも言えばよいのだろうか。かなりの技巧派である。
これがデビュー作というので、今後が大いに期待できる新星が誕生したといえるだろう。

iisan
927253Y1
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