過去は変わらないはずだった―1992年夏、未来から来たという保彦と出会った中学2年の美雪は、旧校舎崩壊事故から彼を救うため10年後へ跳んだ。

ナオミとカナコの祈りにも似た決断に、やがて読者も二人の“共犯者”になる。望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。

ドライブの途中、四人が迷い込んだ山荘には、一台のベッドと冷蔵庫しかなかった。

怪文書『メルヘン小人地獄』がマスコミ各社に届いた。その創作童話ではハンナ、ニコラス、フローラが順々に殺される。

添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。

カナダでの休暇からもどる途中、山火事に遭遇したクイーン父子。

原爆が6発落とされた日本。敗戦の絶望の中、国はアメリカ発の不老技術“HAVI”を導入した。

村人たちはそれぞれに凶器を握り締めた。「屍鬼」を屠る方法は分かっていた。

麻耶雄嵩をはじめとする人気ミステリ作家が人狼ゲームに本気で挑戦。 怒濤の推理合戦に騙し合い、誰が人狼なのかを指摘する。

冷えきった夫婦関係の憂さ晴らしでバッティング・センターへ出かけた省平に、男が声をかけてきた。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

猟銃を持った殺人犯(黒のキング)が、妻・友貴子(白のクイーン)を人質に我が家に立てこもる。

妻の殺害を企むヒモも同然の婿養子。妻はロスの別荘、夫は東京の自宅。

幼い命の死。報われぬ悲しみ。

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。

祖父殺しの嫌疑をかけられた御曹司、城坂論語。

推理小説家志望の氷川透は久々にバンド仲間と再会した。が、散会後に外で別れたはずのリーダーが地下鉄の駅構内で撲殺された。

季節外れの吹雪で孤立した館、奇面館。主人影山逸史に招かれた六人の客はそれぞれの仮面を被らされた。

武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、中学最後の大会で、無名選手の早苗に負けてしまう。

児童養護施設・七海学園に勤めて三年目の保育士・北沢春菜は、仕事に追われながらも、学園の日常に起きる不可思議な事件の解明に励んでいる。

18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室からあるはずのない屍体が発見された。

五番街にある“フレンチズ・デパート”のウィンドウに展示された寝台から、女性の死体が転がり出た。

ぼくの飼い猫のピートは、冬になるときまって「夏への扉」を探しはじめる。

―誰かが言った。この二つには共通点があるのではないか。

十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。

それは、「推理」でなく「検証」。

元裁判官で、現在は大学教授を務める梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

資産家の男が自宅で毒殺された。毒物混入方法は不明、男から一方的に離婚を切り出されていた妻には鉄壁のアリバイがあった。

伊良部総合病院地下の神経科には、跳べなくなったサーカスの空中ブランコ乗り、尖端恐怖症のやくざなど、今日も悩める患者たちが訪れる。

竜崎伸也は、警察官僚である。現在は警察庁長官官房でマスコミ対策を担っている。

「犯人は〇〇だよ」。鈴木の情報は絶対に正しい。

奥多摩の山村、媛首村。淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。

蒼白い霧に峠を越えると、湖上の小島に建つ漆黒の館に辿り着く。忌まわしき影に包まれた浦登家の人々が住まう「暗黒館」。

「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。

『死神の精度』で活躍した「千葉」が8年ぶりに帰ってきました! クールでちょっととぼけた死神を、今度は書き下ろし長編でお楽しみください。

突然の大地震で、ファーストフード店にいた6人が逃げ込んだ先は、人格を入れ替える実験施設だった。

結城中佐の発案で陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校“D機関”。「死ぬな、殺すな、とらわれるな」。

巨大な鉄骨を手に街を徘徊するアイドルの都市伝説、鋼人七瀬。

「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。

日本橋の片隅で一人の女性が絞殺された。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎の前に立ちはだかるのは、人情という名の謎。

1986年、晩秋。劇団「暗色天幕」の一行は、信州の山中に建つ謎の洋館「霧越邸」を訪れる。

研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。

フランスの避暑地に暮らす若い女性イヴは、婚約者トビイの父サー・モーリス殺害の容疑をかけられる。

少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。

ルーヴル美術館のソニエール館長が異様な死体で発見された。

名門女子校の式典の最中、演劇部による『そして誰もいなくなった』の舞台上で、服毒死する役の生徒が実際に死亡。

連続する幼女誘拐事件の捜査は行きづまり、捜査一課長は世論と警察内部の批判をうけて懊悩する。

人は、自分の悲しみのために涙する。

高校生の久太郎は、同じ1日が繰り返し訪れる「反復落とし穴」に嵌まる特異体質を持つ。

ヌードダンサーのミミイ・ローイこと漣子は八島財閥の御曹司・杉彦と恋に落ち、玉の輿に乗った。

三度目の刑務所生活で、スリ師戸並健次は思案に暮れた。

腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。

あの殺人ゲームが帰ってきた。ネット上で繰り広げられる奇妙な推理合戦。

人狼城殺人事件の怪異に満ちた謎のすべてが、名探偵・二階堂蘭子の冷徹な論理によってついに解き明かされる。